2020年06月30日(火)

ワインの染み抜きを検証!変色を防ぐ洗剤選びと応急処置が大事!

大事な衣服にワインをこぼしてしまったとき、どのように染み抜きをしていますか?こぼしてすぐの応急処置と染み抜きの仕方で、染みの残り具合は大きく変わります。この記事では、5種類の洗剤のなかでどれが一番落ちるのかを実験した結果と、お店でこぼした際にできる応急処置をご紹介します。

ワインの種類で違う、染みの落ちやすさ

外食でワインを楽しんでいる様子

ワインの汚れは水溶性なので、実はそんなに落ちにくいものではありません!ただし、“赤ワインは汚れが落ちない” といったイメージがあるように、落ちにくいワインもあります。

白ワインはぶどうの実だけを発酵させて作るので、染みの原因となる色素や成分が少なく、通常の洗濯でも落とすことができます。洗わずに長く放置すると黄ばんでくる恐れもあるので、早めに洗濯することが大切です。

一方、赤ワインはぶどうの実・皮・種子を発酵させて作るので、皮に含まれるアントシアニンが赤ワインの色素となり、綺麗な色が付きます。このアントシアニンは時間が経つと酸化するので、赤ワインは一度染みが付くと厄介なんです……。

ロゼワインや、昨今話題となっているオレンジワインも、製造過程にぶどうの皮が使われています(オレンジワインは白ぶどうの皮を使用)。スピーディーに処置ができるとベストですね。

覚えておきたい、お店でできる染み抜き応急処置

赤ワインを白いTシャツにこぼしてしまった

お店でワインをこぼしてしまった場合、まずはその場での応急処置が大事!慌ててトイレに駆け込んで洗ったりせず、おしぼりや濡れたハンカチで染みをトントンと叩くようにしてください。衣服についたワインをタオルで吸い取るイメージで、優しく叩くのがポイントです。他には、以下のような方法もあります。

■炭酸水
水で叩きながら拭き取ったあと、炭酸水をタオルに含ませて同じようにトントンと叩き、タオルの場所を変えながら繰り返してください。炭酸水に含まれる二酸化炭素が汚れを浮かすと言われています。炭酸水は無糖のものを使うようにしてください。

■塩
染みの上に塩を軽く盛り、数分待ちます。そのあと水で揉み洗いをしてください。こぼした直後の、ワインが乾く前に効果的な方法で、家のカーペットにこぼしたときにも便利です。お店ですぐに塩をもらえそうなときは試してみてください。

■染み抜きペン
持ち歩きができる染み抜きペンを携帯しておくと安心。染みは処置が早いほど落ちやすいので、こぼした直後に対応できるといいですね。ワインを飲む機会が多い方は常備しておくと便利かもしれません。

ワインの染み抜き、何が一番落ちるのか実験!

5枚のTシャツの切れ端に、赤ワインの染みをつけたもの

いろんな洗剤や方法が提唱されていますが、どの方法が一番落ちるのでしょうか。そこで今回は5種類の洗剤を使ってどれが一番落ちるのか、実験をしてみました。

Tシャツを切った5枚の布を用意し、それぞれに赤ワインの染みをつけます。外食でのシーンを想定し、赤ワインをつけたあとにおしぼりでトントンと叩いて拭き取り、そこから2時間経過したものを染み抜きする実験です。

用意するもの

今回実験する5種類の洗剤が並んでいる

・台所用中性洗剤
・洗濯用洗剤
・重曹
・染みとり剤
・酸素用漂白剤

・不要なタオル2枚
・歯ブラシ
・ドライヤー

基本の手順

染みのついた布の下にタオルで当て布をしている

1. 染みの下に当て布をします。

布を手に持って、濡れたタオルで叩いている

2. 濡れたタオルで染みをトントンと叩き、軽く周囲を濡らします。

染みに洗剤をつけて歯ブラシで叩いている

3. 染みの大きさに洗剤をのせて、歯ブラシでトントンと叩きます。染みが小さい場合は綿棒を使用してください。叩いたら、このまま5分ほど放置します。

染みをつまんでお湯を流して洗う

4. 放置したら、染みの部分をつまんでお湯で流しながら揉み洗いします。

布を手に持ってドライヤーで乾かしている

5. ドライヤーで乾かして、染みの残りやにじみがないか確認します。

結果、5種類の洗剤では変色具合に違いが…!

染み抜きをした後、一見綺麗になった5枚の布

以上の手順で、5種類の洗剤を使って染み抜きをした結果がこちら!一見、5枚ともそれなりに綺麗にはなりましたが、よく見ると変色があるものがちらほら。

ひとつずつ詳しく落ち具合を見ていきましょう。また、洗剤によって使い方が異なりますので、どのように使用したかも合わせてご紹介します。(お手持ちの洗剤を使う場合、メーカーの指示にしたがって使用してください)

台所用中性洗剤の結果

台所用中性洗剤で染み抜きをした結果

台所洗剤で使用したのはジョイ。手順の説明で使用しましたが、染み部分に洗剤をのせて歯ブラシで叩いた結果、赤ワインは見事に落ちていますが、とても薄い青あざのような変色が少しだけあります。真っ白なTシャツじゃなければ、気にならない程度でしょう。

洗濯用合成洗剤の結果

洗濯用合成洗剤をかける様子

洗濯用洗剤、今回は花王のアタックゼロを使用。プッシュして洗剤を染み部分にのせて、歯ブラシで叩きます。

洗濯用合成洗剤で染み抜きをした結果

こちらも赤ワインはきれいに落ちています。ただ同じく目を凝らしてみると、全体が少し変色してシミになっているように見えます。

重曹の結果

お湯で溶いた重曹を染みにのせている

重曹は劇落ちくんを使用。お湯に溶いたものを染みにのせて広げました。お風呂用の桶にお湯と重曹を溶き、そこでもみ洗いをする方法でも良いでしょう。

重曹で染み抜きをした結果

全体に青あざのような染みができているのがお判りでしょうか。染みに重曹をのせて伸ばしている時から異変を感じていたのですが、ワインの酸性と重曹のアルカリ性が反応して変色してしまうようです。赤ワインの染みに重曹は不向きですね……。

染みとり剤の結果

染みとり剤でトントンと染みを叩く様子

トップのシミとりレスキューを使用。このサイズは持ち運びにも便利ですよね。

染みとり剤で染み抜きをした結果

結果、とても綺麗に落ちていますね。未使用のTシャツまでとはいかないまでも、また着用できるくらいの綺麗さになっています。

酸素用漂白剤の結果

酸素系漂白剤を布にかける様子

酸素系漂白剤は、花王のワイドハイター CLEAR HEROを使用しました。漂白剤はいくつか種類があり、酸化型漂白剤(酸素系・塩素系)と、還元型漂白剤に分かれます。塩素系と還元型は白いものには使えますが、色物や柄物に使ってしまうと白く抜けてしまうので注意。どんな衣類にも使える酸素系漂白剤を使用しましょう。

酸素系漂白剤で染み抜きした結果

結果、一番変色を感じなかったのが、酸素系漂白剤!ただ、赤ワインの色が少しだけ残っている気がします。

追加検証1:すぐに染みとり剤を使ったら?

染みとり剤と、綺麗に染みが落ちた布

以上の実験では、こぼした後におしぼりで拭き取り、そこから2時間経過したものを実験しましたが、試しにこぼしてすぐに染みとり剤を使って染み抜きをしてみました。

トップのシミとりレスキューは、当て布がわりに使えるシートが入っているので、それを衣服の下に当ててトントンし、水で軽く流します(外食の際はトイレか、お水とおしぼりを使うといいですね)。すると、かなり綺麗に落とせた気がします!

追加検証2:24時間経過した染みは落ちるのか?

ワインの染みが残ってしまった布

すぐに染みとり剤を使えば綺麗に落ちるということはわかりましたが、逆に時間が経ってしまうと落ちないのだろうか?ということで、こぼした24時間後、台所用洗剤を使って染み抜きにチャレンジ。するとどうでしょう、変色以前に、赤ワインの色素がほとんど落ちていません……。

結論、ワインの染み抜きはすばやい応急処置が命!

染みとり剤で染み抜きをしている様子

検証の結果、一番綺麗に落ちた洗剤は「染みとり材(トップのシミとりレスキュー)」、続いて「台所用洗剤(ジョイ)」でした。

とはいえ、衣服の素材や洗剤の成分によって異なるもの。いずれもできるだけ早く処置をすることと、ひとつひとつ丁寧に作業することが大切です。きちんと当て布をする、こすらずにタオルで叩く、洗濯する前にドライヤーで一度乾かしてチェックをする、などですね。

衣服が痛むのを避けたい場合や、時間が経過してしまっている場合は、プロのクリーニング屋さんを利用するのがいいでしょう。また、外食でよくワインを飲む方は、携帯できる染みとり剤を持っておくと安心ということが再認識できました!

染み抜きをマスターして、安心してワインを楽しもう

楽しい外食時、ワインをこぼしてしまうこともあるでしょう。そんな時も、対処法がわかっていると安心です。必要なものを備えつつ、楽しいワイン時間を過ごしてくださいね!

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