2020年05月06日(水)

おうち時間を充実させる、リーズナブルで美味しいおすすめスパークリングワイン ~カバ(カヴァ・CAVA)3選~

“飲食店で大好きなワインを飲みながら仲間と楽しい時をすごす”という当たり前だったことができなくなり、早数週間。非常にストレスフルな状況ですが、もう少し我慢が必要なようです。早く以前のようにBYOを楽しむことができますように…心からそうお祈りしています。

“自粛”となるとつい心まで暗くなりがちですが、それでは余計にストレスがたまってしまうもの。そうならないために、おうち時間を楽しくすごす工夫が大切です。幸い、わたしたちにはワインがある!すばらしい香りと味わいで気分を高めてくれる、救世主です。食卓にワインがあるだけで、おうちご飯に華がプラスされますしね。中でも支持率が高いのはスパークリングワイン。キラキラ輝く液面にはじける泡が気分を高めてくれるだけでなく、お料理との相性もよく、食卓に取り入れやすいのが魅力です。

そこで今回は、おうち時間に楽しめるリーズナブルなお薦めスパークリングワインを3つピックアップしてみました。テーマはスペインのカバ(カヴァ)。デイリーで楽しむには「お財布に優しい」が絶対条件…でも美味しさは妥協できない…カバはそんなワガママを叶えてくれるリーズナブルかつ美味しいスパークリングワインの代表格です。ただ、一口にカバと言ってもいろいろなタイプがあるので、大まかに3タイプに分けてお薦めをご紹介します。

とその前に、まずはカバについて基本的な情報をチェックしてみましょう。

“カバ”っていったいどんなワイン?

カバはカタルーニャ語(スペイン東部、カタルーニャ州の言語)でCAVA、“洞窟”という意味です。その昔、涼しい洞窟を天然の熟成庫として活用していたことが名前の由来。カバには3つの約束事があり、それらを満たすものだけがカバを名乗ることができます。

1. 生産エリア

カタルーニャ州のペネデスという地域を中心に、いくつかの決められたエリアのみがカバの産地として認められています。生産量の9割以上がペネデスに集中しているものの、認定エリア自体はスペイン全土に点在しています。

2. ブドウの品種

カバに使用できる主なブドウは、チャレッロマカベオパレリャーダという、3つのスペイン固有品種です。それぞれ特徴があるのですが、これがまるでシャンパーニュのような布陣で、興味深いのです。

役割の違うブドウをブレンドして、バランスいいスパークリングワインに仕上げているというわけ。ちなみに最近では、シャルドネなどの国際品種の使用も認可されています。また、ピノ・ノワール100%の“ブラン・ド・ノワール”も造られるようになりました。シャンパーニュとの共通点、もりだくさんですね。

3. 醸造ルール

カバは瓶内二次発酵で醸造されるのが大原則。ここにもシャンパーニュとの共通点が…!違いといえば、熟成期間です。カバの場合、瓶内での最低熟成期間は9ヶ月以上と定められています(シャンパーニュはNVで15ヶ月)。また、15ヶ月以上熟成した場合は“Reserva(レゼルバ)”、30ヶ月以上熟成した場合は“Gran Reserva(グラン レゼルバ)”と表記することが可能。長く熟成したものほど味わいに奥深さがでるので、良質だと言われます。

以上が、カバの基本情報!これを頭の片隅におきつつ、お薦めワインをチェックしてみてください。

Type1:オンライン飲み会にぴったり!?甘くて可愛いキュートなカバ

  

CAVA Hippo Cuvee UENO M44(¥1,500程度)

動物のカバをモチーフにしたラベルがなんともキュート。「なんだよ、駄洒落かよ」と思われるかもしれませんが、なかなか興味深い1本なのです。

上野動物園とタイアップ!造り手はスペイン有数のカバ生産者

“CAVA Hippo”というのがワインの名前。Hippoは英語で動物のカバを指します。インポーターさんの社屋が上野にある関係で、「上野動物園とタイアップした企画を実現させたい!」と情熱的にはたらきかけたところ、CAVA×カバというキュートなスパークリングワインの生産につながったのだとか。“Cuvee UENO M44”のUENOは上野動物園を指しており、M44は上野動物園に日本初のカバが来園した年=明治44年を表しているそうです。

 

色物っぽく見えがちですが、中身は正真正銘のカバ。造り手はペレ・ベントゥーラという、スペイン有数のカバ生産者。先先代が、スペイン最初のカバ生産に携わっていたほどの、由緒あるワイナリーです。サクラアワード2018ではシルバーラベルを獲得したそう。出自を知ると、外見と中身のギャップに胸がキュンとします。

気になる味わいは…

“DRY”という表示がありますが、端的にいうとけっこう甘みを感じるタイプ。ラベルには「愛らしいカバをイメージしたほのかな甘み」の記載が…カバって甘いイメージなのでしょうか。香りにもトロピカルフルーツのような甘〜い濃いニュアンスを感じます。しかしカバならではの酸もきいていて、甘いながらも飲み疲れしません。イースト香がふんわり香り、バゲットとの相性抜群!ブルーチーズをのせれば、甘いCAVA Hippoとのマリアージュが完成です。それをつまみながら、みんなでわいわいオンライン飲み会…なんていかがでしょうか。ボトルデザインをネタに会話も盛り上がります。

Type2:酸味がキリリ、ビールのような苦味が癖になる爽やかなカバ

MVSA cava BRUT NV Vallformosa(¥1,200程度)

MVSA(ムッサ)というのがワインの名前、Vallformosa(ヴァルフォルモサ)というのがワイナリーの名前です。

大人気漫画『神の雫』に登場!数々の賞を受賞した優秀ワイン

こちらは有名なワイン漫画『神の雫』第34巻に登場したワインです。漫画では、主人公が勤務する会社、太陽ビールのワイン事業部にて、“家飲みワイン3本セット2,980円企画”のスパークリング候補として取り上げられています。漫画の中では「心地良くて爽快なワイン」「酸と甘味のバランスが抜群」とベタ褒め。実際に数々の賞も受賞しています。

・ジャパン・インターナショナル・ワインチャレンジ2007 銅賞
・ブリュッセル国際コンクール2011 金賞
・サクラアワード2015 ダブルゴールド
・ジャパン・インターナショナル・ワインチャレンジ2019 金賞

それでいてとてもリーズナブル。いったいどんなワインなんだと興味がそそられます。

気になる味わいは…

さすが『神の雫』太陽ビールが売り出すスパークリングワイン、一言でいうとビールのような苦味が印象的なワインです。Brutの表記は“辛口”という意味。ほんのり甘味を感じるものの、全体的にはキリッとまとまっていて爽やかです。泡は“シュワシュワ”というより“パチパチ”…それもビールを連想させます。存在感のある苦味と酸が際立っているものの、香りにはパインのようなトロピカルなニュアンスが感じられます。

瓶内熟成期間は18ヶ月で、通常よりも長め。そのため、ボディはしっかりめで濃い味付けの料理にも負けません。餃子や揚げ物といった油っこい料理に合わせると、スッキリ口の中を爽やかにしてくれます。また、スパイシーな料理にもお薦め。食卓に並べやすい、王道カバです。

Type3:まるでシャンパーニュ!?目から鱗の良質スパークリング

LOXAREL AMALTEA BRUT NATURE RESERVA(¥1,800程度)

LOXAREL(ルシャレル)というがワイナリー、AMALTEA(アマルテア)というのがワインの名前。「カバをご紹介」とうたっておきながら、こちら厳密にいうとカバではありません。エリアや製法、品種などはカバのルールに完全にのっとっているスパークリングワインなのですが、あえてカバを名乗っていないのです。

“クラシック・ペネデス”にこだわる情熱的なスパークリングワイン

カバでないなら何なのかというと、D.O.ペネデスという分類にあたります。つまり、カバ生産の中心地、ペネデスで造られるカバ以外のスパークリングワインです。このD.O.ペネデスの協会は、2014年に独自の良質スパークリングワイン・ブランドを立ち上げました。その名も“クラシック・ペネデス”。そこには、カバよりもさらに厳しい条件を自らに課し、より高いレベルのスパークリングワインを目指そうとする生産者たちが集っています。具体的に言うと、「100%ペネデス産」「100%オーガニック栽培」「100%レゼルバ(15ヶ月以上熟成)」というもの。

LOXAREL(ルシャレル)も、クラシック・ペネデスに共感した造り手のひとつ。ラベルイラストのヤギは、オーガニック栽培のグリーンハーベストに用いられる動物です。

気になる味わいは…

最初に感じたのは「まるでシャンパーニュ!」。シュワシュワと液面をにぎわせる細かい泡、繊細な酸、後味に感じるクリーミーな余韻…。違いをあげるとしたら、香りにスペインの白ワインっぽいキリッとした柑橘のニュアンスを感じる点です。一言でいうならば、「シャンパーニュの要素に、地元ならではの香りがプラスされている、ハイブリッドなスパークリングワイン」という感じ。これで2,000円しないだなんて、驚きです。BRUT NATURE(ブリュット・ナチュレ)とはつまり、糖分添加していないということ。甘味は少なく、酸と香りを楽しむワインです。シャンパーニュのように、様々な献立に合わせやすい面もありつつ主役もはれるスパークリング。チーズやサラミをつまみながら、ゆっくりと堪能するのもお薦めです。

最後に

カバお薦め3本、いかがでしたでしょうか。最後の1本はカバの名を冠してはいないものの…ぜひお薦めしたくてラインナップに加えてしまいました。すべてタイプが違い、シーンにあわせて楽しんでほしい3本です。すべてそろえても5,000円しないところが嬉しいですよね。お値段がはるハイブランドのワインを楽しむのも一興ですが、気兼ねなく栓をあけるならやっぱりリーズナブルが一番。ぜひ、お試しください。

 


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

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