2020年07月01日(水)

酸化防止剤って身体に悪い?正しく知ってワインを楽しもう

市場に出回る多くのワインに含まれている、酸化防止剤。「食品添加物だし、身体によくないのでは?」と感じている人もいるのではないでしょうか。そこで、酸化防止剤の正体と効果、実際に身体に影響があるのか、酸化防止剤が入っていないワインやオーガニックワインの違いなど、詳しく解説します。正しく知って、安心してワインを楽しみましょう!

酸化防止剤とは

お店に並んでいるワイン

ワインボトルの裏側のラベルに、「酸化防止剤(亜硫酸塩)」と書いてあるのを見たことありませんか?

その表記の通り、ワインに含まれる酸化防止剤は亜硫酸のこと。亜硫酸は、二酸化硫黄(SO2)と酸素(H2O)が合わさったものです。

亜硫酸は、ぶどうが発酵する過程でも自然発生しており、実は全く入っていないワインは存在しません。品質保持のためにほとんどのワインに追加で添加されていますが、添加量は人体への影響がない量と法律で決められており、添加した量の半分は糖分や他の成分と結合して無害になると言われています。

また、亜硫酸はドライフルーツや甘納豆、煮豆などにも使われており、ワインへの添加量は他と比べても少ないと言われるほどなんです。

酸化防腐剤の効果

いくつかのワインが並んでいる

酸化防止剤の効果は大きく分けて、酸化防止・殺菌の2つ。

酸化による劣化を防ぐ

ワインは空気に触れると酸化し、劣化してしまいます。物にもよりますが、一度開封したら早く飲んだ方が良いと言われますよね。亜硫酸はワイン以上に酸化しやすいもの。真っ先に酸素と合わさって酸化してくれるので、アルコールの酸化を防いでくれるんです。また、発酵中に発生するアセトアルデヒドという成分が酸化すると臭いが出てしまうのですが、亜硫酸がアセトアルデヒドと結合することで臭いを抑える効果もあります。

雑菌の増殖を防ぐ

また、殺菌の効果も担っています。ワインの原料となるぶどうの果皮には雑菌が付着しており、雑菌が原因でうまく発酵しなかったり不快な臭いが発生したりするんです。ワイン作りに殺菌は欠かせないんですね。

以上の2つから、酸化防止剤がワイン作りには欠かせないことがわかります。ですが、入れすぎると「ワインの色が薄くなる」「果実の風味が紛れて味が落ちる」というデメリットも。いかに少ない添加量で済むように作るかが、醸造家の腕の見せどころでもあるようです。

酸化防腐剤が人体に及ぼす影響

テーブルで赤ワインが入ったグラスをもつ女性

酸化防止剤はほとんどのワインに含まれており、ワインの品質を守るためになくてはならないもの、ということがわかりました。とはいえ、食品添加物だし身体に影響があるんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。実際どんな影響があると言われているのでしょうか。

頭痛

ワインを飲むと頭痛がするという方がいますよね。白ワインは大丈夫だけど赤ワインは頭痛になる、という方もいらっしゃいます。酸化防止剤(亜硫酸)が原因という説もありますが、ワインに含まれるアミン(詳しくはヒスタミン、チラミンの2種類)が原因という説もあります。

前述の通り酸化防止剤はドライフルーツや煮豆にも使われており、アミンはチーズやヨーグルトにも含まれています。これらの食材でも頭痛が発生するようであれば、それぞれが影響している可能性があるかもしれません。

アレルギーや喘息

アレルギー症状や喘息は、人によって重さや反応するものがそれぞれ。たとえ低濃度でも症状を引き起こす可能性はゼロじゃないので、元々症状をお持ちの方は医師に相談してみることをおすすめします。

酸化防止剤無添加のワイン

グラスに赤ワインを注ぐ様子

「酸化防止剤無添加」と記載があるワインも、昨今よく見かけます。これらは、二日酔いや身体への影響の原因、また悪臭の原因とされている、アセトアルデヒドの生成量が少ないワイン酵母を使って作られているといいます。

また、亜硫酸はワインの劣化を遅らせる効果がありますが、瓶詰めの過程で極力空気に触れないようにさせて劣化を防いでいるんだそう。価格が安く、また日常ワインとして飲みやすいので大変人気です。

オーガニックワインはまた違う?

では、オーガニックワインも=酸化防止剤無添加かというと、そうではありません。オーガニックワインは、EUの規定で定められた基準を守って作られたワインのこと。化学的な農薬・肥料・除草剤などを使わず、自然な有機栽培で育てられたぶどうで作られています。オーガニックワインは、規定量までなら亜硫酸を使うことが認められているので、まったく入っていないというわけではないんです。

酸化防止剤はワインにはなくてはならないもの

その正体を知ると必要なものということがよくわかります。実はワインを作る過程で自然発生している、というのも驚いた方がいるのではないでしょうか。

生産者が工夫を凝らして作ったワイン。あまり過敏にはならず、おいしくいただくのは一番!飲み過ぎを注意したり、お水を飲むようにしたり、体調が不安な方は医師に相談するなど、ご自身のペースや飲み方でワインを楽しんでくださいね。

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