2020年06月30日(火)

ドメーヌとシャトーの意味や違いは?日本にもある?

ワインのラベルでよく目にする「ドメーヌ」や「シャトー」。この記事では、ドメーヌとシャトーの意味と違い、並べて使われるメゾンやネゴシアンについて、わかりやすく解説していきます。また日本のドメーヌについてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください!

ドメーヌの意味

ブルゴーニュの古い家集落へ続く道とワイン畑
iStock.com/Massimo Santi

ドメーヌ(domaine)とはフランス語で、「所有地」「区画」という意味。一言で言うと、ぶどうの栽培から醸造・瓶詰めまですべてをおこなう生産者のことです。

高級ワインであるロマネコンティも、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(通称DRC)でぶどうを栽培から瓶詰めまで一貫して作られています。

ドメーヌの強みは、ワイナリーの個性を強く出せること。栽培・醸造・瓶詰めのそれぞれを違う会社がおこなうよりも、品質に対するこだわりを貫きやすいメリットがあります。ただ、家族経営の小さなドメーヌも多いため、生産量が少なくなることがデメリットといえるでしょう。

ドメーヌとシャトーってどう違うの?

城の前に広がる広大なワイン畑
iStock.com/Esperanza33

ドメーヌとシャトーは地域による呼び名の違いで、どちらも栽培から瓶詰めまで一貫しておこなう生産者のこと。フランスワインの2大銘醸地である、ブルゴーニュでは「ドメーヌ」、ボルドーでは「シャトー」と呼ばれています。

シャトー(château)はフランス語で、「宮殿」「城」といった、田舎に作られた王族が住む館を意味します。お城のように大きな醸造所と隣接する広大な畑で、大規模なワイン作りがおこなわれていたことからそう呼ばれるようになりました。ドメーヌに比べると規模が大きいのも特徴のひとつですね。

違うのは地域と規模だけじゃない?

地域と規模以外に、生産者が所有する畑の数にも違いがあります。

ボルドーでは、ひとつの大きな畑をひとつのシャトーが所有しています。そのシャトーが出すワインは、年代の違いはあれど、すべて同じ生産者が同じ畑で作っているんです。また、シャトーには5段階で決められる格付けの制度があるのも特徴です。

ブルゴーニュでは、ひとつの畑を複数のドメーヌが分け合って所有するのが一般的。規模の大きな畑になると、100人ものドメーヌが分割して所有していることもあるほどです。そんなブルゴーニュでも「モノポール」といい、ひとつの畑をひとりの生産者が管理していることもあります。前述で上げたDRC(ロマネコンティ)もそのうちのひとつです。

ネゴシアンやメゾンはまた違うの?

広く長く続くぶどう畑

ドメーヌやシャトーという言葉のほかに、同じくワイナリーに関連して使われる言葉があります。

■ネゴシアン
ネゴシアン(Négociant)はフランス語で「交渉人」「卸売業者」といった意味。自社でワイナリーを持たず、複数の農家やワイナリーからぶどうを買い付けて熟成や瓶詰めをおこなう生産者のことを指します。自社で一貫してこだわり生産するドメーヌやシャトーが注目されがちですが、量産できるネゴシアンにしかできない目利きや売る力があったり、畑をもつネゴシアンがあったりと、それぞれの良さや手法がありますね。

■メゾン
メゾン(maison)は、シャンパーニュ地方の、シャンパンの生産者のことを指します。シャンパンは製造が複雑で難しく、家族経営でおこなっていたところが多いんだそう。メゾンには2種類あり、NM(ネゴシアン・マニピュラン)とよばれるぶどうを買い付けてシャンパンを作る生産者と、RM(レコルタン・マニピュラン)とよばれ自社畑のぶどうで栽培から瓶詰めまでおこなう生産者に分かれます。

日本のドメーヌについて

山を背に広がるぶどう畑

日本にも、ぶどうの栽培から瓶詰めまで一貫しておこなうドメーヌが。主に北海道、山形県、山梨県、長野県に存在します。一部ではありますが、代表的なドメーヌをご紹介します。

Domaine Takahiko(ドメーヌ タカヒコ)

ドメーヌ タカヒコは北海道余市町登地区にあり、ビオで管理されたピノ・ノワール(約9,000本)と小さな醸造所をもっています。繊細ながらも深く幅があり、余韻が長いワインの世界に魅力を感じ、“品質の高いお出汁の世界”に似たものをワインに求めているんだそう。気候的にはほかの品種も育てられる可能性はあるが、「ピノ・ノワールのみに一生をかけ、理想の世界を探し求める」といった姿勢を貫いています。
公式サイトはこちら

domaine tetta(ドメーヌ テッタ)

ドメーヌ テッタは岡山県北西部、新見市哲多町にあり、生食用ぶどうとワイン原材料用ぶどうの木を約18,000本育てています。新見市の主産業は石灰業。地域特有の資源でもある石灰岩採掘トンネルを活用し、温度や湿度などワインの保存に最適な天然の「ワインカーブ」で、長期保存用のワインを最高の状態で熟成・貯蔵しています。
公式サイトはこちら

山梨県小淵沢町の南、八ヶ岳の裾野の丘陵地にある女性醸造家によるワイナリー、ドメーヌ ミエ・イケノ。シャルドネ、ピノ・ノワール、メルロー、合計6300本のぶどうを育てています。自然に逆らわない醸造手法「グラビティ・フロー・システム」を国内で初めて採用。衝撃を抑え、ぶどうの繊細な個性を損なわない、エレガントなワイン造りを実現しています。
公式サイトはこちら

作り手の思いとこだわりが詰まったドメーヌ

ドメーヌ、シャトー、ネゴシアン、メゾンと、いろんな用語が出てきましたが、知れば知るほど各地域で作り上げられてきたワインの歴史が見えてきます。

その背景を知ると、何気なく飲んでいるワインやワイナリーのことをもっと知りたくなってくるはず。ぜひ、気になったドメーヌや、日本のドメーヌのワインを探して飲んでみてください!

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