2020年02月26日(水)

しゃぶしゃぶとワインの幸せな出会い(南アフリカ シュナン・ブラン)

こんにちは!吉田すだちです。

冬はやはり、あったかい鍋が食べたくなります。わが家でも、鍋の登場回数がふえている今日このごろ。鍋って、いろいろなレシピがあるから、あきないしね。

しかし、ずっと続くとさすがにレパートリーが枯渇してきます。先日、ある寒〜い晩のこと。夕ごはんは今夜も鍋にしよう!となったものの、「もつ鍋もチゲ鍋もすき焼きもこの前食べたし、たまには少し違うのがいいな〜」という話に。

そこで思いついたのが、しゃぶしゃぶ。そうだよ、まだしゃぶしゃぶがあったじゃないか!火を通してもやわらかい豚肉、出汁をすったシラタキ、いろいろとアレンジできて味変もしやすいツケだれ…。なぜ今までしゃぶしゃぶの存在を忘れていたのか。自分に喝をいれたい気分。

思いたったら吉日、さっそくいただくことにしました。お野菜きって、お肉をならべて、お出汁をわかして、ポン酢とゴマだれを用意して。材料の用意ができたら、しゃぶしゃぶには赤より白かな〜、なんて適当なノリでワインを出して…。

はい、ここでようやく本題です。今日の主役はこの、適当なノリで選んだワイン。ちょっと前に買ってセラーで眠っていた、シンプルなパッケージの白ワイン。この子が実は…

しゃぶしゃぶとの相性が抜群すぎて、まさにマリアージュ…!

だったのです。お出汁の旨み、豚肉の甘み、ポン酢の酸味、ゴマだれのコク…そのどれともすっごくあう。なぜ今までこのワインの存在に気づかなかったのか。この日2回目の喝をいれたい気分に。

そのワインとは、こちらです。

南アフリカ Kloof Street クルーフ・ストリート 2017

南アフリカのスワートランドというエリアでワイン造りを営む、マリヌー・ワイナリーのもの。お値段は2,000円〜2,500円くらい。ブドウの品種は、シュナン・ブランです。

「アフリカ」ってつくだけで、なんとなくバーベキューのようなワイルドな料理を連想してしまうわたくし(完全に偏見)。南アフリカのワインがしゃぶしゃぶにあうって、なんだか不思議な感じがします。

でも、あうんですよ、これが。

実はこのシュナン・ブランというブドウ、料理とのペアリングに万能なワインにしあがることで有名なんですって。少し詳しくみてみましょう。

“南アフリカの国宝”…シュナン・ブラン

シュナン・ブランは、現地南アフリカで「スティーン」と呼ばれています。

もともとは、フランス・ロワール地方原産。南アフリカで栽培されるようになったのは1600年代。日本で江戸幕府が栄華をきわめていたころ、遠くアフリカの地ではシュナン・ブランが息吹をあげていたんですね。その後めきめきと栽培数を増やし、今では全世界のシュナン・ブランの半分以上が南アフリカ産に。

しかし、右肩あがりだったのは量だけではありません。南アフリカの醸造家たちの努力により、その味わいも飛躍的に向上。2017年には、アメリカの有名なワイン情報誌「ワインアドヴォケイト」のニール・マーティンさんが「南アフリカのシュナン・ブランは、世界を震撼させる」とコメントしたほどです。ホラー映画かよとつっこみたくなりますが、そのくらい、シュナン・ブランのレベルの高い味わいに衝撃を受けたってことですね。

どうですか、飲んでみたくなったでしょう。

シュナン・ブランは栽培地域の気候や醸造方法に影響を受けやすいため、どこで育てられるかによって味わいが変化するのだとか。人間と同じですね。

この日いただいた「Kloof Street」の場合は、「熟した洋梨、桃の香り、ほんのりと香る樽香、ふくよかでフレッシュなミネラル」が特徴。わたしはほんの少し後味に、蜂蜜のようなカラメルのような、香ばしいかおりを感じました。あ、あとちょっぴり生姜の香りも。この香ばしさと生姜のニュアンス、キレのいい酸味が、豚肉やポン酢との相性を高めている気がします。

しかし、ポイントはこれだけではありません。

樹齢40年以上の古樹がうみだす、旨味の宝庫

「Kloof Street」は、樹齢40年以上の古樹のブドウをつかって造られています。いわゆる「ヴィエイユ・ヴィーニュ」ってやつです(フランス語で「樹齢の高いブドウ樹」という意味)。

ワイン用のブドウ樹の寿命は、およそ100年〜120年といわれていますが、だいたい樹齢20年目くらいから勢いがおちつき、成る実の量が減ってきます。そうすると、実ひとつひとつにいきわたる栄養分の量がふえ、より複雑性をかねそなえたポテンシャルの高いブドウへと育つのだそうです。

そんな果実から造られるワインには、旨味と滋味がたくさん含まれる結果に。歳を重ねるごとに滋味深さが増すだなんて、これも人間と同じですね。

さらに、マリヌー・ワイナリーではステンレスタンク熟成とオーク樽熟成を併用するなど、醸造方法にもこだわっているんですって。そのため、よりアミノ酸が豊富な(=旨味あふれる)ワインになるというわけ。

しゃぶしゃぶするならシュナン・ブラン!

こうやって見ていくと、しゃぶしゃぶにもKloof Streetのワインにも、ともにいろいろな顔があることに気付きます。

しゃぶしゃぶには…お出汁の旨み、豚肉の甘み、ポン酢の酸味、ゴマだれのコク、お野菜の滋味。
ワインには…古樹由来の旨味と滋味、豊富なミネラル、キレのいい酸、香ばしく甘い香り、スパイシーな生姜の香り。

これらが絶妙にマッチして、幸せなマリアージュを織りなしているんですね。またもや、素晴らしい発見をしてしまった…(自画自賛)。

しゃぶしゃぶするならシュナン・ブラン!を合言葉に、ぜひ皆さんも試してみてください。そして、もしKloof Streetのワインをみかけたらなら、手にとってみてくださいね。わが家でもリピ買いワインリストに、しっかりとリストインしています。しゃぶしゃぶBYOのおともに、ぴったりです。

最後に…

Kloof Streetの第一印象ですが、実は「あれ、これってソーヴィニヨン・ブラン!?」と思ったんです。ファーストノートがソーヴィニヨン・ブランの青臭さにとてもよく似ている気がして…。

そこで調べてみると、なんとDNA的に、シュナン・ブランとソーヴィニヨン・ブランは兄弟関係にあるそうじゃないですか(両方とも、「サヴァニャン」という品種を親に持っているらしい)。自分の感性が肯定されたような気がして、少し嬉しくなってしまいました。ふふふ。

シュナン・ブランを飲む機会には、ぜひソーヴィニヨン・ブランの面影を探してみてくださいね!

 


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

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