
コラム
2021年3月3日
2021年02月23日(火)
フランス人にとって欠くことのできない「アペリティフ(Apéritif)」という習慣をご存じですか? 日本でも少しずつ浸透してきていますが、まだまだ知らない人も多いでしょう。今回は、知っておけばもっとワインを楽しめる「アペリティフ」について、基本的な意味や合わせる飲み物・おつまみなどについてご紹介します。
「アペリティフ」はフランス語で、直訳すると「食前酒」。フランスにおいてアペリティフとは、本格的なディナーの前に軽めのアルコールとおつまみをいただく習慣を意味します。
プライベートに重きを置くフランス人にとって、アペリティフはとても大切なもの。仕事を終えてリラックスモードに切り替える際、家族や親しい友人とまったり過ごしながら会話をすることで、そのあとの食事をより楽しくおいしくいただくことができるのです。
日本と労働環境が異なるフランスでは、基本的に定時で仕事を終わらせ、まだ陽のあるうちからスタンディングバーなどで小一時間程度アペリティフを満喫します。フランスの夕食時間は20~21時と比較的遅めで、メインのディナー前に軽く一杯いただくイメージ。日本でいうところの“0次会”に似ているかもしれません。
アペリティフ用として好まれる飲み物は、アルコール度数が低めですっきりと飲みやすいお酒。スパークリングワインやカクテルが一般的です。有名ワイングラスメーカーからはアペリティフ専用のグラスも販売されていて、いかにアペリティフが重要視されていることがうかがえますね!
乾杯にもよく用いられるスパークリングワインは、アペリティフのレギュラー選手。さっぱりと飲みやすく、泡の刺激による食欲増進効果がその理由です。
¥1,290~/スパークリング
低アルコールで酸化防止剤・保存料無添加の「ペティアン・ド・リステル グレープ」は、やや甘めの発泡性ワイン。フルーティーな香りとフレッシュな味わいで、軽めに飲みたいアペリティフのお供にぴったりです。
発泡なしのワインを選ぶ場合は、辛口白ワインがおすすめです。
¥1,370~/白
自社畑で採れたシャルドネのみを使用した「ドメーヌ・デ・マロニエ―ル シャブリ」は、日本人の口によく合う定番の1本。柑橘系やハーブのようなフレッシュな香りとキリっとしたシャープな味わいが特徴で、和食とも相性抜群です。
華やかな雰囲気を演出したいときは、ロゼワインをチョイスするのが正解。
¥1,735~/ロゼスパークリング
スペインの辛口ロゼスパークリング「ドゥーシェ・シュバリエ」は、鮮やかなローズピンクで熟したイチゴのような香りが特徴です。飲む人や料理を選ばず、強めの炭酸が食欲を増進させてくれますよ!
アペリティフのドリンクとしては、さっぱりとした飲み心地のカクテルも人気。ワインカクテルでは白ワインとクレーム・ド・カシスで作る「キール」が有名ですが、そのほかジンやカンパリなどを使った、アペリティフに飲みたいカクテルをご紹介します。
スッキリと飲みやすいジントニックはアペリティフにぴったりのカクテル。ジンとカットしたライムに、トニックウォーターを注げば完成です。暑い季節は氷を入れると、よりおいしくいただけますよ。ジンがなければ、ラムやテキーラ、ウォッカで代用してみても。いろいろい試して、好みの味を探してみてはいかがでしょうか。
カンパリとグレープフルーツジュース、トニックウォーターで作る「スプモーニ」は、カンパリのほろ苦さとグレープフルーツの爽やかな味わいが絶妙。ほどよく食欲を刺激してくれるので、アペリティフドリンクとして高い人気を誇っています。
アペリティフのおつまみは、メインディナーのようにお酒とのペアリングを意識する必要はありません。簡単に作れてナイフやフォークを使わずに食べられるフィンガーフードが主流です。
ポテトチップスのようなスナックは定番で、ナッツやチーズ、サラミのような乾きものも好まれます。少し華やかさを演出するなら、生ハムやクラッカーで作るカナッペにオリーブを添えたり、サバ缶を使ったディップなどもおすすめ。
最近はスーパーや輸入食品店でもおしゃれでおいしいおつまみが手に入るので、お家アペリティフを楽しむならお気に入りをストックしておくといいですよ!
生活に取り入れることで、よりワインを楽しめそうなアペリティフ。日本でも食前酒習慣を広めるべく、フランス食品振興会が、毎年6月の第1木曜日を“アペリティフの日”として定めています。みなさんもいつもよりちょっぴり早めの時間から、大切な人とアペリティフを満喫してみてはいかがでしょうか。
※商品価格は、2021年2月4日時点での情報です。