2021年11月17日

イタリアのワインガイドを使って、お気に入りの1本を見つけよう!

皆様、こんにちは。インポーターの大野みさきです。
そろそろ収穫されたぶどうがワインとなり、北半球のワイン産地からは、続々と新酒の便りが届く頃です。

イタリアのワインガイドとは

イタリアでは毎年910月にワインガイドが発表されます。
ワインガイドとはワイン版のミシュランガイドのこと。日本ではあまり知られていませんが、イタリアでは複数のワインガイドブックが発刊されています。

先日、最新版の発表がありました。

出版社おすすめのワインが載っているだけでしょ~と思ったそこの貴方!ワインガイドブックを侮るなかれ。イタリアワインの旬が詰まっていて、消費者のワイン選びを導く1冊。もはやガイドです。もちろん、掲載されたワイナリーは大喜びです。

フランチャコルタ専門の輸入元、MELONEの悳山幸由(とくやま)さんに詳しくお話を伺いました。

ワインガイドの役割

イタリアはワイナリーとワインの種類が多いので、消費者はワイン選びに苦労しています」と悳山さん。

それもそのはず、イタリアの土着品種の数は世界一を誇り、全20州でワインが造られているわけですから、生産量も種類も多いのが特徴です。

選択肢が多すぎると、人は選べなくなってしまうもの。そこで活躍するのがワインガイド。イタリアワインの旬がわかり、レストランなどの業務店も仕入れの参考にします。消費者にとっても失敗が少なく、ワイン選びがスムーズにできるのだとか。

VINI D’ITALIA(ヴィー二・ディタリア)、SLOW WINE(スロー・ワイン)、BIBENDAビベンダ)などのガイドブックがあり、2021年に発表され、2022年度版として出版されます。

有名なワインガイド2誌を紹介

今回は、世界的に最も影響力のあるVINI D’ITALIA、そして自然派ワインに特化したSLOW WINEについて、詳しく教えて頂きました。

VINI D’ITALIA ヴィー二・ディタリア

発行元:ガンベロ・ロッソ

最もメジャーなワインガイド。ミシュランは星の数なのに対して、VINI D’ITALIAはグラスの数と色で評価されます。13脚で「3グラス」が、「トレ・ビッキエーリ」の最高評価です。

3 Bicchieri(3グラス/トレ・ビッキエーリ) 最高のワイン
2 Bicchieri(2グラス/ドゥエ・ビッキエーリ) 色付き 最終選考ワイン
2 Bicchieri(2グラス/ドゥエ・ビッキエーリ) 色なし とても良いワイン
1 Bicchieri(1グラス/ウノ・ビッキエーリ) 良いワイン

SLOW WINE スロー・ワイン

発行元:イタリア・スロー・フード
※イタリア語・英語のみ。日本語版なし。

ナチュラルワインの造り手に取って、SLOW WINEへの掲載は名誉です。

審査員が実際に生産者を訪問。ワイナリーの歴史や土地との関わり方、環境への取り組みなども審査基準です。自然派らしく点数こそ付けませんが、ワイナリーとワインの評価をそれぞれ3種で表します。

また、生産者、畑、ワイン、肥料、農薬(有無・種類)、除草(手作業・機械)、酵母(土着・選別)、ぶどう(所有・購入)、認証(オーガニックなど)も細かに載せています。

ワイナリーの評価
Le Chiocciole(かたつむり) テロワール、環境、特徴などの評価を表現
Le Bottiglie(ボトル) 全てのワインが高い品質
Le Monete(コイン) 全てのワインのコストパフォーマンスが高い
ワインの評価
Vino Slow(ヴィーノスロー) クオリティが非常に高く、土地の特徴や歴史を表現
Grande Vino(グランデヴィーノ) クオリティが非常に高い
Vino Quotidiano(ヴィーノクオティディアーノ) コストパフォーマンスが非常に良い

誌面のワイナリーのプロフィール欄には、ジャーナリストがヒアリングを基にした細かな生産者情報と、選ばれたワインの評価が記載されています。消費者にとって非常にわかりやすく、数あるワインの中から、自分好みの当たりくじを引く確率が高まるので、今やワイン選びの1つの指標となっています。

日本で味わえるガイド掲載のワイン

生産者が憧れる2誌であり、ワイナリー歴が浅くても、実力があれば載ることも可能です。実際に掲載されるとその反響は大きく、造り手のモチベーション維持にも繋がります。

フランチャコルタのあるロンバルディア州でも、VINI D’ITALIAトレ・ビッキエーリ(最高のワイン)2022に、ハイレベルの造り手の30銘柄が選ばれました。SLOW WINE2022でも、ワイナリー評価で23軒、ワイン評価で43銘柄が選出。同州フランチャコルタ地域の品質を称え、悳山さんの会社メローネでも、生産者からの吉報が続いたのだとか。

受賞ワインは、従来のわかりやすい味わいではなく、産地や土壌の味が感じられるワインです。繊細で自然な味がSLOW WINEにも評価されています。メローネもまた産地の味を活かしたワインを積極的に取り入れています。


コルテフジア フランチャコルタ サテン SLOW WINE – TOP WINE Vino Slow

メローネで見る

フランチャコルタDOCGとは
意外とその歴史は若く、1961年に誕生。伊ロンバルディア州のフランチャコルタ地域で造られた、瓶内二次発酵のスパークリングワイン。元々、同地域は水はけが良すぎて、他の作物が育たなかったのだが、試しにぶどうを植えたところ見事に適合、スパークリングワインを造ってみたところ、これが美味しいと大当たり!1967年にDOCに認定、1995年に瓶内二次発酵の泡では初のDOCGに認定される。戦略的に進めて、今ではイタリア最高峰のスパークリングワインに君臨し、「フランチャコルタ」ブランドを確立。北イタリアのレストランでは、フランチャコルタを筆頭にスプマンテ、白ワイン、赤ワインとワインリストに並ぶぐらい。また、フランチャコルタだけのコース料理があるほど、地元に愛されているワイン。

フランチャコルタの豆知識 ~近年の取組み~
昨今では自然保護、環境保全を目標に、CO2の削減や温暖化対策に注力。リスク回避の先行で、早めに手を打つ産地の気質があり、フランチャコルタにおいて使用可能品種である、ピノ・ネーロ(ピノ・ノワール)、ピノ・ビアンコ(ピノ・ブラン)、シャルドネに加えて、2017年にはエルバマット(白ぶどう)という土着品種の使用が認可。この品種は酸が豊かで10%以下の使用比率で認められている。実験段階のため、リリースには、もう暫く時間を要する。エルバマットは晩熟のため、9月末から10月頭の収穫となり、資本力がないと採用は難しい。今後は既存のスタイルと新たなスタイルに分かれることが予想される。

最後に

今日はワインガイドブックについてお話を伺いました。

イタリアではワイン造りが盛んで、バラエティが豊富とは、なんともラッキー!選べないほどあるとは羨ましい!と個人的には思うのですが、ワイン選びの手助けとなるガイドブックも上手に活用したいものです。そして何よりも自分の知っている生産者、または飲んだことがあるワインが載っていたら嬉しいですから。ワインがもっと身近に感じられることでしょう。

それでは皆様、ごきげんよう!

MELONE(メローネ)ホームページ

 


365wine 大野みさき

スロヴェニアワイン輸入元365wine㈱ 代表取締役。
元ANA国際線CAが、7年の在職中にワインに魅せられ渡仏。2014年に帰国し、ひと月でワイン輸入会社を設立。買付け、営業、展示会、ウェブショップ運営、倉庫作業をヒィヒィ言いながらも華麗にこなす。巷ではスロヴェニアワインの第一人者と囁かれている。まんざらでもない。ワイン講師、サクラアワードの審査員も喜んで引き受ける。毎日ワインを飲むのか尋ねられたら、「はい、365日ワインです♡」と返すよう心掛けている。

【ワインショップ】http://www.365wine.co.jp/
【instagram】https://www.instagram.com/365wine/

この記事をSNSでシェアする