2019年12月11日(水)

ジンファンデルのご先祖様、クロアチアワインのススメ

ジンファンデルのご先祖様、クロアチアワインのススメ

こんにちは!吉田すだちです。

ワインに親しむようになると、耳にする「シノニム」という言葉。

学生時代の、英語の授業をおもいだします。例えば、「’fast’ と ‘speedy’はシノニムです」といった文脈で出てきたことば。意味は「類義語」…つまり、似た意味をもつ別のことば。

ワインの世界でのシノニムとは、「同じブドウ品種の別名」をさします。もっとも有名なシノニムは、「シラー」と「シラーズ」でしょうか。フランスをはじめ多くの国で「シラー」と呼ばれるブドウは、オーストラリアでは「シラーズ」となる。このように、国や地域によって、異なる名前をもつブドウがたくさんあります。

同じブドウを別の名前で呼んでいるだけなら、味わいも同じなのでは?と、思うじゃないですか。ところがどっこい、名前かわれば味もかわる!というのがワインの不思議なところ。産地ごとの特徴だけではない、名前にやどる性格みたいなものが、風味に少なからず影響していると思うんです。シラーは「シラ〜」って感じだし、シラーズは「シラーズッ!」って感じなんですよ!(伝わるかしら…)

すだち注目のシノニムと、そのご先祖様

さて、わたしがいま注目しているのは、「ジンファンデル」のシノニムです。

ジンファンデルといえば、アメリカのワイン。力強い甘みに存在感バツグンの香り。「バーベキューにあうワイン」ランキングの上位にくいこむ、華やか系フルボディの赤ワイン。すだちのWinomyコラム #6 では、花金・焼鳥ペアリングの主役としても、ご紹介しました。

そんなジンファンデルのシノニムとして有名なのは、イタリアの「プリミティーヴォ」。これを言うと、けっこう驚かれる。まさかプリティーヴォがジンファンデルと同じブドウだなんて!名前から受ける影響って、やっぱり大きいんですよね。

もうひとつ、「ツルリェナク・カシュテランスキ」という子も、ジンファンデルのシノニム。かまずに言えたら素晴らしい(笑)独特な名前のこの子、出身国はクロアチアです。日本ではあまりみかけないレア・ワインですが、国際的にも最近ようやく認識されたばかりの、ニューカマーです。

でもね、実はこの子、元祖ジンファンデルなんですって。つまり、ジンファンデルの出身国はクロアチアだということ。なぜこの子が元祖と言えるのかというと、クロアチアにはほかにも、ジンファンデルのご先祖様ともいえるブドウがあるから。

…と、ここまで前置きが非常に長くなりましたが(前置きだったんかい)、今回、ご紹介したいのは「プラヴァッツ・マリ」というブドウ!なんだか知的なハーフタレントみたいな名前ですが、この方こそ、ジンファンデルやツルリェナク・カシュテランスキのご先祖様なのです。

クロアチアの極上ワイン、プラヴァッツ・マリ

ジンファンデルのご先祖様…と聞いていたので、華やかでわかりやすい感じを想像していました。

でも、実際飲んでみると、とても複雑で、なんだか歴史を感じさせるワインなんです。一方、ジンファンデルに通じる華やかさや力強さも感じとれる、不思議なお方…。

たいていのワインを楽しめる自信がありますが、これには特に感動しました。わたしがいただいたのはこちら。

STINA Plavac mali Majstor 2016

プラヴァッツ・マリとは、クロアチア語で「小さい青」という意味です。文字通り、非常に小粒のブドウで、造られるワインには、しっかりとしたタンニンが含まれます。果皮と種の割合がおおくなるからですね。

しかし、ただ渋いだけではなく、ドライフルーツのような…ジャムのような…果実のとても華やかな香りに、ジンファンデルを彷彿とさせる香辛料のニュアンスが加わって、とても複雑。それでいて、ひとくち含んだ瞬間に「あ、美味しい」と感じさせるわかりやすさもある。

東欧出身ということで、ブルガリア・ワインに似た印象も感じられます。このお方が長い年月をかけ、遠い道のりを旅して、アメリカ大陸でジンファンデルとして親しまれている…。飲みながら壮大な妄想を楽しむのも、また一興。

日本ではあまり見かけませんよね。わたしは「アドリアトレード」というポップアップショップでゲットしました。激レアな”クロアチアワイン専門店”なのですが、一定期間ごとにお店が移動するんです。公式サイトによると、12月11日〜は大井町のアトレ1Fに、12月16日〜は有楽町駅のJR出口に出店するみたい。要チェック。

すだち的おすすめペアリング

クロアチアワインだからクロアチア料理にあわせるべきかしら…と思いつつ、クロアチア料理ってよくわからない(勉強不足でお恥ずかしい…)。調べたら、牛肉の赤ワイン煮込みなんかによく合うみたいです。

しかーし、せっかく調べたにもかかわらず、わたしはあえてすき焼きに合わせてみました。ジンファンデルのご先祖様なら、甘辛い牛肉料理にあうだろ!そしていまは冬、ここは日本…となったら、すき焼きだろ!という乱暴な発想(汗)。

でもね、これが大正解だったのです。プラヴァッツ・マリ、すき焼きに超あう!

牛肉はもちろん、割り下で煮込まれた春菊やネギとの相性もバッチリ。生卵をつけたらよりまろやかになって、ワインの甘みが引き立ちました。われながら、いいマリアージュを発見したなあと思う。偉大な発見は、えいや!という行動の産物だったりするものです。

プラヴァッツ・マリにはすき焼き、すき焼きにはプラヴァッツ・マリ!おためしあれ。

最後に…

このワインと出会ったっことで、クロアチアという国にも興味がわいてきました。

お恥ずかしいはなし、今までクロアチアの場所すらよくわかっていなかったのですが、今では行ってみたい国の上位にランクインするくらい、興味しんしん。都内のクロアチア料理専門店もチェック済み。

ワインとの出会いはわたしの世界を広げてくれるので、やめられないんです。よくわからない言葉がでてきて難しいな…めんどくさいな…と思うシーンもありますが、一歩ふみだせば、目の前がひらけて新しい景色が見えはじめる。

「シノニム」という言葉も、それだけ聞いたらワインの敷居を高くしてしまいがち…。でも、思い切って向き合ってみると、新しい出会いにつながって、より楽しいワインライフを手に入れることができるんだ!そう、実感しました。

かくしてわたしのワイン・チャレンジは続いていくのです…。

 


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

ジンファンデルと焼鳥のペアリング! 過去の記事もチェック♪

この記事をSNSでシェアする

最近の記事

コラム

2020年2月19日

【後編】サクラアワード2020 ワイン審査会で聞いてみた「ソムリエールは知っている」Vol.14

コラム

2020年2月19日

“ハーフボトル”はBYO初心者の強い味方

コラム

2020年2月18日

伝統に裏付けされた絶品 ”鰻” に、ロゼワインをマリアージュ

ニュース

2020年2月17日

ロマンティックなシャンパーニュ「ドン ペリニヨン ロゼ」3名様に当たる!今月のキャンペーン

コラム

2020年2月12日

一流サッカー選手が手がける、サクラアワード受賞ワインを飲んでみた!

カテゴリー