2019年10月03日

ワイン発祥の地、ジョージアのオレンジワインを楽しむ

ワイン発祥の地、ジョージアのオレンジワインを楽しむ

こんにちは!吉田すだちです。

前回に引き続き、ラグビーW杯ネタ。優勝候補のアイルランドに対して日本が大金星をあげました! おめでたい! 今後の展開からも目がはなせません。

W杯開催中、日本はもちろんのこと、ニュージーランドやオーストラリアといった強豪国に注目があつまります。が!ワイン愛好家として気になる国…それはやっぱり、ジョージア!現在ラグビー世界ランキング11位なので、ラグビー目線でも決して目立たない国ではありません(ちなみに日本は8位)。しかしワイン目線でみると、その存在感がさらにぐっとアップします。

今回のラグビーW杯では、各地で「ファンゾーン」というイベントスペースが開かれています。パブリックビューイングや出場国のPRブースがあり、ラグビーファンのみならず楽しめる企画がめじろ押し!

そのうちの一つが有楽町駅前にあるのですが、先日、用があって有楽町駅をおりたところ、偶然にも出場国PRブースでジョージア大使館がジョージアワインをPRしていたんです…!少し時間があったので1杯いただきつつ、ジョージアワインについてあれこれお話をうかがいました。

ということで今回は、ジョージアワインについて!すだちが勉強した知識をまとめつつ、いただいたワインをご紹介します。

クレオパトラが愛したワイン

ワインの歴史は古く、はじまりは今から約8,000年前にさかのぼります。これ以上古いワイン造りの痕跡は世界中どこをさがしても見つかっていません。そのため、ジョージアは「ワイン発祥の地」と言われているんです。

また、ジョージアは黒海とカスピ海にはさまれた地域に位置します。この立地条件から、地中海・黒海とシルクロードをつなぐ通商の要所としてさかえ、ジョージアワインも世界各地に広まったんですって。

絶世の美女と名高いあのクレオパトラもジョージアワインを愛したひとり。エジプトをおさめる役割についていた彼女はいつも不安をかかえており、夜な夜な涙を流しながらワインを飲んでいた…なんて逸話も残っています。これが、ジョージアワイン=「クレオパトラの涙」と呼ばれるゆえんです。オシャレですよね〜。

無形文化遺産!のワイン造り

ジョージアワインといえば、その製法も独特。「クヴェヴリ」と呼ばれる素焼きの壺を地中にうめ、そこにブドウを入れて発酵させます。なんでも、むかし大地震が起こったとき、壺が割れてワインが台無しになってしまった経験から、地中にうめるようになったのだとか。

このクヴェヴリ製法は、2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。2013年といえば、われらが誇る「和食」が無形文化遺産に登録された年でもあります。和食とジョージアワイン、思わぬところでつながって、なんだかご縁を感じずにはいられません…!

ジョージアといえばオレンジワイン!?

さらに、「土着品種の宝庫」といわれるジョージア。サペラヴィ、ツォリコウリ、オツハヌリ・サペレ…など、日本人にとっては聞きなれない名前のブドウが数多く栽培されています。

なかでも栽培面積がもっとも大きいのは白ブドウ品種の「ルカツィテリ」。そして、そんなルカツィテリから造られる「オレンジワイン」が、とっても特徴的なんですよね。ジョージアは「オレンジワイン発祥の地」でもあるんです。

オレンジワインというくらいだから、色合いはまさにオレンジ色。どこか柑橘系のニュアンスがありながらも、赤ワインにもにた複雑味を感じる不思議な味わいのワインです。オレンジワインの製法について一言でいうならば、「赤ワインと同じ製法で造られた白ワイン」でしょうか。

通常の白ワインは、渋みや色みをクリアにするためブドウの果皮や種を取りのぞいて発酵させます。一方オレンジワインでは、あえてブドウの果皮・種を長時間(なんと長くて半年!)果汁にひたしつつ発酵させるんです。

そのため、白ワインよりも色濃く、複雑なワインができあがるというわけ。実際、ルカツィテリから造られたオレンジワインをいただきましたが、その複雑みに驚きました。

さてそれでは、わたしがいただいたジョージアのオレンジワインをご紹介!

バージャ・ゲティアシビリ社「シェニアニ」2017

バージャ・ゲティアシビリ社「シェニアニ」2017

ジョージア大使館のPRブースにジョージアワイン専門店「サカルトベロ」のオーナーさんがいらっしゃって、いろいろお話をうかがいながらいただきました。

ザ・オレンジワイン!という感じの複雑さ。なんとなくオレンジピールっぽいビターな刺激を感じつつ、樽で発酵させたような味わいもするものだから不思議です。ルカツィテリ主体で、スキンコンタクト(果皮と種を果汁にひたすこと)は6ヶ月!飲めばジョージア・オレンジワインの美味しさがわかる、という1本です。

ちなみに、エチケットに描かれているのは、ワイナリーオーナーがデザインした「クヴェブリ座」なのだそうです。オシャレ…。クヴェヴリを横にたおした様子、ですかね。左側が壺の口にあたるのかな。

オレンジワイン

最後に…

ラグビーに話を戻すと、9月29日の試合で、ジョージアはウルグアイに見事勝利!これで1勝1敗、まだ先はわかりません。白熱してきました…!和食とワインの不思議なご縁を感じつつ、ラグビーのジョージア戦にも注目していこうと思います。もちろん、オレンジワインを片手に…。


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

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