2022年01月19日

いろいろあって楽しい! コルク抜栓グッズレビュー

美味しいワインを堪能するために避けて通れないのが「抜栓(ばっせん)」です。最近ではスクリューキャップタイプのボトルを目にする機会も増えました。缶ワインなんていうカジュアルなスタイルも浸透しつつあります。ペットボトルのようにひねって開けるだけのスクリューキャップ、プルトップをつまんでプシュッと簡単に開けられる缶ワイン……。ワインの抜栓はどんどんお手軽に進化しています。

しかしワインボトルの栓といえば、まだまだコルクが主役です。機能面ではスクリューキャップに劣ると言われることもありますが、「抜栓」というワクワクする体験を味わえるのはコルクならではのメリット。コルクがボトル口をキュキュっとせり上がり、ポンっという軽快な音とともに開栓、ふわ〜っと芳しいワインの香りが鼻先をくすぐる……そんなプロセスがワインの美味しさを増幅させるといっても過言ではないでしょう。抜栓直後、ボトル内でワインに触れていたコルク面の香りをかぐのもまた、醍醐味のひとつです。コルク自体の香りとワインの香りが混ざって、とてもリッチな気分にひたれます。

ここで問題になるのが「どうやってコルク栓を開けるか」です。ワインショップでは定番の道具から少し変わったアイテムまで、さまざまなタイプの抜栓グッズが販売されています。それぞれに面白い特徴があり使うだけでも楽しい体験ができる抜栓グッズたち……今回はいくつかのグッズをピックアップして実際に試し、独断と偏見でレビューをしてみます。評価軸は抜栓初心者視点での「使いやすさ」「持ち運びやすさ」「楽しさ」の3点。コルク抜栓グッズの購入を検討する際に、ぜひ参考にしてみてくださいね!

エントリーNo.1:プロも愛用! ソムリエナイフ

コルク抜栓界の真打といえば、やっぱりソムリエナイフ! プロも愛用する万能アイテムです。ソムリエナイフの良さはなんといっても携帯しやすいコンパクトな形状と、フォイルカッター、コルクスクリュー、王冠栓抜きの三機能がひとつのアイテムに収まっている点でしょう。展開するとこんな感じ! しゃきーん!

左側は王冠栓抜きとコルク抜栓時の支えとなる部分、中央はコルクスクリュー、右側はフォルカッターです。フォイルカッターというのはワインボトルの口を保護しているビニール(キャップシールと呼ばれます)を切るためのもの。プロのソムリエがソムリエナイフを使ってサッ……サッ……とキャップシールを切り、まるで柔らかい粘土を相手にしているかのごとく軽々とスクリューをコルクにねじ込む様は、それはそれはスマートで見惚れてしまいます。

ソムリエになった気分を味わえるという点で「楽しさ」ポイントは高め! ただ初心者には少し扱いが難しいのが難点です。ボトル口に支え部分を引っかけてテコの原理で引き抜くのですが、これがなかなか難しいんですよね。ソムリエナイフをプロの手さばきで扱えるようになるには、練習あるのみ! ソムリエ試験ではワインの抜栓〜サーブの実技もあります。プロも努力の末に技を身につけているのです。

私が持っているのはボージョレ・ヌーボーの造り手としてもおなじみのジョルジュ・デュブッフ氏のブランド。この他にもいろいろなメーカーのものが出ています。

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エントリーNo.2:知名度メジャー級、ウィングコルクスクリュー

ワインを嗜むご家庭には必ず一つあるのではないでしょうか。ご存知、ウィングコルクスクリューです。こんな正式名称だったのですね……! ずっと「ばんざいコルク抜き」と呼んでいました。レバー部分が人の腕みたいで、抜栓する時に「ばんざーい!」のジェスチャーを連想していたのです。実は人の腕ではなく鳥の羽だったのですね。

ウィングコルクスクリューの良さは初心者フレンドリーである点! スクリュー部分をコルクにねじ込み、両サイドのレバーを下に下げるだけ。コルクの抜栓になれていない人でも簡単に失敗なく開けることができます。シンプルで使いやすい反面、楽しさ・新しさには欠けるのでポイント低め。安心をとるか、冒険をとるか……あなたはどっち派?

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エントリーN0.3:ナニコレ便利、フォイルカッター

ソムリエナイフに一つの機能として備わっていたフォイルカッターを、初心者のために独立した専用アイテムとして用意してくれた神商品! 写真はル・クルーゼさんのものです。キャップシールを切るためだけのアイテムですが、これがあると初心者のコルク抜栓QOLがぎゅいーんと上がります

使い方は簡単。裏返すとこういう状態になっているのですが……

4つのカッター部分をボトル口にあてて、ぐるんとひと回しするだけ。面白いくらい綺麗に切り取ることができます。楽しくてつい飲む予定のないワインのキャップシールまで無駄に切りたくなるほど……。楽しさポイントも高めです。コンパクトなので持ち運びも便利! ただ、カッター部分で手を切らないよう注意してくださいね。

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エントリーNo.4:今回の大穴!? ボトルロケット

写真を見ただけではどう使うか想像しにくいこちらのアイテム。商品名を「ボトルロケット」といいます。中央についている針の先には小さな穴が空いていて、針をコルクに刺して貫通させた状態で上の黒いレバーを上下にピストンすると針穴からボトル内に空気が注入され、空気圧でコルクがせり上がってくる……という仕組みのようです。

なんと画期的なアイディア! 初心者でも簡単にコルク抜栓ができるとのことで、試したみたのですが、どれだけピストンしてもコルクは微動だにしませんでした……。うーん、残念。もしかすると使い方が間違っているのかも知れません。使い方にコツがいるということは初心者フレンドリーではないので、減点です。

しかしアイディアは面白い! そして成功したらきっと感動ものです。ちょっとした理科の実験のようでもあり、期待もこめて楽しさポイントは高めにしました。ボトルロケットでの抜栓に成功したことがある方は、ぜひお便りお待ちしております……!

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エントリーNo.5:文明の利器、電動ワインオープナー

コルク抜栓界をゆるがす革命的アイテムが登場です。電気の力を使ってらくらく抜栓ができる、ズボラさんや不器用さんにうってつけの電動ワインオープナー。使い方はとっても簡単。ボトル口にスクリュー部分を押し当てて、本体についているふたつのスイッチのうち下のスイッチを長押しするだけ(もう片方の手でボトルをしっかりと支えてくださいね)。

これだけであら不思議、いとも簡単にコルクがスポっと抜けてしまいます。抜いた後のコルクを回収する際は、上のスイッチを長押しするとスルんと取れます。

使いやすさはもちろんのこと、抜栓するのがとっても楽しい! ウィーン、スポ! という軽快な動作がやみつきになります。難点をあげるとすれば、ワインボトルと同じくらいの大きさなので持ち運びには適さない点。自宅に人を招いてワインパーティをする際などに活躍しそうです。

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エントリーNo.6:もうシャンパン抜栓が怖くない! シャンパン・オープナー

最後にご紹介するのは、コルク抜栓初心者にとって難関中の難関、スパークリングワインの抜栓お助けアイテムです。その名も「シャンパン・オープナー」。シャンパンをはじめとするスパークリングワインを開ける時の「コルクが飛んでいって蛍光灯に当たって割れたりしたらどうしよう……」というドキドキ感から開放される、マストバイグッズです。

まず、テーブルの上にタオルなどをしいて吹きこぼれに備えましょう。これ大事です。次にコルクをおさえている針金(ミュズレといいます)を外します。このとき、炭酸が強め(=ボトル内の気圧が高め)のスパークリングワインは中からコルクを押し出す力が強いため、ミュズレを外す時の刺激で稀にコルクが押し出されてしまうことがあります。少しだけ慎重に作業しましょう。無事にミュズレを外せたら下図のように装着します。

中央の窪みがちょうどコルクの頭をつかむ位置にくるよう調節してください。そして本体下部分をボトルごとしっかりと支えた状態で右側のレバーをゆっくり上に引き上げます。すると、なんということでしょう! ポンっという軽快な音とともにコルクが簡単に抜けるのです。この時吹きこぼれても慌てる必要はありません。このためにタオルをしいて備えておいたのですから……(笑)

歴代の抜栓グッズの中でも、これはかなり革命的でした。私もスパークリングワインの抜栓がとても苦手で、いつも必要以上に力んでしまい飲む頃にはエネルギーを使い果たしてしまう……なんてこともしばしば。このアイテムがあればもう怖くありません。もっと早く出会っていたかった。

シャンパンは音を立てずに「ふしゅ〜」っと空気を抜きながら抜栓するのが上品だ、といわれます。でも初心者にはなかなか難しいし、自宅で楽しむ時にはあまり神経質になりすぎると逆にネガティブな経験になってしまいます。「ふしゅ〜」っという上品な抜栓(天使のため息と呼ばれます)はお店でプロのソムリエに抜栓してもらうときに体験するとして、自分で開けるときにはお助けグッズの力を借りてしまいましょう。もとい、シャンパン・オープナーでの抜栓もとても楽しいので、ぜひエンターテインメントとしても堪能して欲しいところです。

難点は持ち運びのしにくさ。本体サイズが大きいのに加えてレバー部分がカラカラ動いてしまうので、ポーチに入れるなどの工夫が必要です。こちらも自宅用ととらえるのがよさそう。

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最後に

ひとくちに抜栓といっても様々なアプローチがあります。ここで紹介しきれなかったアイテムも、まだまだたくさん。ぜひ色々試しながら楽しんでくださいね。抜栓はワインを飲む前の前夜祭……抜栓が楽しいとワインの美味しさも一際輝く。ぜひ、そんな心意気で!

 


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi

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