2019年12月25日(水)

スペイン「モナストレル」の赤ワインにベスマッチな○○とは すだちマリアージュ研究室 vol.1

こんにちは!吉田すだちです。

先日、とあるイベントに参加したときのこと。

イベント自体は、ワインとまったく関係のない趣旨だったのですが…終了後、立食形式の懇親会で、偶然にもワイン愛好家の方とおはなしする機会があり、意気投合!ワイン談義に満開の花が咲いてしまいました。

なんでも、お仕事の関係で長らくヨーロッパのほうに住んでいたことがあり、実際に各国のワイナリーを訪れては、美味しいワインの情報を集めていたとのこと。なんと、うらやましいお話…!

われわれのワイン談義メインテーマは、ワインと料理のマリアージュ。中でも特に印象深かったのは、「とっておきのスペインワインと、そのワインにベストマッチする最強の料理」のお話です。とっても情熱的に、オススメしていただきました。

そんなことを言われては、試さずにはいられない!

さっそく、件のスペインワイン&最強マリアージュ料理の材料をそろえ、実際にためすことにしたのです。ここに、すだちマリアージュ研究室、発足でございます。

まずはワインをご紹介!

Juan Gil(ファン・ヒル)シルバー・ラベル 2016

なんて繊細なラベルなのでしょうか!おしゃれ、かつ、高級感がただよっています。お値段は2,900円。ちょっとリッチなお方です。

【生産地】

ファン・ヒルを生産するワイナリーは、スペイン、ムルシア州のフミーリャという地域にあります。スペインは”牛の形”にたとえられますが、ムルシア州はちょうど牛の左えくぼ辺りに位置する州です。割と南のほう。

今回ファン・ヒルをすすめてくれた方が、ワイナリーに足をはこんだ際にとった葡萄畑の写真がこちらです。石がごっろごろ!非常に乾燥した土地であることがわかります。

輸入元のFiradisサイトにもこんな記述が…

夏は40度に達するほど暑く、冬はしばしば氷点下に見舞われるほど寒さが厳しい大陸性気候のフミーリャは、年間3000時間もの日照時間に恵まれるが、降水量はわずか300mmと非常に乾燥した土地である。

(出典:http://www.firadis.co.jp/quality-wine/spain/juan-gil

この、一見過酷そうな環境が、ポテンシャルの高いブドウを生みだすわけです。

ブドウ樹はいわゆる「株仕立」という栽培方法。地面から太めの幹がニョキッとでている格好で、力強さを感じます。スペインなどの乾燥した土地では、この方法が主流。日本人の目には、少し新鮮にうつります。

【ブドウ品種】

ブドウ品種は「モナストレル」。フランスで「ムールヴェードル」とよばれるブドウと同じものです。

モナストレルは、他のブドウとブレンドされるのが一般的。タンニンが非常に強く、酸や果実味もしっかりしているため、他のブドウとまぜることで、ワインの骨格をかたちづくる役割を担っているのです。

今回とりあげたファン・ヒル シルバーラベルは、そんなモナストレルをあえて100%使用することにこだわった1本。実はわたしも、モナストレル100%ワインを飲むのは初めてです。

【ワインの味わい】

血のように濃い色をした、とろっとしたワイン。

抜栓直後からただよう、濃厚なあまい香り…。グラスに注がずともたちのぼってくる香りには、ジャム感が強めにあらわれています。プルーンとか、そっち系のジャム。

口に含むとガツンと主張する甘みと渋み。酸もありつつ、それ以上に甘みと渋みが強めです。また、鼻にぬける香りにすこしカカオやヴァニラのあまさも感じます。フレンチオーク樽で12ヶ月熟成とのこと、複雑味もちゃんとかねそなえています。

アルコールは15.5度。かなり高めです。

カベルネ・ソーヴィニヨン好きな方は、きっと気に入るはず。とにかく重みのある、濃いワインです。

いざ、マリアージュ実験スタート

ここからが本題。今回は、このワインにとびきりあう料理を実際にためすことが目的です。

その料理とは…とりレバーのウスターソース煮!

これがファン・ヒル シルバーラベルにめちゃくちゃあうんですって。どうでしょう、想像つきますか?

つくり方をきいたので、早速つくってみましょう。

1. とりレバーを一口サイズに切って、鍋にいれる

2. とりレバーが半分つかるくらい、ウスターソースをいれる

3. 火にかけてグツグツ煮る

以上!あっという間にできました。

できあがりがこちら↓

実食

できあがったとりレバーのウスターソース煮を、ファン・ヒルにあわせていただいてみましょう。

マリアージュのコツは、ワインを飲んでからそのあとに料理を食べること。ワインの余韻を調味料に、料理を楽しむのが正しいやり方なんだそうです。わたしも最近知りました。

ちなみに、料理を口にいれた状態でワイングラスに口をつけるのはマナー違反なんですって!グラスに油汚れなどがつきやすいから…という理由みたいです。

では、お作法にのっとって、いただきます。まずファン・ヒルを一口飲んで、それからとりレバーをぱくり。

はてさて、感想は…オススメいただいたとおり、とってもよくあう…!

これ、すごいよ。

実はわたし、レバーがちょっと苦手なんです(←いまさら)。嫌いじゃないんですよ。でも率先しては食べない食材。レバー独特の風味が少し生臭く感じてしまうんです。

しかし、ウスターソースで煮たとりレバーには、まったく生臭さがない…!そしてちょうどいい甘みと酸味が加わって、味覚の五角形がビシッと整った印象に。

ファン・ヒルとの相性もバッチリ。

渋みと甘味の主張をつよく感じつつワインを喉に流しこむと、口の中にカカオやヴァニラのようなあまい香りが残ります。それを調味料に、レバーをぱくっとほうばると、ウスターソースの酸味と生臭さのとれたレバーの風味がきわだって、とても美味。

レバーのあとふたたびワインを口にいれると、高めのアルコールが口内をさっぱりリセットしつつ、次のレバー受け入れ態勢が整う。ワイン→レバー→ワイン→レバー→ワイン…エンドレス。

マリアージュのポイント

実際に食べて感じたのは、ソースで煮るっていうのがポイントだということ。

レバーの臭みをとる効果もあります。しかしそれよりも、レバーにちょうどいい酸味をプラスできる点が秀逸だなと思いました。

ファン・ヒルは渋みと甘味がガツンとくるタイプのワインなので、ソースの酸味が加わったレバーが、ジャストフィットするんです。

また、レバーの食感が重たいワインに柔らかい印象をあたえてくれます。このマリアージュには、ただのお肉ではなく、レバーをあわせることが大切なんだと感じました。

マリアージュは科学、ワインと料理の相性にはちゃんと理由があるんですね!

最後に…

とりレバーと重ためフルボディの赤ワインがあうとは、非常にいい発見でした。教えてくれたワインラバーの友人に、心から感謝…!

そうとわかったら、今度はプロの手でアレンジされたとりレバー料理とファン・ヒルをあわせてみたくなってきました。今度のBYOで持ちこんでみようかしら。オススメのお店がある方、ぜひ教えてくださいね!(笑)

いや〜しかし、苦手な食材であっても、ワインとマリアージュさせることで、パクパクすすんでしまうものですね。もちろん、調理法も重要なんだと思うけど。食の引き出しがふえると生活が豊かになります。だからワインって、やめられないんです。

さて!今回は2019年最後のすだちコラム!読んでくださって、本当にありがとうございました。楽しんでいただけましたでしょうか。2020年も、ワインをめいっぱい楽しむ1年にしたいと考えています。

それでは、また来年お会いしましょう!良いお年を!

 


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

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