2021年10月06日

ソムリエが教えるボジョレー・ヌーボーの値段の秘密。おすすめの価格帯は?

ワイン好きが毎年楽しみにしている行事といえば、ボジョレー・ヌーボー解禁。さまざまな値段や種類があり、どれを選べばいいのかわからない方も多いと思います。この記事では、ボジョレ・ヌーボーの価格帯や値段の幅がある理由などを、ソムリエが詳しくご紹介していきますよ。今年のボジョレー・ヌーボーは、自分好みの一本を選んでみましょう。

ボジョレーヌーボーの価格帯は?

ボジョレーヌーボーがグラスに注がれる
iStock.com/barmalini

ボジョレー・ヌーボーとは、フランス・ブルゴーニュ地方ボジョレー地区で、その年にできたブドウから造られる新酒です。使用するブドウ品種はガメイと指定され、栽培方法なども規定が細かく存在します。また、11月の第3木曜日に解禁されることでも有名です。

価格は、一般的に1,500円前後のものが多い印象。安いものなら1,000円以下から、高いものだと1万円以上のものもリリースされます。フレッシュな味わいを楽しむボジョレー・ヌーボーは早飲みをするのが良いとされていますが、高級なボジョレー・ヌーボーは、熟成できる商品もあるんですよ。

本場フランスでは数百円ほどで購入できる

フランスでボジョレー・ヌーボーを購入する場合、300〜1,000円程度のものが一般的です。日本と比べるととても安いですよね。そもそもボジョレー・ヌーボーは、無事にブドウを収穫できたお祝いとして飲まれるものでした。現在ボジョレー地区では、ワイナリーでグラス一杯売りをしていたり、収穫祭のイベントで振る舞われたりしていますよ。

値段に幅がある理由

ボジョレー村の道路
iStock.com/Tiphaine_Buccino

ボジョレー・ヌーボーは、なぜ値段にこれほどまでの差があるのでしょうか。主な要因をご紹介します。

輸送コスト

日本のボジョレー・ヌーボーが高い最大の理由のひとつは、輸送コストです。

ワインの輸送方法には、船便と空輸便があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、船便は輸送料が安い分時間がかかり、空輸便だと輸送料は高くなりますが早く届けられます。

ボジョレー・ヌーボーを解禁日に間に合わせるためには、ワインを輸送コストのかかる空輸便で送らなければなりません。したがって、フランスと比べて値段も上がってしまいます。輸送料のほかに、関税や輸入者の手数料などもかかるため、日本のボジョレー・ヌーボーはフランスで購入するものと比べるとやや高級なワインになってしまうのです。

村のランク

ボジョレー・ヌーボーには、ワンランク上の「ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー」というものがあります。ヴィラージュとは村という意味。ボジョレー・ヌーボーよりも、区画が狭い村で生産されるブドウを使用し、生産量や栽培方法なども厳しく制限されています。また、ボジョレー地区の中でも別格である10のアペラシオン「クリュ・ボジョレー」の新酒も、ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーとして販売されていますよ。

味わいは、ボジョレー・ヌーボーより濃縮感があり、深みがあります。果実味の甘味と爽やかな酸味のバランスがとてもよく、おいしいですよ。

ワインの希少性

村のランクとは別に、生産方法や生産量などから希少性が高いワインも価格が上がります。例えば、樹齢が長い木から造られたもの、一本の木に最小限の房しか付けない栽培方法、オーガニックで造られるなど、いろいろな理由があげられますよ。また、有名な生産者が造ったボジョレー・ヌーボーは、希少価値が上がり値段が高騰する場合があります。

どの値段のボジョレーヌーボーを選べばよい?

ボジョレーとチーズの盛り合わせがテーブルに乗る
iStock.com/Fotofantastika

ボジョレー・ヌーボーは、1,000円以下から1万円以上とさまざまな値段の商品があります。毎年たくさんの種類が出るなかで、どのくらいの価格を中心に選ぶと失敗しないのかご紹介しますね。

普段あまりワインを飲まない方やワインを飲み始めたばかりの方は、1,500円〜2,500円前後の比較的リーズナブルな商品を選びましょう。この価格帯で販売されているものの多くは、果実味が豊かでジューシーな印象。サラリとしていて口当たりがよく、飲みやすいのも特徴です。

デイリーワインを月に2,3本以上飲むワイン好きの方や、赤ワインが大好きな方は、2,500〜3,500円前後のランク上のボジョレー・ヌーボーを選びましょう。ヴィラージュのものや、樹齢が長い木から造られるものなどの、上質なボジョレー・ヌーボーを飲むことができますよ。

5,000円以上のワインやブルゴーニュ地方のワインをよく飲まれる方は、3,500〜1万円以上の特別なボジョレー・ヌーボーに挑戦するのもおすすめです。数量限定で造られるものや、有名な生産者のスペシャルなボジョレー・ヌーボーを楽しむこともできます。新酒ですが深みや味わいの厚みも感じられ、余韻が長いものも多いですよ。

値段の差には理由があった!

ワインのお祭りとして、ワインラヴァーにとって毎年の楽しみであるボジョレー・ヌーボー。値段の差は、生産量や限定された地域で造られるなど、さまざまな理由があります。毎年なにげなくボジョレー・ヌーボーを飲んでいる方は、今年はなぜこの値段で売られているのかを考えながら購入してみるのも面白いと思いますよ。ひと味違うボジョレー・ヌーボーを飲みたい方は、ぜひボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーを試してみてくださいね。

私が執筆しました!

YURI
ソムリエ・チーズプロフェッショナル / YURI
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
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