2021年02月27日

バローロだけじゃない!ピエモンテ州のワインの魅力とおすすめ銘柄

イタリアで有名なワインの生産地・ピエモンテ州。バローロやバルバレスコなどのパワフルな赤ワインが有名ですが、実はさまざまな味わい・タイプのワインが造られることでも知られています。この記事では、ピエモンテ州について産地の特徴、バローロとはどんなワインか、そのほかのワイン、郷土料理はなど、いろいろな目線からピエモンテ州をソムリエがご紹介していきますよ。

イタリア北西部の街・ピエモンテ

ピエモンテのブドウ畑
iStock.com/rglinsky

ピエモンテ州は、イタリアの中で2番目に大きな面積をほこります。北側と西側がアルプス山脈、南側がアルペニン山脈に囲まれているので、山に囲まれている州としても有名です。地形としては、平地は3割強しかなく、山岳地帯や丘などがほとんどです。また、アルプス山脈からティチーノ川やタナロ川、雪解け水などが流れてくるので水がとてもきれいな州なんですよ。

8つの県から造られるピエモンテ州。主なワインの生産地は、ノヴァーラ県・ヴェルチェッリ県・トリノ県・アスティ県・アレッサンドリア県・クーネオ県の6県です。特にバローロやバルバレスコの産地でもある、クーネオ県は知名度も高い場所ですよ。

トスカーナと並ぶワインの名産地

ネッビオーロのブドウ
iStock.com/cristianoalessandro

イタリアワインの中でも、トスカーナ州と同様に高級ワインが多く造られるピエモンテ州。良質なワインができる理由としては、「気候風土」「フランスと隣接している」「造り手の人柄」の3つが考えられます。

気候風土は、上記でもご紹介した通り山に囲まれている場所が多く、水がきれいな産地という点が大きいでしょう。大陸性気候ですが、春と秋に雨が多いことから、造り手のブドウ栽培へのスキル、収穫の見極めがワインの良し悪しを決めています。

フランスのサヴォワ地方出身であったサヴァイア王が長い間ピエモンテ州の王だったことや、フランスと隣接していることもあり、食文化やワインなどは、フランスの影響が強く見られています。また、ピエモンテ州の人はほかのイタリア人に比べて派手なことが苦手で、非常に控えめ。そして、親切で真面目な方が多いそうです。そんな真面目なイタリア人が造るワインやブドウは、やはり良質で上品なものが多くなります。

このような点から、ピエモンテ州で作られるワインが上質になる理由を垣間見ることができますね。

王のワイン「バローロ」

バローロのボトル
iStock.com/kontrast-fotodesign

「ワインの王」「王のワイン」と称えられ、長期熟成もできる偉大なワインがバローロです。ピエモンテ州クーネオ県で生産され、ネッビオーロ種で造られています。

実は昔バローロは、甘口ワインでした。イタリア王国の初代首相がフランスの醸造家を招き、それまで甘口ワインであったバローロを長期熟成が可能な辛口赤ワインに生まれ変わらせたことで、深みのあるフルボディな味わいが生まれたのです。またそのことから、王のワインと呼ばれるようになったそうですよ。

味わいは、ネッビオーロ種のタンニンの力強さと複雑さが楽しめるワイン。熟成期間や村によっても、繊細になったりパワフルになったりとさまざまな違いを楽しめますよ。

弟分とも言われる「バルバレスコ」も

バルバレスコも、バローロと同様でクーネオ県で生産され、ネッビオーロ種から造られる赤ワイン。バローロとの大きな違いは、味わい香り共に、エレガントさや繊細さがきれいなワインというところ。

同じネッビオーロ種から造られますが、ミネラル感や酸味、果実味などがバローロとはまったく違います。よく弟分と呼ばれますが、同じブドウ品種なだけで土壌も異なり味わいも繊細なので、また違うネッビオーロのワインを楽しめますよ。

ピエモンテ州で造られるその他の有名ワイン

ピエモンテ州のワインボトル
iStock.com/AndreaAstes

ピエモンテ州では、有名なバローロやバルバレスコ以外にも赤白泡さまざまなワインを造る産地です。その中でも今回は、特にワインショップやレストランで見かけることの多いものをご紹介します。

アスティ

アスティとは、モスカート・ビアンコ種から造られる甘口の白ワインのこと。スパークリングワインの「アスティ・スプマンテ」、微発泡の「モスカート・ダスティ」などが有名です。どちらもアルコール度数が比較的に低く、食前酒やデザートワインとして飲まれることが多い飲みやすいワインですよ。

ガヴィ

ガヴィは、コルテーゼ種から造られる辛口の白ワインのこと。ピエモンテ州では、一番知名度が高い白ワイン。ハーブのような爽やかさを持ちながら、ハチミツのよう濃厚な香りも楽しめます。酸がしっかりあり、ミネラル感が豊かな味わいが特徴的ですよ。魚介料理にはもちろん、生牡蠣との相性も抜群です。

バルベーラ・ダスティ

バルベーラ種主体の赤ワイン。バルベーラ種から造られるD.O.P.(保護原産地呼称ワイン)としては、最大の生産量を誇ります。造り手によって味わいはさまざまで、現代的な造りをするものはパワフルで力強く、伝統的なスタイルのものは、大樽で熟成して造られるためやわらかな味わいになります。バローロやバルバレスコに続く、ピエモンテ州の長期熟成に耐えられる赤ワインです。

ロエーロ・アルネイス(ロエロ・アルネイス)

ロエーロ・アルネイスは、アルネイス種を95%以上使っている白ワイン。果実味があり酸味が少ないので、日本人好みの味わいで、とても飲みやすいです。クセがないので、食事にも合わせやすくさまざまな料理とマリアージュしやすいですよ。

ピエモンテ州のおすすめワイン7選

1. サンテロ「天使のアスティ」

天使のアスティ
¥1,380~/白泡・甘口/イタリア

甘口のスパークリングワイン。マスカットのような、フルーティーで飲みやすい味わいです。飲みごたえのある泡が、食前酒にぴったり。料理だけではなく、ケーキやフルーツと一緒に食べるのもおすすめですよ。天使のラベルが特徴的で可愛いので、プレゼントや手土産にもぴったりな一本です。

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2. プルノット「バルベラ・ダルバ」

バルベラ・ダルバ/プルノット
¥2,310~/赤・ミディアムボディ/イタリア

イタリアの名門アンティノリ社がピエモンテで手がけるプルノット。ブラックチェリーやカシス、バラなどバルベーラ種特有の力強くやさしい果実味、黒コショウやナツメグなどのスパイシーさも楽しめる一本です。渋味、果実味、酸味のバランスのいい赤ワイン。ホームパーティーや人数が多い集まりで飲むのもおすすめですよ。

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3. フォンタナ・フレッダ「ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ」

フォンタナフレッダ ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ
¥2,057~/白・辛口/イタリア

バローロでも有名なフォンタナ・フレッダが手がける爽やかな白ワイン。レモンや青りんごのような、さっぱりとしたフルーティーな味わいと、ミネラル感をかねそなえたスッキリと飲みやすい一本。テラスやピクニック、BBQなどで外で飲んでもおいしいですよ。白ワイン好きには、ぜひ一度飲んでもらいたい味わいです。

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4. ブルーノ・ジャコーザ「ロエロ・アルネイス」

ブルーノ・ジャコーザ ロエロ・アルネイス
¥4,246~/白・辛口/イタリア

アルネイス種から造られる白ワイン、ロエロ・アルネイス。フルーティーな味わいと、ミネラル感と酸が絶妙なバランスです。果実の甘味がありますが、甘いわけではなく完熟したフルーツの豊かな風味が最高。一度飲むと、アルネイス種にハマってしまうこと間違いなし。チキンのグリルやしゃぶしゃぶなどの、お肉料理にも相性がいいですよ。

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5. ラ・スピネッタ「カ・ディ・ピアン バルベーラ・ダスティ」

ラ・スピネッタ カ・ディ・ピアン バルベーラ・ダスティ
¥3,487~/赤・フルボディ/イタリア

サイのラベルが印象的なラ・スピネッタが手がける、バルベーラ・ダスティ。新樽と小樽で熟成する期間が12ヶ月あるので、コクがしっかりしている深みのあるバルベーラ・ダスティです。スミレやプラム、スパイスなどのパワフルな香りが特徴的。濃厚で重厚なバルベーラ種から造られる、飲みごたえのある一本です。

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6. ガヤ「バルバレスコ」

ガヤ/バルバレスコ
¥24,200~/赤・フルボディ/イタリア

「イタリアワインの帝王」とも呼ばれるガヤが手がけるバルバレスコ。ネッビオーロ種の、エレガントで繊細な味わいを存分に楽しめます。スミレやバラのようなフローラルな香りから、ブラックチェリーやプラムなどの果実味とスパイシーさが溶け合うワインです。ブルゴーニュグラスで、香りときれいな酸味と果実味をじっくり味わいたい一本。もちろん、長期熟成もできますよ。

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7. ジャコモ・コンテルノ「バローロ・カシーナ・フランチャ」

バローロ カシーナ フランチャ 2007 ジャコモ コンテルノ
¥35,948~/赤・フルボディ/イタリア

バローロの最高峰に君臨する造り手、ジャコモ・コンテルノ。ワイン誌にて高得点を連発し、ワインラヴァーからの評価も絶大です。ブラックベリーやプラムなどの果実味も持ちつつ、緻密なタンニンが複雑さと深みを強く感じさせてくれます。20年以上熟成可能な素晴らしいワインです。

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ピエモンテの郷土料理

バローロで煮込んだお肉
iStock.com/Manudri

料理とワインのペアリングの基本として「土地が同じものを合わせる」というものがあります。せっかくピエモンテ州のワインを飲むなら、同じ土地のものを選びたいですよね。ピエモンテ州では、郷土料理や特産物が多いのが特徴的です。有名なものをいくつかご紹介していきます。

カルネ・クルーダ・バットゥータ

ピエモンテ牛の生肉を刻み、レモンと塩をかけたもの。生の牛肉のたたきのようなものです。シンプルですが、肉の旨味をしっかり楽しめるおいしい前菜ですよ。軽めの赤ワインと合わせるのがおすすめ。レモンの酸味が爽やかなので、牛肉ですが白ワインとも合いますよ。

バーニャカウダ

レストランでよく見かけるバーニャカウダは、実はイタリア・ピエモンテ州の地方料理。ニンニクとアンチョビが入ったオリーブオイルに野菜を付けて食べます。白ワインやスパークリングワインと合わせて食べると絶品ですよ。

ブラサート

ブラサートとは、牛肉の塊を野菜と一緒に赤ワインでマリネしてから、長時間煮込む手のかかった料理。バローロで漬け込んで作られるものもあります。肉の旨味と漬け込んだワインの風味は、ひと口食べただけで幸せを感じられること間違いなし。漬け込んだワインと同じものを合わせると、素晴らしいマリアージュを楽しめますよ。

アルバ名産の白トリュフ

アルバでは、ワイン以外にも白トリュフが名産で、毎年「白トリュフ祭」が開催されるほど。ピエモンテの料理でも、仕上げに白トリュフをスライスして完成させるメニューは多いです。例えば、パスタや牛肉のタルタル、ラビオリの中に刻んで具として入れるなど、さまざまな使われ方をします。華やかな白ワインと一緒に、ぜひ合わせてみてくださいね。

ゴルゴンゾーラ(チーズ)

世界三大ブルーチーズのひとつである、ゴルゴンゾーラ。マイルドでクリーミーな味わいで食べやすいゴルゴンゾーラ・ドルチェと、伝統的な造り方をしている塩味と旨味が強いゴルゴンゾーラ・ピカンテの2種類があります。ピカンテを味わいの力強いバローロに合わせてみるのがおすすめです。

バローロ以外にも面白いワインがたくさんある!

ピエモンテ州のワインといえば、バローロやバルバレスコをイメージする方が大半でしょう。しかし、アルネイス種から造られるロエロ・アルネイスやコルテーゼ種から造られるガヴィなどの白ワイン、甘口のスパークリングワイン、アスティ・スプマンテなど、さまざまなタイプのワインが造られます。

ピエモンテ州のワインは、一年を通していろいろなシチュエーションで楽しめることもおすすめポイントです。そして、ぜひピエモンテ州の郷土料理や特産物と合わせて飲んでみてくださいね。
※商品価格は、2021年2月23日時点での情報です。

私が執筆しました!

YURI
ソムリエ・チーズプロフェッショナル / YURI
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
【instagram】https://www.instagram.com/yuri.winetocheese

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