2021年07月19日

安くておいしいシャンパンの選び方は?5千円以下のおすすめ10選も!

記念日やパーティなど、華やかな席で開けたいシャンパン!安くておいしいものを選びたいけれど、どれを選んだらよいかわからない、と迷うことはありませんか?この記事では、リーズナブルな価格でおいしく味わえるシャンパンの選び方と、おすすめの商品をご紹介します。

安くておいしいシャンパンの選び方

野外のテーブルでシャンパンを注いでいる様子
iStock.com/warrengoldswain

シャンパンを選ぶとき、基準となるものは「色」「味」「料理との相性」。

シャンパンは「白」と「ロゼ」、2つの色に分けることができます。見た目だけでなくそれぞれ風味に特徴があるため、違いを覚えておくと選びやすくなりますよ。

 辛口イメージの強いシャンパンですが、「味」は段階的に分類されており甘口も造られています。どのような味があるのか理解しておくと、「料理との相性」を見極めやすくなるので、しっかりおさえておきましょう。 

白の方が安いってホント?シャンパンの色の違い

2本のシャンパンw見比べている様子
iStock.com/sergeyryzhov

きれいなバラ色のシャンパン「ロゼ」は、「白」に比べると少々値段が高め。値段が違う理由は製造方法です。

まず基本的なシャンパンの造り方ですが、「圧搾」→「一次発酵」→「アッサンブラージュ(品種の異なるワインをブレンドする)」→「瓶詰め」→「瓶内二次発酵」→「瓶内熟成」→「動瓶」→「澱抜き」→「ドサージュ(リキュールで糖分を補給)」という工程をたどります。

「ロゼ」の製造方法は「アッサンブラージュ法」「セニエ(マセラシオン)法」「直接圧搾法」と3つありますが、どれも「白」シャンパンより手間がかかります。

「アッサンブラージュ法」は、瓶内二次発酵をおこなう前、ベースとなる白ワインに少量の赤ワインをブレンドする方法。「セニエ(マセラシオン)法」は、圧搾前に黒ブドウを果皮ごと浸ける方法、「直接圧搾法」は収穫した黒ブドウを果皮ごと圧搾し、抽出される色素で色付けする方法です。

「セニエ法」や「直接圧搾法」は手間がかかるうえ望む色を出しにくいため、主に「アッサンブラージュ法」が採用されています。

「ロゼ」は「白」よりも手間がかかるため、価格が高めに設定されているのです。

甘口派?辛口派?シャンパンは好みの味で選ぶ

シャンパンをグラスに注いでいる様子
iStock.com/Lukas Hodon

シャンパンの味は糖分量の違いにより、7段階に分けられます。

【糖分量】    【呼び方】
  3g/L以下…………ブリュット・ナチュール(極辛口)
  6g/L以下…………エクストラ・ブリュット(極辛口)
12g/L以下…………ブリュット(辛口)
12~17g/L以下……エクストラ・ドライ(半辛口)
17~32g/L以下……セック(半辛口)
32~50g/L以下……ドゥミ・セック(甘口)
50g/L以上…………ドゥ(極甘口)

極辛口から極甘口まで幅が広いので、好みの味を見つけましょう。

甘口が好きな人

甘いお酒が好きな人や、少々アルコールに弱いという人には、「ドゥ(極甘口)」や「ドゥミ・セック(甘口)」がおすすめです。「セック(半辛口)」もさっぱりした甘さを楽しめます。18世紀、王侯貴族は好んで甘口シャンパンを飲んでいたと伝えられていますが、現代の主流は辛口。リリースされているシャンパンのうち、甘口はやや少なめです。

辛口が好きな人

甘いお酒が苦手という人や、ビールや焼酎が好きな人におすすめの辛口シャンパンは、種類が豊富です。「エクストラ・ドライ(半辛口)」はほんのり甘さを感じられますが、「ブリュット・ナチュール(極辛口)」や「エクストラ・ブリュット(極辛口)」は、ほぼ甘さを感じないくらいの辛口です。

どちらかわからない人

最初にどれを選んでよいか悩んだときは、「ブリュット(辛口)」や「ドゥミ・セック(甘口)」がおすすめです。これらは種類が多いので、ワインショップのスタッフに相談すればおすすめの銘柄を選んでくれますよ。また、知名度の高いシャンパンを基準にすると、次の1本を選ぶ際、好みの味を伝えやすくなります。

料理と相性がよいシャンパンを選ぶ方法

シャンパングラスの置かれたテーブルで、オイスターにレモンを絞っている様子
iStock.com/Zufar Kamilov

料理に合わせてシャンパンを選ぶ方法もあります。その際、ポイントとなるのは使用されるブドウの品種。シャンパンに使用できるブドウは全部で7種ありますが、基本的に白ブドウのシャルドネと、黒ブドウのピノ・ノワール、ピノ・ムニエが使われます。黒ブドウのみ、白ブドウのみ、黒ブドウと白ブドウをブレンドしたシャンパンの特徴と、それぞれに合う料理を見ていきましょう。

黒ブドウのワイン

黒ブドウの「ピノ・ノワール」と「ピノ・ムニエ」のみで造られるシャンパンは、「ブラン・ド・ノワール」と呼ばれています。2種のブドウがブレンドされることは少なく、ほとんどは「ピノ・ノワール」のみで造らています。

そのため、多くは「ピノ・ノワール」の特徴である、赤系果実の華やかな香りと豊かな果実味、はっきりした骨格を持っています。しっかりした味わいの「ブラン・ド・ノワール」には、こってりしたソースを使った肉料理がよく合いますよ。

白ブドウのワイン

白ブドウのみで造られるシャンパンは、「ブラン・ド・ブラン」と呼ばれています。使用されるブドウは基本的に「シャルドネ」。柑橘や洋ナシ、リンゴなどの多彩な香り、エレガントな酸味、豊富なミネラルが特徴です。すっきりスマートで切れのある味わいを楽しめますよ。

濃い味付けの料理以外ならばどんな料理にも合いますが、特におすすめなのは魚介料理。さっぱりした和食にもよく合います。

ブレンド

シャンパンは、黒ブドウの「ピノ・ノワール」と「ピノ・ムニエ」に、白ブドウの「シャルドネ」をアッサンブラージュして造られることがほとんどです。

ベリー系の甘い香りと果実味のある「ピノ・ノワール」はシャンパンに骨格を与え、フレッシュでまろやかな「ピノ・ムニエ」は、「ピノ・ノワール」とエレガントさを持つ「シャルドネ」をなめらかにつなげてくれます。

メゾンによって味わいは異なりますが、柑橘系の香りを持つものが多く、まろやかな果実味でさっぱりした口当たりです。辛口はどんな料理にも合わせやすく、甘口はデザートのお供にも。

シャンパンの有名ブランドから選ぶ

シャンパンは、誰もが知る有名なブランドがたくさんあります。それぞれの個性が活きたブランドシャンパンを選ぶ方法もおすすめです。リーズナブルな価格で味わえる有名なシャンパン・メゾンをご紹介します。

ヴーヴ・クリコ

「品質はただひとつ、最高級だけ」を信念にシャンパン造りをおこなっているメゾンです。名前の由来は、メゾンを世界に広めたヴーヴ(未亡人)、マダム・クリコにちなむもの。若くしてメゾンの後継者となったマダム・クリコは、伝統を守りながら革新的なシャンパン造りをおこないました。優れたアッサンブラージュ技術で造られたシャンパンは、力強くなめらか。いろいろな食事とともに楽しめます。

モエ・エ・シャンドン

パリから電車で1時間ほどのエペルネにある、1743年創業のメゾンです。3代目ジャン・レミー・モエの時代、「シャンパンの魔法を世界中に」を目標に掲げ、シャンパン以外のワイン造りをストップ。シャンパンに心血を注いだ結果、フランス王室御用達となり、ヨーロッパ中にその名を広めました。ナポレオンが愛飲したといわれるシャンパンは、F1のシャンパンファイトや、アカデミー賞授賞式にも登場しています。

ニコラ・フィアット

フランス国内1位、世界3位の販売量を誇るメゾンです。創業者の二コラ・フィアットが、譲り受けたブドウ畑を元にメゾンを立ち上げたのは1976年。造られたシャンパンは、当初ビジネスマンだった二コラがお礼として渡していたものでした。おいしいと評判のシャンパンは、創業2年後にフランス大統領の晩餐会で採用。1986年からは、本格的なシャンパン造りに着手します。良質なブドウから生まれる味わいは高品質でエレガント。手に届きやすい価格も魅力です。

パイパー・エドシック

創業者フローレンス・ルイ・エドシックが目指したのは、「王妃にふさわしいシャンパーニュ」。その想いが注がれた黄金色のシャンパンは、フランス王妃マリー・アントワネットに献上されました。1993年以降、さまざまな映画に登場したシャンパンは「ザ・ムービー・シャンパーニュ」と呼ばれ、マリリン・モンローをはじめ名だたるスターが愛飲。国際映画祭やカンヌ映画際、アカデミー賞受賞席など、数々の映画祭に提供されています。

テタンジェ

「シャンパーニュの貴婦人」の異名を持つシャンパンを生み出した、家族経営のメゾンです。最大の特徴は、シャルドネを主体としたシャンパンスタイル。初代当主ピエールが確立したスタイルを、息子・フランソワがブランドとして立ち上げ、世界に知られるシャンパンへと成長を遂げました。「ル・テタンジェ国際料理賞コンクール」の創設や、「アート・コレクション・ボトル」など、「美食」「アート」のコラボレーションにも力を入れています。

【~3,000円】安くておいしいシャンパン5選

1. ポルヴェール・ジャック「ポルヴェール・ジャック・ブリュット」

ポルヴェール・ジャックのシャンパンボトル
¥2,110(税込)~/辛口/フルボトル

1663年創業の老舗、ポルヴェール・ジャックのシャンパンです。リンゴや洋ナシ、花、トーストなどの香り、なめらかな口当たり、骨格のある果実味、長い余韻が特徴。料理を選ばないので、どんなシーンにもマッチします。コストパフォーマンス抜群!と口コミで評判です。

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2. ドラジェ「コンテス・ド・グラモン シャンパーニュ・ブリュット」

ドラジェのラベルとボトル
¥2,145(税込)~/辛口/フルボトル

1895年の創業以来、「高品質のキュヴェを生み出すこと」を基本方針にしているコンテス・ド・グラモンの1本です。ピノ・ノワールとピノ・ムニエに、少量のシャルドネをブレンドしたシャンパンはバランスが抜群。白い花の香りとともに、力強さと繊細さ、まろやかさを楽しめます。

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3. レ・モラン「ブリュット キュヴェ・レゼルヴ」

レ・モランのシャンパンボトル
¥2,376(税込)~/辛口/フルボトル

モンターニュ・ド・ランスのシニー・レ・ローズ村にある、家族経営のメゾンです。ブレンド比率はピノ・ムニエとピノ・ノワールが95%、シャルドネ5%。リザーブワインも20%使われています。柑橘や花の香り、まろやかな力強さを持つ果実味、ほどよいミネラル感を持つシャンパンです。

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4. ニコラ・フィアット「ニコラ・フィアット セレクション ブリュット」

ニコラ・フィアットのシャンパンボトル
¥2,636(税込)~/辛口/ハーフボトル

「二コラ・フィアット」のシャンパンを気軽に楽しみたい、という人におすすめのハーフボトルです。きめ細かな美しい泡、リンゴやベリー、柑橘の香り、エレガントな果実味と酸味を楽しめます。セラーで2~3年熟成してからリリースされていますが、さらに2~3年おいてもおいしいですよ。

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5. ランソン「アイボリーラベル・ドゥミ・セック」

ランソンのシャンパンボトル
¥2,770(税込)~/甘口/ハーフボトル

ヴィクトリア女王の時代からイギリス王室御用達である、ランソンのシャンパンです。「アイボリー・ラベル」はドサージュが施された甘口ですが、糖分を最低限に抑えているため、デザートだけでなく食事にもマッチします。熟した果実、ハチミツ、シナモンなどの香りと豊かな果実味が魅力です。

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【~5,000円】安くておいしいシャンパン5選

6. ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン「ヴーヴ・クリコ・イエローラベル・ブリュット」

ヴーヴ・クリコ・ポンサルディンのシャンパンボトル
4,660(税込)~/辛口/ハーフボトル

ヴーヴ・クリコを代表する1本です。50~55%のピノ・ノワールに、シャルドネとピノ・ムニエを絶妙な加減でブレンド。リザーブワインも30~40%と多めなので、深みのある味わいを堪能できます。桃、バニラ、ブリオッシュの香り、なめらかな口当たり、フレッシュで豊かな果実味を持っています。

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7. パイパー・エドシック「パイパー・エドシック・ブリュット」

パイパー・エドシックのシャンパンボトル
3,598(税込)~/辛口/フルボトル

モンターニュ・ド・ランスを拠点とするメゾン、パイパー・エドシックのブラン・ド・ブランです。キメの細かい泡、柑橘、白い花、ブリオッシュの香りを持つシャンパンは、エレガントな口当たり。リザーブ率40%で4年間しっかり瓶内熟成させるため、果実味・酸味とともにしっかりコクを感じられます。

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8. モエ・エ・シャンドン「モエ・エ・シャンドン ブリュット」

モエ・エ・シャンドンのシャンパンボトル
¥4,180(税込)~/辛口/ハーフボトル

ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネを絶妙なバランスでブレンドしたシャンパンです。緑がかった黄色をしており、リンゴや洋ナシ、花などの香りがエレガント。クリーミーな泡、フレッシュな果実味、スッキリした酸味を楽しめます。食前酒、メイン、デザートと料理を選ばない万能さも魅力です。

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9. アンリオ「ブラン・ド・ブラン」

アンリオのシャンパンボトル
¥4,063(税込)~/辛口/ハーフボトル

シャルドネ100%のブラン・ド・ブランです。手掛けているのは老舗メゾン、アンリオ。キメの細かい泡、柑橘、花、ブリオッシュの豊かな香りと、品のある果実味、まろやかな酸味が特徴です。リザーブワインの使用率は30%以上。3~5年の瓶熟成から生まれるシャンパンは、たいへんエレガントです。

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10. テタンジェ「テタンジェ・ブリュット・レゼルヴ」

テタンジェのシャンパンボトル
4,706(税込)~/辛口/フルボトル

シャンパーニュを代表するメゾン、テタンジェのスタンダード・キュヴェは、ノーベル授賞式晩餐会で提供された1本です。桃、洋ナシ、花、バニラなどの香りが華やか。フレッシュな果実味とほのかなハチミツの風味を持つシャンパンは、口当たり軽めですが全体のバランスがよく、気品をしっかり感じられます。

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もっと安く抑えたいならスパークリングワインを

一般的にスパークリングワインとは、「3気圧以上のガス圧を持った発泡性ワイン」のことを指します。シャンパンもスパークリングワインの一種ですが、シャンパーニュ地方で造られていること、またブドウ品種や醸造方法など厳しい条件をクリアしなければ名乗ることはできません。そのため、条件がゆるやかなスパークリングワインより少々価格が高くなります。

スパークリングワインを造っているメゾンは多く、味わいはさまざま。シャンパンに引けを取らないものもたくさんあるので、もう少し価格を抑えたいという人には、シャンパン以外のスパークリングワインがおすすめです。

安いシャンパンを買う前に選び方を確認!

高いというイメージを持たれがちなシャンパンですが、リーズナブルな価格で味わえるものはたくさんあります。世界的知名度を持つメゾンのシャンパンも、数千円から手に入れることが可能です。辛口~甘口まで味わいはさまざま。好みのシャンパンで、パーティや記念日など、華やかなシーンをさらに盛り上げてくださいね。

※商品価格は、2021年7月2日時点での情報です。

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