2020年07月25日(土)

フランスがワイン王国と言われる理由。10の地方とおすすめ商品

フランスワインと言えば、ボルドーワインやブルゴーニュワインを想像される方が多いと思いますが、他にも約10以上の地方や島などでワインを造っています。最近では、少しコアな産地のワインも日本に多く輸入されてきています。色々なフランスの地方ワインを学んで、珍しいフランスワインも飲んでみましょう。

■フランスワインについて

なぜ『ワインといえばフランス』といわれているのか知っていますか?所説はいろいろですが、

・生産量が多いから
・フランスが輸出している国が多いため
・ボジョレー・ヌーヴォーが流行ったから
・格付けワインが有名なため

上記のような要因が考えられます。

日本では、ボジョレー・ヌーヴォーや五大シャトーというボルドーワインがバブル時代に流行したので“ワイン=フランス”と頭にインプットされたのかと考えられます。

なぜフランスは、生産量が多いかと言うと「単に、フランスはワインを造るのに適している地域だった」からです。現在は、やや温暖化の影響もうけているようですが、土地に根付いているブドウは多く、美味しいワインを多く造り出せるのです。

■フランスワインの地方について

ワイン畑

フランスでは、主に10の地方でワイン生産地が分けられます。

ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、アルザス・ロレーヌ、ジュラ・サヴォワ、ローヌ、プロヴァンス・コルシカ島、ラングドック・ルーション、南西、ロワールの計10地方です。

ここでは、各生産地の特徴やおすすめワインを、ソムリエールYURIが詳しくご紹介していきます。

1. ボルドー地方

カロンセギュール

ボルドー地方は、フランス南西部に広がり、ブドウの育成に恵まれている穏やかな海洋性気候のワイン産地です。造られているワインもさまざまで、赤、白、ロゼワイン以外にも、貴腐ワイン(極甘口ワイン)なども有名です。メドックやグラーブ地区は、カベルネ・ソーヴィニヨン種やメルロ種など複数のブドウ品種をブレンドして造ることが多いですが、単一品種で造っているワイナリーも稀にあります。

ブドウ品種は、主にカベルネ・ソーヴィニヨン種、カベルネ・フラン種、メルロ種、マルベック種、プティ・ヴェルド種、セミヨン種、ソーヴィニヨン種、ミュスカデル種などが造られています。

ボルドーと言えば有名な「メドック格付」。1855年に開催されたパリ万国博覧会の目玉として、ナポレオン三世の要求を受けて造られた格付けです。当時から高値で取引されていたワインを、試飲ではなく、過去数十年にわたる取引価格を元に1級から5級までランク付けされたものなのです。1973年にシャトー・ムートン・ロッチルド一級に昇格するなど、再び改定がありましたが、それ以降は見直しが行われる様子は今の所ないです。

他にも、ボルドー地方には「グラーブの格付け」「サンテミリオンの格付け」「ソーテルヌおよびバルサックの格付け」など、複数の格付けがあるのも特徴的なワイン産地でもあります。

【おすすめワイン】シャトーカロン・セギュール(フランス・ボルドー地方)
カベルネ・ソーヴィニヨン種、メルロ種、カベルネ・フラン種、プティ・ヴェルド種などをブレンドした赤ワイン。可愛らしいハートのラベルとは裏腹に、濃厚でパワフルな渋味も感じる味わい深いワインです。熟成すると、渋みがまろやかなになりエレガントなワインに変化するのも面白いです。熟成させて記念日に飲みたい一本です。

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2. ブルゴーニュ地方

クロ・ド・ヴージョ

ボルドー地方と共に、フランスの二大生産地の一つなのがブルゴーニュ地方。縦に長いワイン産地なので、気候も多少変化はしますが、夏は暑く冬は寒い半大陸性気候です。

ブルゴーニュワインは、単一品種でワインが造られるのが一般的となり、村や畑の味わいを大切にするワイナリーが多いです。ブドウ品種は、主にピノ・ノワール種、ガメイ種、シャルドネ種が多く造られます。

ボルドー地方のメドック格付けのようなものは存在しませんが、簡単に言うと各畑にランク付けがされています。良いランクは上から、「グラン・クリュ(特級畑)」「プルミエ・クリュ(一級畑)」「村名」「地域名」となります。グラン・クリュは、生産量も少ないため値段も高くなります。

【おすすめワイン】クロ・ド・ヴージョ/ドルーアン・ラローズ(フランス・ブルゴーニュ地方)
ヴージョ村の唯一のグラン・クリュ(特級畑)である、クロ・ド・ヴージョのワイン。複雑味があり、ピノ・ノワール種なのにパワフルな味わいが特徴的です。ジビエ料理にもピッタリな美味しいワインですよ。

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3. シャンパーニュ地方

バロンドロスチャイルドのブランドブラン

シャンパーニュ地方は、パリから140kmほど東に位置するシャンパンの名産地です。フランスでも北部に位置するので、冷涼な気候が特徴的です。ブドウ品種は、ピノ・ノワール種、シャルドネ種、ムニエ種が多く生産されています。

シャンパーニュ地方には、畑の格付けがあり、特定の村で収穫されたブドウを使用したワインの場合は、「グラン・クリュ」や「プルミエ・クリュ」のラベル表示が認められています。

【おすすめワイン】バロン・ド・ロスチャイルド・ブラン・ド・ブラン(フランス・シャンパーニュ地方)
厳選されたシャルドネ種100%で造られる、上品で繊細な味わいのシャンパン。フランス・ボルドー地方で1級ワインを手がけるロスチャイルド家が造る究極の一本。泡のきめ細やかな口当たりと、シャルドネ種の爽やかなクセのない味わいが、どんな料理とも相性抜群です。

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4. アルザス・ロレーヌ地方

アルザス ゲヴェルツトラミネール

フランス北東部に位置し、ドイツとの国境を接するワイン産地。過去にドイツ領であった事もあり、ブドウ品種や細長い瓶の形、ラベル表記などもドイツワインに似ている所が多いです。四季をはっきりと感じられる気候で、春は暖かく、夏は乾燥し暑く、秋は涼しく、冬は寒いという変化があるのが特徴的。

ブドウ品種は、主にリースリング種、ゲヴュルツトラミネール種、ピノ・グリ種、ミュスカ種、ピノ・ノワール種が多く造られています。

大きな格付けなどは無く、多くのワインはラベルに表示されるブドウ品種のみで造られます。また、複数ブドウをブレンドする場合は左から順番に比率が多い順に表記されています。

【おすすめワイン】アルザス・ゲヴュルツトラミネール/メイエー家(フランス・アルザス地方)
アルザスで多く造られるゲヴュルツトラミネール種使用したワイン。ライチや白い花、スパイスなどの香りを感じ取れるフルーティーなワインです。中華料理に合わせると、驚くほど美味しく楽しめますよ!

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5. ジュラ・サヴォワ地方

ヴァン・ジョーヌ

フランスの東に位置するのがジュラ地方。ブルゴーニュ地方に近いこともあり、気候や造られるブドウ品種も似ているものもあります。ブドウ品種は、主にサヴァニャン種、シャルドネ種、プールサール種、テゥルソー種、ピノ・ノワール種などがあります。ジュラ地方特有の珍しいワイン「ヴァン・ジョーヌ」「ヴァン・ド・パイユ」なども有名です。比較的、白ワインが多く造られる産地ですよ。

スイス、イタリアと国境を接し、アルプス山脈のふもとに位置するのがサヴォワ地方。山に囲まれているため、冷涼な気候ですが白ワインが多く造られているのが意外な産地です。ジャケール種、シャスラ種、モンドゥーズ種、などのサヴォワ地方特有なブドウ品種が多いのも特徴的。

【おすすめワイン】ドメーヌ フィリップ・ヴァンデル/ヴァン・ジョーヌ レトワール(フランス・ジュラ地方)
上記でご紹介したジュラ地方で有名な「ヴァン・ジョーヌ」。独特な製法とサヴァニャン種100%で造られた希少価値のある一本。クルミ、ハチミツ、バニラ、アーモンドなどの複雑な香りと味わいを楽しむことが出来ます。同じ地方で造られるナチュラルチーズ「コンテ」との相性は抜群です!

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6. ローヌ地方

コート・デュ・ローヌ

ローヌ地方は6県にまたがる大きなワイン産地なので、北部と南部で区分されています。また、ブドウ品種や生産するワインのタイプも違います。

北部は、夏は暑く、冬は寒い半大陸性気候です。ブドウ品種は、主にシラー種100%または、シラー種主体のワインが多く造られます。

南部は、夏と冬は乾燥し暑く、春と秋は雨が多い地中海性気候です。ブドウ品種は、主にグルナッシュ種を主体として、シラー種やムールヴェードル種などのブレンドワインが多く造られます。

【おすすめワイン】コート・デュ・ローヌ/シャトー・ド・サン・コム(フランス・ローヌ地方)
南部のワインですが、シラー種100%で造られるワイン。ジューシーな果実味とスパイシーな味わいがクセになること間違いなし。ローヌ地方でも有名なワインを多く手掛ける凄い造り手のスタンダードワインです。

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7. プロヴァンス地方・コルシカ島

プロヴァンスロゼ

フランス・南東部に位置するニースやカンヌなどのリゾート地でも有名な場所です。地中海に面しているので夏は乾燥して暑く、冬は雨が多い地中海気候です。プロヴァンスのロゼワインは、フランスのロゼワインの約40%以上と言われています。世界中で消費されるロゼワインの5%は、プロヴァンス・ロゼとも言われロゼワインが有名な産地に上げられます。

ブドウ品種は、主にロール種、ユニ・ブラン種、クレレット種、シラー種、グルナッシュ種、サンソー種、カリニャン種などがあります。造っているブドウ品種の種類が多いことも、特徴の一つです。

コルシカ島は、地中海に浮かぶフランス領の島です。すぐ南に、イタリアのサルデーニャ島があります。もちろん、地中海性気候なので夏は乾燥して暑く、冬は穏やかになります。ブドウ品種は、主にヴェルメンティーノ種、シャカレッロ種、ニエルッチョ種、バルバロッサ種などです。

【おすすめワイン】コート・プロヴァンス・ロゼ/ドウェル家(フランス・プロヴァンス地方)
きれいなサーモンピンクの色合いが素敵なロゼワイン。爽やかなさっぱりとした味わいの中に、フレッシュなイチゴの風味が口の中でポンポンと弾けます。暑い夏に、キリッと冷やして飲むのがおすすめですよ。

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8. ラングドック・ルーション地方

ジェラール・ベルトラン ラングドック

フランス南部に位置し、地中海沿岸のワイン産地。夏は暑く乾燥し、冬は穏やかですが雨が多い地中海性気候独特な気候です。ラングドック・ルーション地方のワインは、フランスワイン全体の40%となります。格付けや高級ワインなどは多くないですが、デイリーワインとしてよく飲まれるフランスワインが多く造られます。

また、「ヴァン・ドゥー・ナチュレル」という天然甘口ワインが多く造られることも特徴に一つです。

【おすすめワイン】ドメーヌ・ヴィルマージュ・ルージュ/ジェラール・ベルトラン(フランス・ラングドック地方)
カリニャン種、グルナッシュ種、シラー種、ムールヴェードル種など、さまざまなブドウ品種をブレンドしています。南仏らしいジューシー感と濃厚感を同時に味わえる、クセのない飲みやすいワインです。BBQや鉄板料理などに合わせるのも良いですよ。

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9. 南西地方

ジュランソン

南西地方と分けられる地域は、ボルドー地方を除いた南西部の広大な場所です。造られるワインも多種多様で、120種類も地品種があると言われています。気候は、温暖でやや湿度が高く、春は雨が多いが秋は乾燥し天候に恵まれます。

ブドウ品種は、主にセミヨン種、モーザック種、プティ・マンサン種、グロ・マンサン種、カベルネ・フラン種、マルベック種、タナ種、デュラス種などがあります

【おすすめワイン】ジュランソン/オリセ家(フランス・南西地方)
聞きなれない珍しいブドウ品種である、プティ・マンサン種、グロ・マンサン種を使用ています。極甘口のトロっとした濃厚ワインです。アプリコットの甘酸っぱい味わいとアーモンドや焼き立てのパンのような香ばしい香りが楽しめます。甘いものが好きな方には、おすすめです。

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10. ロワール地方

サンセール

ロワール地方は、フランス最大の大河であるロワール川にそって広がります。パリより少し南下したフランスの中央部から、西に向けて4つの地区をまたぐ大きなワイン産地です。比較的冷涼な気候ですが、造られているワインの種類は5割が白ワインを占め、3割がロゼワイン残り2割が赤ワインとなっています。

ブドウ品種は、各地区によって変わりますが主にソーヴィニヨン・ブラン種、シュナン種、シャルドネ種、カベルネ・フラン種、ピノ・ノワール種、グロロー種などが造られています。

【おすすめワイン】サンセール/パスカル・ジョリヴェ(フランス・ロワール地方)
グレープフルーツのような、爽やかさとフルーティーさを兼ね備えた白ワイン。ロワール地方で造られたソーヴィニヨン・ブランを100%使用した美味しい一本です。ロワール地方名産のナチュラルチーズ「シェーブルチーズ(山羊乳製チーズ)」と一緒に飲むと、さらに美味しく楽しめますよ。

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■フランスワインは、ひと言では語れないほど奥深い!

ワイン会

ひと言で「フランスワイン」と言っても、土地の特徴、気候、造っているブドウ品種などが全く違います。ボルドー地方のワインがお好きな方が、ブルゴーニュ地方のワインが好きかというとそういう訳でもありません。また同じブドウ品種(例えば、カベルネ・ソーヴィニヨン種)でも、気候や土地が違う地方のカベルネ・ソーヴィニヨン種だと味わい・香りや感じ方が変わります。

さまざまな地方を飲み比べて、自分好みのフランスワインを見つけてみましょう。

■私が執筆しました!!

YURI
ソムリエ・チーズプロフェッショナル / YURI
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
【instagram】https://www.instagram.com/yuri.winetocheese

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