2020年06月09日(火)

ワイン選びのヒント!世界の「シャルドネ」を飲み比べてみよう ~ワインの基礎知識・白ワイン代表品種~

皆様、こんにちは!太陽が眩しいですね。この時期、紫外線が気になるので日傘を手放さない女性も多いのですが、ぶどう木の生育はめぐるしく、開花して実を結ぶのも6月です。2020年前半は色々とありましたが、今年のワインも待ち遠しいです。

白ブドウの王様「シャルドネ」

さて、去る5月21日は国際シャルドネの日でした。

シャルドネは白ワインの代名詞と言える白ぶどうで、最も有名な品種です。King of white grapes!世界中で栽培され、ブルゴーニュのモンラッシェやシャンベルタンなどの高級ワインから、近所のコンビニにもしれっと置いてあるフレンドリーな並級ワインにまで及びます。

ブルゴーニュ北のシャブリ地区では、シャープな鋼のように振舞い、南仏に行けば柔らかくオープンな表情を見せ、どの土地にも順応して自由自在に様変わりします。その上、醸造によってもシンプルで線の細いタイプになったり、骨格がしっかりしたふくよかなタイプになったり、はたまた、シャンパーニュでは泡という華麗な変身を遂げます。

シャルドネが人気を誇る理由が、万人の好みに合わせた、この見事な変貌ぶりであることは間違いないでしょう。

ざっくり分かる「シャルドネ」


シャルドネ 基本情報
・原産地 ブルゴーニュ地方
・品種別栽培面積 世界第5位。白ブドウではスペインのアイレンに次ぐ2位。
・シノニム ムロン・ダルボワ、ボーノワ、ピノ・シャルドネ、プチサンマリなど。世界中で作られているので100以上の異名を持つと言われている。シャルドネが有名だからシノニムはほぼ使われていない。
・交配 ピノ・ノワールとグエ・ブランの自然交配。
・果粒の特徴 小粒の円筒形。果皮は薄い。早熟。
・樹勢 やや弱い。
・土壌 肥沃を好む
・生産地 世界中。冷涼地にも適合。

彼/彼女(シャルドネ)に人間の言葉がわかるなら、私はこう言ってあげたいです。

「個性がないニュートラルな品種だって揶揄されることもあるけれど、君は凄いよ!だって何者にでもなれる。そんな品種は他にないよ!」

リースリングは冷涼な地域を選び、ソーヴィニョンブランは香りも味わいも個性が強すぎて、ミュスカときたら香りが華やか過ぎて化けるのが難しいです。そう考えるとシャルドネに個性がないのも、立派な個性だと思わないですか。

2タイプのシャルドネを比較

今日はシャルドネを例に、白ワインの世界を気候の観点から、大きく2分したいと思います。後述するワインの特徴は、全ての白ワインに応用>/span>できますので、押さえておいて損はありません。

シャルドネは育てやすい品種なので、冷涼から温暖な地域まで、世界中で栽培されています。気候がぶどうとワインにどのような影響を与えるのでしょうか。産地の特色を比較してみました。下記の表をご覧下さい。

例えばフランスなら、冷涼な産地はアルザス、ロワール、シャンパーニュ、温暖な産地はローヌ、プロヴァンス、ラングドックなどです。冷涼は旧世界、また温暖は新世界をややイメージしています。

冷涼エリアは収穫時期が遅くなり、ハンギングタイム(ぶどうが木になっている時間)が長いので、その分フェノール化合物の成熟(生理的熟成)が進みます。つまりぶどう由来のアロマが豊かになるのです。

なお、同じ産地でも標高などの地理的条件、醸造技術、生産者の意向によっても上記は変わってきますので、必ずしもこの基本的な特色があるというわけではなく、このような傾向が高いと認識して頂ければと思います。

では、シャルドネにあてはめて見ていきましょう。

冷涼な産地のシャルドネ

ブルゴーニュ、ドイツ、ニュージーランド、北イタリア、北東欧など
・外観 緑や黄色がかっている。
・香り レモン、ライムなどの柑橘香、青りんご洋なしなどの木なりの果実(黄色のニュアンス)、ミネラル、石灰、ハーブ香(緑のニュアンス)フルーツの熟度は低め。比較的おとなしい香り。
・味わい 酸味がフレッシュで豊か。

温暖な産地のシャルドネ

カルフォルニア、オーストラリア、ラングドック、バレンシアなど
・外観 黄色がより現れ、粘性も凝縮感もある。
・香り 完熟したフルーツ(パッションフルーツ、パイナップル、マンゴー、トロピカルフルーツ)の香り、はちみつ。香りは強い。
・味わい 酸味が控えめ。グリセリン由来の甘味と厚みがある

細かく分けるとタイプはさまざま


醸したシャルドネはこんな色合い

北の産地でマロラクティック発酵をしていれば、カスタードクリーム、バター、杏仁豆腐などの香りがします。樽を使っている場合は、樽の種類(フレンチオーク、アメリカンオークなど)や焼き加減(ミディアムトーストなど)、使用期間、また熟成年月にもよりますが、南北ともにボワゼ(木の香り)やローストナッツ、新樽の場合はバニラ香が感じられます。

更に熟成によって複雑に香りも味わいも変化します。冷涼な産地と温暖な産地のイメージが付きましたでしょうか。マリアージュはワインのタイプ(南北、樽の有無)によりますが、シーフードをはじめとして、ポーク、チキン、樽熟成をしたものはクリーム系やバターを使ったお料理と相性が良いです。

樽ありor樽なしも、ワイン選びには重要

私がワインを飲みはじめた頃、阪急百貨店のワイン売り場で、「どのようなワインをお探しですか?」とぶどうのバッチを付けた男性に声を掛けられました。「辛口の白ワインを探しています」と答えたら、甘辛で分けられたら、あともう一息!白ワインは大きく2つのタイプに分類できると教えてくれました。

A. 樽なしタイプ
すっきり、シンプル、フレッシュ、柑橘、ハーブ香、軽め。
小振りのチューリップグラスでやや冷やして頂きます。

B. 樽ありタイプ
ふくよか、コクがある、複雑、芳醇、ナッツ、バニラ香、重め。
大振りのムルソーグラスで温度を高くして頂きます。

樽のコストがかかるのでAよりもBの方が割高なワインが多いです。このA&Bの分類は全ての白ワインに共通して使えます。冷涼と温暖のシャルドネにも重なっている部分があります。

まとめ

ワインのタイプが言語化できると、自分が希望するワインと確実に距離が近づきます。好みを伝える術を養っていくことも、大切なワインライフのひとつではないでしょうか。


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産地や醸造方法によって多彩な表情を見せるシャルドネから、ワイン選びのヒントをお伝えしました。皆様はどんなシャルドネがお好きですか?

それでは皆様、ごきげんよう!

 

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365wine 大野みさき

スロヴェニアワイン輸入元365wine㈱ 代表取締役。
元ANA国際線CAが、7年の在職中にワインに魅せられ渡仏。2014年に帰国し、ひと月でワイン輸入会社を設立。買付け、営業、展示会、ウェブショップ運営、倉庫作業をヒィヒィ言いながらも華麗にこなす。巷ではスロヴェニアワインの第一人者と囁かれている。まんざらでもない。ワイン講師、サクラアワードの審査員も喜んで引き受ける。毎日ワインを飲むのか尋ねられたら、「はい、365日ワインです♡」と返すよう心掛けている。

【ワインショップ】http://www.365wine.co.jp/
【instagram】https://www.instagram.com/365wine/

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