2021年01月31日

ワインと一緒に。ウォッシュチーズの特徴とおいしい食べ方

「ウォッシュチーズ」というタイプのチーズを知っていますか?名前からしてどんなチーズなのか、洗っているのかなどイメージが付かない方も多いと思います。この記事では、ウォッシュチーズの特徴、食べ方、ワインとの合わせ方、通販で買えるものなどを、チーズの資格であるチーズプロフェッショナルを持つ筆者が詳しくご紹介していきます。

「ウォッシュタイプ」とはどんなチーズ?

エポワスチーズの写真
iStock.com/PicturePartners

ウォッシュチーズとは、塩水やお酒などで表皮を洗いながら熟成させるチーズ。独特なクセのある香りが強く、カマンベールなどのマイルドなチーズと比べると、好き嫌いが分かれることも多いです。

しかし、クセは強いですが、ハマると何度でも食べたくなる通好みの絶品チーズですよ。

ウォッシュチーズの作り方

ウォッシュチーズという名前の通り、表面を薄い塩水やお酒をふくんだ塩水で洗いながら熟成させるのが特徴。ジャブジャブと洗濯をするように洗うわけではなく、布や柔らかいブラシなどに塩水をふくませて表面を拭きあげるようにして造ります。

また、空気中にある湿り気を好む菌「リネンス菌」が洗われたチーズの表面に付くことで、ウォッシュチーズの独特なクセのある香りを造り出しているのも特徴です。

代表的なウォッシュチーズの種類

タレッジョ
iStock.com/PicturePartners

エポワス

フランス・ブルゴーニュ地方で造られるウォッシュチーズ。オレンジ色の表皮と強烈な香りが特徴的です。仕上げに地酒である「マール・ド・ブルゴーニュ」で洗うことで、強い香りが生まれます。熟成が進むと、スプーンですくわないと食べられないほどトロトロに。美食家で有名なブリア・サヴァランが「チーズの王」とも絶賛する、ウォッシュチーズの最高峰です。

ラングル

フランス・シャンパーニュ地方周辺で造られるウォッシュチーズです。中央が窪んでいる、特徴的な形をしています。地元では、窪みにシャンパンを注いで追熟させて食べるそうです。熟成が若いとしっとり、熟成が進むと濃厚でトロリととろける口当たりに。熟成変化によっても違う味わいが楽しめますよ。

ポン・レヴェック

フランス北部、カマンベールと同じ地域で造られます。ポン・レヴェックは丸い形ではなく、正方形や長方形などの形をしています。表面に、すのこ状の模様が付いているのが特徴的。ほかのウォッシュチーズと比べると味わいが穏やかなので、ウォッシュチーズ初心者さんでも食べやすいですよ。

モンドール

生産・販売が期間限定の特別なウォッシュチーズ。製造は8月15日~翌年3月15日まで、販売期間は9月10日~翌年の5月10日までと決まっています。エピセアというモミの木の一種の樹皮を、チーズに巻いて熟成させているのが特徴。木の香りとミルクの濃厚な香りが楽しめるおいしいチーズです。

タレッジョ

イタリア産の有名なウォッシュチーズ。1つあたり2kgほどある、正方形の大きなチーズです。基本的には、カットされて販売されています。ウォッシュチーズ独特の香りはおだやかで、ミルクの甘味とマイルドでミルキーな味わいが人気です。

おすすめの食べ方

ウォッシュチーズカマンベールなどがチーズボードに並ぶ
iStock.com/Geshas

ウォッシュチーズは、柔らかいチーズが多いです。冷蔵庫から出して、少し常温に戻してから食べましょう。季節にもよりますが、30分から1時間程度置くとチーズのトロトロ感が増して、最高の状態で食べることができます。

またウォッシュチーズは、皮(表皮)に強い香りとクセを感じることが多いです。ウォッシュチーズ初心者さんは、まず皮を取り除き中身だけを食べてみて下さい。食べてみて「おいしい!」と思ったら、今度は皮(表皮)付きでパンやクラッカーなどで挟んで食べてみるのがおすすめですよ。

さらに、先ほど紹介したモンドールには、オーブンで焼く「フォンドール」という食べ方があります。木枠の部分をアルミホイルで覆い、上側の表皮を取り除いたチーズに、ニンニクや白ワインを少し入れて焼いてみてください。ニンニクの風味と、さらにトロリとなったモンドールが絶品ですよ。

ワインとの合わせ方

3種のワインがそれぞれ注がれたワイングラス
iStock.com/5PH

ワインとの合わせ方は、同じ産地のものを合わせるのが一番です。例えば、フランス・ブルゴーニュ地方で造られるエポワスには、フランス・ブルゴーニュの赤ワインを、シャンパーニュ地方で造られるラングルにはシャンパンと、同じ産地のワインと合わせるのおすすめです。

またウォッシュチーズは強い個性があるので、軽い味わいの白ワインよりは赤ワインの方が合う傾向にあります。樽での熟成がしっかりしている白ワインや濃厚なシャンパンなどは、ウォッシュチーズと合うこともありますよ。ぜひ、いろいろな組み合わせを試してみてください。

ウォッシュチーズを食べる際の注意点

マンステールとブルーチーズ
iStock.com/zeleno

保存方法

食べきれず残ってしまったウォッシュチーズを保存するには、
・柔らかなチーズが多いので、中身が流れ出さないようにする
・乾燥を防ぐ
・香りが強いので、密閉する
上記の3つのポイントがあります。

熟成すると中身が流れ出すことが多いので、切り口をアルミホイルでしっかり栓をするように覆うことが大切です。また、乾燥はチーズの敵なので、切り口を覆ったアルミホイルごとラップで空気が入らないように包みましょう。

最後に、匂いがほかの食材に付かないように、真空パックできる容器や袋に入れて冷蔵庫または野菜室で保管してください。チーズの劣化を防ぐため、食べるごとにラップやアルミホイルを新しいものに変えるのがおすすめです。

賞味期限

箱や商品に貼ってある賞味期限は、未開封での期限です。ウォッシュチーズは、柔らかいチーズが多いので水分が出てしまい、食べてはいけないカビが繁殖することもあります。

基本的には、カットしたらなるべく早く食べることをおすすめします。カット後食べられるか不安な方は、料理に使うかパンにのせて焼くのもおいしく食べられていいですよ。

通販で買えるおすすめのウォッシュチーズ5選

1. ピエ・ダングロワ

ピエ・ダングロワ
¥1,566~/フランス

最初のおすすめはピエ・ダングロワ。ウォッシュチーズ独特な香りのクセが穏やかで、白カビチーズのようなマイルドな味わいを楽しめます。ややむっちりした食感で、パクパクと止まらなくなるおいしさですよ。

Amazonで見る
Yahoo!ショッピングで見る

2. プチ・ポン・レヴェック

プチ・ポン・レヴェック
¥2,354~/フランス

ポン・レヴェックの小型版。「カマンベール・ド・ノルマンディー」が造られている場所と同じなので、雰囲気は少し似ています。熟成進むにつれて複雑な香りが強くなり、ミルクの甘味と香ばしい風味が楽しめるのが特徴的です。ウォッシュチーズ初心者さんも、楽しんで食べられるはずですよ。

Yahoo!ショッピングで見る

3. タレッジョ

タレッジョ
¥890~/イタリア

香ばしさとミルクの甘味を楽しめるウォッシュチーズ。皮を外して食べると、ウォッシュチーズ独特のクセはほぼ感じず食べられます。クリーミーでマイルドな味わいがやみつきに。パニーニのように、パンにはさんでトースターで焼いてもおいしいですよ。

Amazonで見る
Yahoo!ショッピングで見る

4. マンステール

マンステール
¥1,576~/フランス

ウォッシュする回数が多いためリネンス菌がしっかり付き、表皮のオレンジ色は濃く、香りも強めなウォッシュチーズ。しかし食べると意外に食べやすく、ミルクのコクと甘味を楽しめます。表皮のクセは強いので、苦手な方は中身だけを食べてみてくださいね。ウォッシュチーズ中級者以上向けです。

Amazonで見る
Yahoo!ショッピングで見る

5. エポワス

エポワス
¥3,888~/フランス

きれいなオレンジ色が輝く、トロトロ系ウォッシュチーズ。生産地の地酒である「マール・ド・ブルゴーニュ」でウォッシュすることで生まれる、香ばしさと強い香りが特徴的です。

スプーンですくったトロトロのチーズを、フランス・ブルゴーニュ地方のピノ・ノワールのワインと合わせると絶品です。ワインは果実味の甘さが増し、チーズはマイルドになり相乗効果でどちらもおいしくなります。ぜひ、一度試してみてください。

Amazonで見る
Yahoo!ショッピングで見る

お気に入りのウォッシュチーズを探してみて!

ひと言でウォッシュチーズといっても、造っている産地や生産者によって味わいは色々です。クセありチーズが好きな方は複雑な個性を持つものを、苦手だけど食べてみたい方は、マイルドなものから選んでみましょう。

ウォッシュチーズは、商品によって味わいやクセの強弱が違うのでおもしろいです。ホームパーティーやワイン会などでふるまう場合は、ゲストの好みを考えながら選ぶのも楽しいですよ。ぜひ、いろいろな種類のウォッシュチーズを食べ比べてみてくださいね。
※商品価格は、2021年1月25日時点での情報です。

私が執筆しました!

YURI
ソムリエ・チーズプロフェッショナル / YURI
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
【instagram】https://www.instagram.com/yuri.winetocheese

この記事をSNSでシェアする