2020年04月01日(水)

“赤ワインはフルボディ派”にオススメ!南イタリアの情熱的な「アパッシメント」ワイン

こんにちは、吉田すだちです。

今回は、「フルボディな赤ワインに目がない!」という人にぜひともオススメしたい、情熱的な1本をご紹介します。早速ですが、そのワインとは…

コンテ・ディ・カンピアーノ サレント IGT ネグロアマーロ・パッシート

重厚なボトルが存在感をひきたてる、南イタリアの赤ワインです。実際、手にとると、ボトルの重さにびっくり。かなりズッシリしています。

「コンテ・ディ・カンピアーノ」というのがワインの名前。そのあとに連なっているのは、このワインの特徴をしめす単語たち。いやはや、横文字ばかりで頭がオーバーヒートしそうになりますね。 でも、ここには重要な情報がギッシリつまっていて、グッとこらえて読みとくと、ひとつひとつの単語からワインの特徴が浮き上がってくるんです。

いったいぜんたい、「コンテ・ディ・カンピアーノ」とはどんなワインなのか!?その秘密を、ラベルをみながら紐といてみましょう。

「樹上アパッシメント」にかける情熱

まずは、ラベルに書かれたこちらのメッセージにご注目。わたしがこのワインに引きつけられたのも、ラベルのこの部分が目に留まったからです。

目をひく赤文字で書かれているのは「APPASSIMENTO(アパッシメント)」の文字。その下に「APPASSIMENTO METHOD IS MY PASSION(アパッシメント製法はわたしの情熱だ)」と書かれています。

「アパッシメント」とは、イタリアワインの製法のひとつ。収穫したブドウを陰干しして水分をとばすと、レーズンのようにしわしわになります。このとき、ブドウは糖度や旨味がギュッと凝縮されている状態。それを絞って醸造すると、濃厚で非常にリッチなワインに仕上がります。

この生産者は「APPASSIMENTO METHOD IS MY PASSION」という力強いメッセージをラベルにのせてしまうほど、アパッシメント製法にかなりこだわっています。さらに言うと、ただのアパッシメントではありません。ラベルのメッセージはこう続きます。

I LEAVE MY BEST GRAPES ON THE VINE FOR A LATE HARVEST AND THE RESULT IS A HIGH CONCENTRATION OF A UNIQUE JUICE AND THIS GIVES THE WINE MORE BODY AND ELEGANCE LIKE NO OTHER.

厳選したブドウを樹に実らせたまま加熟させ、極限まで濃縮した果汁をつかうことで、他に類をみないほど重厚感のある洗練されたワインになるのだ

つまり、収穫後に乾燥させるのではなく、あえて収穫時期を遅らせることで果実を自然乾燥させるというやり方です。これにより、通常のアパッシメントよりもさらに密度の濃い、上質なワインができあがるのだとか…。

アパッシメントをすると、ひとふさのブドウからとれる果汁の量がグッと減ります。なので、生産者の立場に立つと、非常にコスパが悪い状態です。にもかかわらず、アパッシメントにこだわってワイン造りをする心意気!まさに「APPASSIMENTO METHOD IS MY PASSION」を感じさせられます。

濃厚・甘口な「パッシート」

次に注目すべきは、ワイン名に連なる「パッシート」という単語。ひと言でいうと「陰干し(=アパッシメント)したブドウで甘口ワインを造る製法」という意味です。これもまた、イタリアワインの製法のひとつ。

「え!これ甘口ワインなの!?」と意外に思うかもしれませんが、そうなんです。これ、甘口ワインなんです。

ただ、甘口ワインと言っても、デザートワインのようなとろける甘さとは全然ちがいます。スウィーツの甘さではない甘さ。ワインの味わいを補強するような、男前な甘さ。イメージしにくい方は、日本酒の甘さを想像してみてください。それに近いものがあります。この甘さが「コンテ・ディ・カンピアーノ」の重厚感をささえているんです。

南イタリア「プーリア州」のネグロアマーロ

最後に、「サレント IGT」と「ネグロアマーロ」について。

サレントというのは、南イタリアはプーリア州にある、ワイン生産地域のこと。プーリアは、イタリアの国のかたちをブーツにたとえたとき、ちょうどヒールの部分にあたる州です。また、IGTとはイタリアの「地域特性表示ワイン」・・・つまり、地域ブランドのこと。「サレント IGT ワイン」をざっくりとイメージするなら、「北海道産タラバガニ」みたいな感じでしょうか。

さて、このワインは南イタリア プーリア州で造られているわけですが、プーリアははるか昔の古代ローマ時代、ギリシャと西欧をつなぐ玄関口のような役割を果たしていた地域。その時代、ワイン造りが盛んだったギリシャから、たくさんのブドウがプーリアに持ちこまれたのだそうです。

「ネグロアマーロ」は、そんなブドウの中の1品種…日本人にはあまり聞き馴染みのない品種ですが、ギリシャ原産の歴史の深いブドウです(※諸説あり)。「黒く苦い」という意味で、造られるワインは濃厚かつスパイシー。さすが東欧出身、エキゾチックなニュアンスを存分にたたえる重たい赤ワインを生みだします。

情熱的な南イタリアのフルボディをご賞味あれ

南イタリア・プーリア州で、ギリシャから伝わったエキゾチックなブドウ・ネグロアマーロを使い、「アパッシメント製法」に情熱を燃やしながら、「パッシート製法」で豊かな甘みをかもしだす…。

とても情報量の多い「コンテ・ディ・カンピアーノ」ですが、もしあなたがフルボディの赤ワイン好きであれば、きっと気に入ること間違いなしです(しかもとってもお財布に優しいんです…2,000円しないくらい!)。

ひと口ふくむと、非常に豊潤なドライフルーツの香りが口いっぱいに広がります。わたしの第一印象は、「ミキプルーン」。そのくらい濃厚で、かなり印象の強いワインです。

お肉料理には絶対にマッチ!ワインの甘みがお肉の旨味をひきたてます。個人的には、トマトソースとの相性がとてもよいと感じました。トマトの酸味が加わって、ワインの美味しさがグンと高まりますよ。

最後に…

イタリアワインって、たまにすっごく重たいボトルを使っているものがあります。なんでも、フルボディで長期熟成にたえるようなワインは、重厚感のあるボトルにつめて送り出したい!という生産者の想いがこめられているとかいないとか・・・。「コンテ・ディ・カンピアーノ」のボトルはほんと〜に重くって、生産者の情熱の大きさを感じずにはいられません。ぜひ一度、手に取ってみてください。オススメ!


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

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