2020年04月15日(水)

ワイン界の宝石「シャンパン」の魅力【後編】〜思う存分楽しむためのシャンパーニュ・ハック〜

シャンパーニュ(シャンパン)についてのコラム、後編です。前回は「シャンパーニュとはどんなワインなのか」についてまとめました。そして今回は、実践編!実際にシャンパーニュを手にとって、美味しく楽しく飲んでみましょう。

大手だけじゃない!シャンパーニュのメゾン

前回のコラムで書いたように、シャンパーニュ造りには非常に手間がかかります。手間がかかるということは、お金もかかる。さらに、原料ブドウの価格も他のワインに比べてかなり高価。そうすると、シャンパーニュの生産者=メゾンにとっては、小規模生産を続けるより、大きな会社の傘下に入る方が有利になってきます。

そうやってできたのが、いわゆるシャンパーニュの大手5大グループです。5つの大きな企業の下にたくさんのメゾンが属しているという形。わたしたち日本人にもっとも馴染み深い大手といえば、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループではないでしょうか。有名ブランドのアパレル展開もしているLVMHの傘下には、モエ・エ・シャンドンヴーヴ・クリコドン・ペリニヨンなどの有名メゾンが名を連ねています。

一方、家族経営を続ける有名メゾンもあります。007でお馴染みのボランジェ、世界トップシャンパーニュの呼び声も高いクリスタルで有名なルイ・ロデレール、ブラン・ド・ブラン(白ブドウ100%のシャンパーニュ)を世界に広めたテタンジェ、など。

ここまで、聞いたことのあるメゾンばかりではないでしょうか。しかし、現在シャンパーニュには約5,000もの中小規模メゾンがあり、市場にはまだ知られていない優良シャンパーニュがたくさん出ているんです。近年の技術革新によって、小規模でも高クオリティのシャンパーニュを造ることができるようになっているそう。徐々に、ショップで見かける銘柄もバラエティに富んできています。

失敗しない選び方

選択肢が増えるのは喜ばしい一方で、同時に「どれを選んだらいいのかわからない」という悩みも連れてきます。参考として、わたしがシャンパーニュ選びで注目している3つのポイントをご紹介!このうちのどれかに当てはまれば、期待が膨らみます。

1. 「キュヴェ(Cuvee)」の表示

シャンパーニュにおけるキュヴェとは「一番搾り」という意味。ブドウ果汁を絞る工程で、最初にとれた部分だけを使って造られるシャンパーニュに表示されます。シャンパーニュもビールと同じ、一番搾りは雑味がなく、香りや味わいが濃くなるのだそう。

2. 瓶熟期間

気になるシャンパーニュをウェブで検索すると、瓶塾X年と書いてあることがあります。それを見つけたらラッキー。3年以上熟成しているものが狙い目です。

3. ブレンドされているブドウ品種

ブドウの品種、ブレンド比率に注目してみてください。シャルドネの比率が高いと酸が際立っているスッキリ系、ピノ・ノワールの比率が高いとほのかにタンニンを感じる骨格しっかり系、などの違いがあります。好みにあわせてチョイスしましょう。

それでも迷ってしまったら・・・
とりあえず大手のものを選ぶのもあり。有名ブランドは価格が高くて気軽には手を出せませんが、同じメゾンから出ているものを探すと、リーズナブルなものも見つかります。大手は品質が安定しているので、初心者にオススメです。

シャンパーニュの美味しい飲み方

さて、お気に入りの1本が決まったら、さっそく飲んでみましょう。とその前に、どうせならより美味しく飲みたいというあなたに、気をつけたい3つのポイントをご紹介!

1. 家についたらしばらく休ませる

シャンパーニュは揺れに弱い、繊細なお酒。オリから溶け出たアミノ酸や、ドザージュで添加された糖分、メイラード反応で生じた複雑み…揺れることによってそれらのバランスが崩れ、味わいがくすんでしまうのだとか。家についたらしばらく冷蔵庫に寝かせて休ませましょう。オンライン購入の場合も同じです。こだわる人は数週間休ませることもあるとか…。そこまで待てない人(わたしです)も、最低1日は我慢しましょう。BYOでシャンパーニュを持ち込む場合は、前日までにお店にあずけるのがベター。

2. 適温は10〜12度

よく、スパークリングワインはキンキンに冷やして飲むのが美味しい、なんて言われますが、シャンパーニュは別。複雑な要素をたくさん含んでいて、香りや味わいこそが醍醐味であるシャンパーニュの場合、少し高めの温度の方がより美味しくいただけます。冷蔵庫から出してグラスに注ぎ、5分くらいおくのがベターです。そのまま出しておくとボトルの温度があがってしまうので、必要に応じてボトルクーラーで冷やしましょう。ただし、冷やしすぎに注意

3. グラスにこだわる

一般的には「フルートグラス」と呼ばれる細長いグラスで飲まれることが多い、シャンパーニュ。フルートグラスのメリットは、泡がキレイに見えること。グラス底の1点に圧力が集中するので、そこから一直線に泡が立つ。しかし、香りや味わいをより楽しみたいなら、普通のワイングラスがオススメです。BYOする場合も、お店の方にグラスの希望を伝えてみましょう。

和食とのマリアージュを楽しむ

最後に、あわせる料理について。乾杯酒のイメージが強いシャンパーニュですが、実際にはこれほど料理に合わせやすいワインは他にありません。それはシャンパーニュならではの複雑性がなせるわざ。マリアージュを楽しむのにうってつけのワインなのです。

意外に思われるかもしれませんが、アミノ酸が豊富なので、和食との相性がバッチリ。出汁の旨味とよくマッチします。オススメのペアリングは2つ。

おでシャン おでん×シャンパーニュ

出汁との相性は前述のとおり。さらに、おでんの具材は魚介系の練り物です。シャンパーニュは見方をかえれば“美味しい白ワイン”。魚介との相性は疑う余地がありません。ちょっと柚子胡椒をプラスすると、柑橘系のフレーバーもあいまって、より楽しめます。

すしシャン 寿司×シャンパーニュ

酢めしの柔らかい酸味とシャンパーニュの酸が自然とマッチするのが、お寿司。「Extra Brut」などの極辛口タイプを選べば、レモンやすだちのような働きもしてくれます。万が一生臭さを感じてしまう場合は、少しだけクリームチーズを口に含んでみてください。臭みが消え、まろやかな美味しさがプラスされます。山葵との相性もバッチリ。

最後に

シャンパーニュについて書こうとすると、ついつい長くなってしまう…。それだけ、語ることが多いワインです。しかし、わたしもまだまだ勉強中。知らない銘柄がたくさんあります。もっといろいろチャレンジして、自分のベストシャンパーニュリストを作りたい。そんな野望に燃えている今日この頃です。


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吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

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