皆様こんにちは、インポーターの大野みさきでございます。
今回のBYOは、オレンジワインを1本持ち込んで、神戸三宮にあるシチリアレストラン「ラ ファミリア」を体験しました。“LA FAMIGLIA”
は、イタリアで“家族”の意味です。

シチリアの家庭料理が楽しめるレストランでBYO!
オーナーシェフの木村さんは、1年間シチリアの滞在経験を活かした、本場のお料理を提供してくれます。
ありがちなレストラン修行ではなく、偶然にもホームステイ先のホストファザーが料理教室の先生であったため、それこそファミリーの家庭料理を丁寧に教わったのだとか。レストランのガストロノミーではなく、マンマ(ここではお父さんことおやじ)の手料理です。
「すごく優しい人が多い」とシェフが断言したシチリアの人たち。屋号であるラ ファミリアの由来は、彼がお世話になったホームステイ先に関係ありそうです。
限定Winomyプランをリポート!
さて、この日はWinomyプラン(持ち込み料込み)を頂きました。このお得なプランを予約すれば、通常は平日1,000円、金土日祝2,000円のワイン持ち込み料が実質無料になります。それでは早速、メニューをご紹介しましょう。
持込料無料!2時間の飲み放題付き!Winomy限定プラン4,500円
◆シチリア前菜盛合せ(シェフのおまかせ全7種)
◆La Famiglia看板パスタ
鰯とパン粉のパスタ ~シチリアーナ~
◆名物!もっちもち 自家製フォカッチャ
◆ファミリア特製特大「肉盛りグリル」
丹波鶏・ ヤマトポークグリル・Tボーンステーキ
※2021年2月までの期間限定コース
※L.O.90分
※魚アレルギーの方はパスタの変更も承ります
※税別価格

まずは、オリーブオイルをたっぷり付けながら、もちもちのフォッカチャを頂きます。焼きたてのパンと旨いワイン。燦々と降り注ぐ太陽がスパイスとなって、楽しいお話が弾む昼下がり。もうこれで終わってもいい。と思ったのですが、そうはいかないので続けましょう。
ワインが止まらない前菜

前菜の盛り合わせは生ハム、茄子のカポナータ、しらすとトマトのクロスティーニ、鮮魚のマリネなど、どれもワインが止まらないライナップです。これでは主菜にたどり着くまでに、ボトルが空になるペースです。これはまずいと思い、途中飲み放題の生ビールを挟み、またグラスワインも赤・白の両方(シチリアワイン)を試してみました。
コース料理だと2人でワイン1本の量ではやや足りないので、他の飲み物がオーダーできるのは有難いことです。

絶品「釣り人の貧乏パスタ」

前菜をたいらげた時点で既に満足です。お次はシチリアのパスタがサーブされました。鰯の旨味、ケッパーの酸味、レーズンの甘味、松の実のコク、パン粉のサクサク感、様々なテイストが口の中でひとつにまとまります。ワインの塩味がパスタとも抜群に合います。複雑味と程よいアルデンテに、主菜の前のラウンドもノックアウトです。
鰯とパン粉のパスタは釣り人の貧乏パスタという言われがあるようですが、とんでもないです。絶品で心が豊かになりました。
万能ワインでボリューミーなメインもペロリ!

主菜はグリルしたお肉の盛合せです。いや、ダイナミック。これぞシチリアです!
通常のコース料理はTボーンだけですが、Winomyプランでは、更にポークとチキンがガッツリ付きます。なんだか外国に来た気分です。ボリューミーですがシンプルで素材の良さを感じます。
また、程よく開いてきたオレンジワインとも見事にマッチング!食べきれないかもしれないと言う不安はどこへやら、ペロリと完食です。これぐらいボディが感じられるオレンジワインは、食前から食中、食後まで万能で通せるワインだと思いました。
イタリアの土着品種を使ったオレンジワイン

写真提供:株式会社SUBA
今回BYOしたワインは、シチリアを中心にイタリア全土で栽培されている土着品種「カタラット」を使ったオレンジワインです。この品種は古くから親しみがあり、イタリアの白ぶどうの中では最大の生産量を誇ります。酒精強化ワイン「D.O.Cマルサラ」の原料としても有名ですよ。
醸しからくる美しいカラーと程よい揮発酸

この美しいオレンジカラーは醸しから来ています。ステンレスタンクを用いたフレッシュ感とぶどうの力強さを同時に感じます。アンズ、焼き栗、凝縮された果実のエキス分、そしてしっかりとしたタンニンの存在。
程よい揮発酸が食欲を誘い、シチリア料理の特徴でもあるアグロドルチェ(甘酸っぱい料理、日本で言う甘酢漬けかな)とよく馴染みます。
パスタとワインで気軽に楽しんで
たらふく食べて飲んで、大満足の土曜の午後です。
ラ ファミリアでは、アラカルトもあるので、その日の気分やお腹の具合に合わせて、マリネやカプレーゼなどの前菜&パスタ、あるいはチキングリルやビーフステーキ、アクアパッツァなどを頼んでも良いかと思います。
BYOするワインは、同郷でも全く違う産地のワインでも面白いですし、お店のボトルワインも3,800円~7,500円とお手頃なシチリアワインが充実しているので、どちらでも楽しめそうです。

「テラスもあるので、パスタとワインで気軽に楽しんで欲しいです」とシェフは言います。食事が終わると、いつか訪れたい場所のひとつにシチリアがオンリストされました。
それでは皆様、ごきげんよう!
■BYOワイン

AGRICOLA VIRAヴィラ カタラット ビオロジコ2018 参考価格
3,140円(税抜)
AGRICOLA VIRA
は6haの畑を持つ小規模生産者です。海が近いゆえワインは塩味を帯び、粘土質な土壌は厚みをもたらします。天然酵母を使用し、オーガニック農法、添加物もゼロのナチュラルワインです。


写真提供:株式会社SUBA

365wine 大野みさき
スロヴェニアワイン輸入元365wine㈱ 代表取締役。
元ANA国際線CAが、7年の在職中にワインに魅せられ渡仏。2014年に帰国し、ひと月でワイン輸入会社を設立。買付け、営業、展示会、ウェブショップ運営、倉庫作業をヒィヒィ言いながらも華麗にこなす。巷ではスロヴェニアワインの第一人者と囁かれている。まんざらでもない。ワイン講師、サクラアワードの審査員も喜んで引き受ける。毎日ワインを飲むのか尋ねられたら、「はい、365日ワインです♡」と返すよう心掛けている。
【ワインショップ】http://www.365wine.co.jp/
【instagram】https://www.instagram.com/365wine/
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