
2021年02月23日
ナイアガラワインって聞いたことありますか?ナイアガラとは、日本でも栽培されているブドウ品種の名前です。ナイアガラ種から造られるワインは、華やかで甘い果実の香りとフルーティーな味わいが特徴。飲み口のよさから、女性の間でも人気の高いワインです。ナイアガラワインの特徴や国内の生産地、おすすめ銘柄10選をご紹介します。
ナイアガラワインとは、ナイアガラ種から造られるワインのこと。この名前を聞くと、カナダにあるナイアガラの滝を思い出す方も多いのではないでしょうか?ナイアガラ種は、その名の通り、ナイアガラの滝があるナイアガラ半島が原産です。ブドウ栽培に適した土壌と気候に恵まれたナイアガラ半島は、カナダを代表するワイン産地。凍ったブドウで造られる極上のデザートワイン、アイスワインの産地としても有名です。
ナイアガラ種はコンコード種とキャッサデー種を掛け合わせた交雑種で、果皮は黄緑色。糖度は高めで、しっかりとした甘味があり、果汁が豊富です。カナダのオンタリオ州やアメリカのニューヨーク州で多く栽培され、日本で栽培される主力ブドウ品種のひとつでもあります。
ナイアガラ種から造られる白ワインは、マスカットやパイナップル、洋ナシのような華やかな果実香が印象的。甘味にはコクがあり、爽やかな酸味とのバランスがよく、飲みやすいカジュアルワインとして人気です。
ナイアガラワインの多くは、甘口または極甘口タイプ。シチューやチーズ類、果物やアイスクリームといったデザートとのマリアージュを楽しめます。和食に合わせやすい辛口タイプもありますよ。
ナイアガラ種が日本に導入されたのは、1893年(明治26年)頃のこと。日本ワインの父と称される、川上善兵衛氏によって持ち込まれました。現在では、日本固有の甲州種やマスカット・ベーリーA種とともに、日本各地で栽培されています。国内で栽培されたナイアガラ種を100%使って国内で醸造される日本ワインも多数あります。
国内の産地は、原産地である北米と気候条件や環境が近い寒冷地域が中心。こちらでは、主な4つの産地をご紹介しますね。
今や世界的に認められるワインをうみだしている北海道。昼夜の寒暖差が激しく、梅雨や台風の影響を受けにくいため、ワイン造りに適した風土といえます。特に、夕張市を含む空知(そらち)地方、小樽市のある後志(しりべし)地方ではワイン造りが盛ん。ほかにも、帯広市のある十勝地方、旭川市や富良野市のある上川地方でもワイン生産がおこなわれています。道内でブドウ生産量の第一位を占めるのがナイアガラ種。国内でも最大の栽培面積を誇ります。
フルーツ王国として知られる山形県は、東北地方を代表するワイン産地。県南部の米沢盆地を中心とする置賜(おきたま)地域をはじめ、山形盆地のある村山地方、日本海側の庄内地方でもブドウ栽培がおこなわれています。山形産のブドウは高品質で知られ、他県のワイナリーからも需要が絶えないほど。内陸部は一日の寒暖差が激しい盆地気候で、ワイナリーの多くが集まっています。ナイアガラ種を使ったワインはもちろん、フルーツワインも人気。
年間降水量が少なく、日照時間が長い長野県は、ブドウ栽培の好適地。県内のワイン産地は、桔梗ヶ原ワインバレー、日本アルプスワインバレー、千曲川ワインバレー、天竜川ワインバレーといった4つのエリアにわけられ、活気のあるワイン産地として注目されています。多数のブドウ品種が栽培されており、なかでも、もっとも多く栽培されているのがナイアガラ種。土地やワイナリーごとの個性を活かしたナイアガラワインを楽しめます。
いわずと知れたワイン王国である山梨県。日本最大のワイナリー数、ワイン生産量を誇り、日本のブドウ栽培の発祥地でもあります。多くのワイナリーが集結するのは、急峻な山々に囲まれた甲府盆地周辺。昼夜と夏冬の気温差が大きく、日照時間の長さと降水量が少ないことから、昔からブドウ栽培の適地として知られてきました。主力品種は甲州種やマスカット・ベーリーA種ですが、ナイアガラ種のワインにも定評があります。
¥1,015(税込)~/白・甘口
北海道産のナイアガラ種だけで造られた人気ワイン。マスカットのような香りと、爽やかでフルーティーな味わいで親しまれています。北海道土産としてはもちろん、全国各地で開催される北海道物産展でも人気です。日本産ブドウを日本で醸造する日本ワインに特化した、小樽市のおたるワイン(北海道ワイン株式会社)が手がけています。
¥2,902(税込)~/白・甘口
北海道産ナイアガラ種100%の高級デザートワイン。はこだてワイン独自のしばれづくり製法により、華やかな香りと深みのある甘味を引き出しています。しばれづくりとは、ブドウを凍結させてから搾汁し、果汁成分を濃縮させて醸造させる製法のこと。ナイアガラ種ならではの風味がギュッと凝縮されています。
¥1,525(税込)~/白・甘口
山形県で栽培されたナイアガラ種を低温発酵・低温熟成させた、香り高いスパークリングワイン。マスカットやパイナップルのような香りと甘味、軽やかな酸味が調和し、キレのある飲み口も魅力です。女性でも開けやすい王冠タイプを採用。まじめなワイン造りを信条とする、朝日町ワインの1本です。
¥1,050(税込)~/白・甘口
山形県産ナイアガラ種をすばやく仕込み、低温発酵させて造ったフレッシュな白ワイン。華やかな甘い香りとやさしい口当たりが心地よく、気軽にさらっと楽しみたいときにぴったりです。有機農業の先駆地であり、ブドウの名産地として名高い県南部の高畠町で、高品質なワイン造りに挑む高畠ワイナリーの人気ワイン。
¥1,540(税込)~/白・辛口
長野県産ナイアガラ種だけを使用した、珍しい辛口タイプ。十分に発酵させることで、すっきりとしたドライな味わいに仕上げています。ナイアガラ種ならではの甘く華やかな香りが、甘口タイプよりも鮮烈。和食や魚料理と合わせるのがおすすめです。醸造は、北アルプスの麓で真摯にワイン造りに向き合う安曇野ワイナリー。
¥1,552(税込)~/白・やや甘口
北海道産のフレッシュなナイアガラ種を、長野県北部、飯綱町のサンクゼールワイナリーで醸造。マスカットのような華やかな香り、フルーティーな味わい、さらりとした飲み口で人気のワインです。甘味とほどよい酸味のバランスがよく、ワイン初心者さんにもおすすめ。
¥1,260(税込)~/白・辛口
長野県の桔梗ヶ原一帯で、その年に収獲されたナイアガラ種をいち早く醸造。酸化防止剤無添加で限定出荷される、井筒ワインの新酒ワインです。ブドウ本来の香りが際立ち、フレッシュでフルーティーな味わい。すっきりとした飲み口の辛口タイプです。ナイアガラ種の素直な味わいを楽しめます。
¥1,665(税込)~/白・やや甘口
信濃ワインの葡萄交響曲シリーズは、音楽とワインのいい関係をテーマに開発。長野県の自社畑と契約畑の早摘みしたナイアガラ種を使用し、クラシック音楽を聴かせて発酵、熟成させています。フレッシュな果実香とフルーティーな甘味、すっきりとした酸が調和した爽やかなワインです。
¥1,638(税込)~/白・やや甘口
山梨県・勝沼の伝統あるワイナリー、蒼龍葡萄酒のナイアガラワイン。ナイアガラ種のポテンシャルを最大限に発揮させることを念頭に、丁寧に醸造されています。甘く華やかな香りを放ち、飲み口はフルーティー。生のブドウを食べているかのようなやさしい甘さに癒されます。強めに冷やすと、味わいがより軽やかに。
¥1,507(税込)~/白・甘口
蜜のように甘い、ナイアガラ種ならではの芳しい香りを楽しめます。フルーティーな味わいで、飲みやすも抜群。山梨県・勝沼にあるハギーワイン(大和葡萄酒株式会社)の定番ワインです。カジュアルな集まりの場やおうち飲みにもぴったり。デザートワインとして、パンケーキやアイスなどと一緒に食べるのもおすすめです。
ナイアガラ種を使ったワインの魅力は、なんといっても華やかで甘い香りにあります。味わいも甘口からやや甘口、極甘口タイプのほか、辛口タイプまであり、バリエーションが豊富。甘口や極甘口は食後の締めのデザートワインとして、やや甘口や辛口タイプなら、和食やおうちご飯にも好相性です。
肩肘張らずに楽しめるワインなので、女子会や友だち同士でワイワイ飲みたいときにもぴったり。ワインの渋みや酸味が苦手な方、最近甘いワインが気になる……といった方もぜひ注目してくださいね。よく冷えたナイアガラワインで、甘美な気分に浸ってみませんか?
※商品価格は、2021年4月10日時点での情報です。