
2022年09月21日
世界でもっとも売れているシャンパンと称される「モエ・エ・シャンドン」。名実共にフランスを代表する老舗ブランドで、世界各国で催されるイベントやパーティなどでも重宝されています。この記事では、モエ・エ・シャンドンの魅力や飲み頃、そして豊富なラインナップについて詳しくご紹介します。
モエ・エ・シャンドンは、1743年、シャンパーニュ地方のエペルネにおいて、当時ワイン商だったクロード・モエ氏によって設立されました。「シャンパンを最高のワインにする」というモエ氏の取り組みによって、5年後にはフランス王室御用達のシャンパンという地位まで上りつめます。
3代目当主のジャン・レミー・モエ氏に引き継がれると、シャンパン以外のワイン製造から撤退。さらなる品質向上につとめ、世界的なシャンパンブランドへと成長させることに成功しました。
モエ・エ・シャンドンのシャンパンは、すっきりとした飲みやすい口当たりが特徴。細やかな泡と豊かなぶどうの香りが際立ち、シーンを選ばずどんな料理にも合います。生産量も多く、一般の小売店でも取り扱われるので、手に入れやすい点も魅力ですね。
フランス王室御用達となるだけでなく、ヨーロッパ各国の王室に愛されたモエ・エ・シャンドン。3代目当主のジャン・レミー・モエ氏はフランス皇帝・ナポレオン1世と旧知の仲で、ナポレオンはモエ・エ・シャンドンで戦勝を祝うほど愛飲していたと言います。
1869年にはナポレオン生誕100周年を記念して、モエ・エ・シャンドンの代表的な銘柄ともなる「モエ・アンペリアル(皇帝)」が発売。成功やお祝いのシンボルとして多くの人に親しまれます。
そして1967年、フランスで開催された「ル・マン24時間耐久レース」で優勝したダン・ガーニー氏が表彰台からモエ・アンペリアルを振りまいたことから「シャンパンファイト」が誕生。それ以降、スポーツ舞台の成功や勝利の場面で定番となりました。
1992年以降は、ゴールデン・グローブ賞のパーティや『プリティ・ウーマン』『プラダを着た悪魔』『華麗なるギャッツビー』などの映画のシーンでも登場し、多くの場面を華やかに彩っています。
また、パーティーや結婚式などを華やかに彩るシャンパンタワーは、モエ・エ・シャンドンがプロモーションのひとつとして始めたもの。煌めくゴールドの泡とアロマティックな香りが魅力のモエ・エ・シャンドンは、お祝いの席における喜びと祝福の瞬間を最大限に演出する役割として、大いに重宝されています。
モエ・エ・シャンドンが保有する広大な自社畑の面積は、1,190ヘクタールにも及び、東京ドームに換算すると約253個分。シャンパーニュ地方にあるブドウ畑のなかでも最大の敷地面積を誇り、そのうちの50%がグランクリュ(特級畑)、25%がプレミアクリュ(1級畑)と格付けされています。
シャンパーニュ地方では、ブドウの取引価格を安定化させるため、村(クリュ)を格付けの単位とし、ブドウの品質に応じて、80~100%までを格付していました。例えば、100g当たり100円とすると、80%の格付けでは100g当たり80円で取引される仕組みで、100%格付けの村の畑はグランクリュ、90〜99%の格付けされた村の畑はプルミエ・クリュとなるのです。
今現在は、自由取引となっていますが、格付けのシステムは機能していて畑の評価と関係しています。この肥沃で広大な土地から収穫される上質なブドウだけを選別し、安定した味わいを造り出しています。
モエ・エ・シャンドンは、ピノ・ノワール、ムニエ、シャルドネの3種のブドウを合わせて造られます。3種ともモンターニュ・ド・ランス、コート・デ・ブラン、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ、セザンヌ、そしてオーブという、シャンパーニュ地方5つのエリアにある畑で収穫され、最高品質のブドウだけを使用。
ピノ・ノワールの力強さ、ムニエの丸みのあるしなやかな味わい、そしてシャルドネのフレッシュな酸味が混ざり合うことで、モエ・エ・シャンドンの煌めく黄金色とさわやかでエレガントな香り、芳醇な味わいを実現しているのです。
¥5,060(税込)〜/辛口
モエ・エ・シャンドンの主力シャンパーニュである「モエ・アンペリアル」。シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエをバランスよくブレンドしていて、辛口で飲みやすく、フルーティで爽快感のある味わいです。乾杯はもちろん、和洋中とどんな料理とも合わせやすいのが魅力。
¥6,050(税込)〜/辛口
鮮やかなピンク色が美しい「ロゼ・アンペリアル」。アンペリアルよりもピノ・ノワールの比率を高めた、より赤果実のフルーティーな味わいが特徴です。ラズベリーやチェリーの香りとバラの花の風味、そしてほんのりミントのようなさわやかさも感じられます。魚料理やボリューム感のある肉料理まで幅広い料理との相性がよいワインです。
¥8,749(税込)〜/辛口
出来のよいブドウが収穫された年のみ造られるヴィンテージシャンパン「グラン・ヴィンテージ」。最初のヴィンテージは、1842年で、最近では2008年、2009年などに生産されています。2012年に生産されたこのワインは74番目のグラン・ヴィンテージです。モエ・アンペリアルよりもさらに長期熟成させています。
きめ細かい均一な泡と、しなやかさとみずみずしさが特徴で、口に含むとなめらかな絹のような口当たり。熟した洋梨や桃などの果実味に、くるみやヘーゼルナッツのような香ばしい香りが表れ個性的な味を楽しめますよ。
¥8,228(税込)〜/辛口
「グラン・ヴィンテージ」のロゼは、オレンジがかったピンク色で、繊細で長く続く泡が特徴。オレンジやピンクグレープフルーツのさわやかさ、ベリー系やルバーブを思わせる酸味、バニラやピンクペッパーの風味も感じられます。辛口ながらロゼならではのフルーティさも楽しめますよ。「グラン・ヴィンテージ」は年号が記載されるので、記念日のプレゼントにいかがでしょうか。
¥6,980(税込)〜/やや甘口
モエ・エ・シャンドンのやや甘口のシャンパン「ネクター・アンペリアル」。色調は濃いめのイエローゴールドで、パイナップルやパッションフルーツなどのトロピカルフルーツの果実味、アプリコットやグレープフルーツなどのフレッシュな香りが広がる、リッチな味わいです。クリーミーな口当たりなので、そのまま楽しむのもおすすめですが、ブルーチーズやしっかりとした味付けの料理、エスニック料理にもマッチしますよ。
¥10,300(税込)〜/甘口
2015年6月にリリースされた夏季限定シャンパン「アイス・アンペリアル」は、氷を浮かべて初めて完成するという新しいスタイルのシャンパン。マンゴーやグアバなどのトロピカルフルーツの濃厚な香りが漂い、ネクタリンやラズベリー、そしてしょうがの風味も感じられます。シャンパンはしっかり冷やし、グラスに大きめの氷3つほどを入れて楽しむといいですよ。
¥(税込)〜/甘口
氷を浮かべて楽しむ「アイス・アンペリアル」のロゼです。豊かなレッドベリーとチェリーのフルーティーな香りと、イチジクやネクタリン、ザクロの香りが感じられます。喉ごしはなめらかで、ジューシーな甘味と爽やかさのバランスが絶妙。白いボトルにピンクのリボンのデザインがとってもキュートなので、女性へのプレゼントにぴったりですね。
シャンパンはデリケートな性質で、温度や光の少しの変化に影響されて劣化が進みます。基本的にモエ・エ・シャンドンのシャンパンは、セラーにおいてすでに熟成状態に達しているので、買ってすぐに飲んでもおいしいのが特徴。シャンパンの一般的な飲み頃の温度は、8〜9度前後です。冷蔵庫やワインクーラーに入れて冷やして楽しみましょう。
また、シャンパンを熟成するなら、ノン・ヴィンテージシャンパンの場合は以下の期間を目安に保存することをおすすめします。
750ml以下のボトル:購入後12~18か月以内
750mのボトル:購入後24か月以内
1,000ml以上のボトル:購入後36か月以内
ヴィンテージシャンパンの場合は、さらに長期間保存可能です。正しい保存状態であれば、シャンパンを購入してから7~10年間、場合によってはそれ以降も味わうことができます。
ただ、推奨期間を超えてシャンパンを保存しておくことは、味や色調、そして泡の状態が劣化する可能性があります。特にノンヴィンテージシャンパンは購入直後からおいしく飲めるので、早めに飲むことをおすすめします。
シャンパンは、コルクが乾燥しないように寝かせて保管しましょう。ワインセラー内での保存がベストですが、なければ、冷暗所や冷蔵庫で保存します。シャンパンを保存する最適な温度は12度前後なので、 常温の場合は温度変化が少なく光の当たらない場所に保存するのがおすすめ。
夏場は冷蔵庫で保存しますが、低すぎる温度はシャンパンの熟成速度を遅くするため、野菜室が適しています。冷蔵庫で保存する場合は、光を遮るために、ボトルを新聞紙で包みましょう。また、冷蔵庫の開け閉めによる衝撃をなるべく避け、注意して保管してください。
お祝いの席や特別な日を華やかに彩るシャンパン「モエ・エ・シャンドン」。「モエ・アンペリアル」があまりにも有名ですが、実はさまざまな種類がありどれも味わい豊かで高品質です。デザインもおしゃれで手土産やプレゼントにおすすめですよ。シーンや相手に合った「モエ・エ・シャンドン」をチョイスして素敵な時間を演出してみてはいかがですか。
※商品価格は、2021年6月8日時点での情報です。