2022年02月03日

ワインの「シャトー」とは?ドメーヌとの違いや五大シャトーを解説

ワインにおける「五大シャトー」。聞いたことはあるけど詳しくは分からないという人、多いのではないでしょうか。この記事では、シャトーとは何かということを、ドメーヌとの違いや五大シャトーの解説も踏まえてご紹介します。

ワインの「シャトー」とはどんな意味?

ワイングラスに入った赤ワインと、チーズやウインナーなどがのったカッティングボード
iStock.com/Zulfiska

上質ワインの産地としてブルゴーニュと並んで称される、フランス南西部ジロンド県のボルドー地方。ボルドーでは、ぶどうの栽培からワイン製造までおこなっている醸造所・生産者のことを「シャトー」と呼びます。シャトーはフランス語で「城」という意味を持ち、シャトーで製造されるワインのことを総じて「シャトーワイン」というのです。

「シャトー」と「ドメーヌ」の違い

白いお皿にのったワイングラスに赤ワインを注いでいる様子
iStock.com/barmalini

シャトーと並んで名前が出ることの多い「ドメーヌ」。似ているとされる両者ですが、その違いはどこにあるのでしょうか?

答えは産地です。両者とも、“ぶどう栽培からワイン製造までを一貫しておこなっている醸造所・生産者”という点では同じですが、ボルドー地方で造られると「シャトーワイン」、ブルゴーニュ地方で造られると「ドメーヌワイン」という呼び方になります。

名前を並べられることの多い両者、実は生産規模には大きな差が。ドメーヌ(ブルゴーニュ)よりも、シャトー(ボルドー)のほうが遥かに生産量が多いのです。

「ネゴシアン」とは

シャトーやドメーヌと同様に、「ネゴシアン」という言葉もよく聞きますよね。

これは、ぶどう(またはぶどう果汁)をほかの農家から仕入れ、ワイン製造をおこなっている醸造所・生産者を指します。前者2つとの違いは、ぶどうを自社で栽培しているか否か。一概にどちらのほうが味が良い・優れているということはなく、それぞれに良さがあります。

ボルドーの「五大シャトー」とは

1855年のパリ万博ではシャトーの格付け(1級〜5級)がおこなわれ、そのとき赤ワインの第1級とされたシャトー・ラトゥール、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・マルゴー、シャトー・オー・ブリオンの4つと、あとから追加されたシャトー・ムートン・ロートシルトは、合わせて「五大シャトー」と呼ばれています。

以下で、各シャトーの特徴について説明しますよ。

シャトー・ラトゥール

17世紀ごろからぶどうの生産を始めたとされるシャトー・ラトゥールは、伝統技術と近代技術を合わせたワイン造りが特徴です。五大シャトーのなかでも大きな存在感を放ち、力強く男性的なパワフルさを感じるフルボディワイン。丁寧に抽出された角の取れたタンニン、凝縮感のある濃密な果実味が口の中に広がります。

シャトー・ラフィット・ロートシルト(ロスチャイルド)

最初の格付けがおこなわれた1855年当時、もっとも高値で取り引きされていたシャトーワインで、五大シャトーの筆頭ともされるのがシャトー・ラフィット・ロートシルト(ロスチャイルド)です。その味わいは「気品」「エレガント」を体現しており、ぶどうの凝縮感と豊富なタンニンが織り成す繊細さが魅力。

シャトー・マルゴー

1,000年の歴史を持つシャトー・マルゴーは、日本の小説や映画に登場したこともあり五大シャトーのなかでもっとも日本人好みとされています。高貴かつエレガントなフルボディワインで、やわらかく繊細ながら決して軽くはない味わいが特徴。五大シャトーのうちでも、女性的なワインと称されることが多いです。

シャトー・オー・ブリオン

五大シャトーのなかで、価格的にもっとも手頃とされているのがシャトー・オー・ブリオンです。「軽い」と評されることも多いですが、香り高く複雑なアロマ、エレガントさ、肉付きの良さが魅力。早熟ながら、30年以上熟成を続けるポテンシャルを秘めており、ほかのシャトーよりも飲みごろとされる期間が長いことも特徴です。

シャトー・ムートン・ロートシルト(ロスチャイルド)

五大シャトーのなかで唯一、第2級から第1級への昇格を果たしたのがシャトー・ムートン・ロートシルト(ロスチャイルド)です。色素やタンニンを抽出するためのワイン造りをおこなっており、濃い紫色をした見た目と、しっかりとタンニンを感じる重厚・濃厚・芳醇かつリッチな味わいが特徴。また、芸術的なラベルの美しさも魅力のひとつとされています。

有名シャトーのおすすめワイン5

1. Chateau Latour(シャトー・ラトゥール) 2004

Chateau Latour(シャトー・ラトゥール) 2004のパッケージ
96,377円(税込)

2004年に生産されたシャトー・ラトゥールです。濃いルビーカラーをしており、カシス・ミネラル・土・樹木・キイチゴといった多様な香りを楽しめます。凝縮感はもちろん、エレガントな余韻が長く続き、豊かなタンニンによる甘味が広がる味わいです。持ち前の力強さが、複雑なアロマ・風味・テクスチャーをまとめあげています。

Amazonで見る

2. Chateau Lafite Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト) 2006

Chateau Lafite Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト) 2006のパッケージ
116,500円(税込)

2006年に生産されたシャトー・ラフィット・ロートシルトです。パーカーポイント(※)97点を誇る一本で、色の濃さが特徴的。ブラックカラント・コーヒー・リコリスのアロマを持ち、前に出てくるエレガントな強い香りを楽しめます。バランスの良い酸味果実味があり、オーク樽ならではの後味と余韻が印象的です。

※パーカーポイント=ワイン評論家 ロバート・パーカーJr.氏が考案したワイン評価の得点

Amazonで見る

3. Ch.Mouton Rothschild(シャトー・ムートン・ロートシルト) 2005

Ch.Mouton Rothschild(シャトー・ムートン・ロートシルト) 2005のパッケージ
118,000円(税込)

2005年に生産されたシャトー・ムートン・ロートシルトです。天候がほぼ完璧な状態のなかで育った、高い糖度と酸味を持ったぶどうを使用しており、希少性が高い一本。カシス・リコリス・オークの香りが漂い、角の取れた酸味とまろやかなタンニン、そして濃密な果実味を味わえます

Amazonで見る

4. Ch.Margaux(シャトー・マルゴー) 2009

Ch.Margaux(シャトー・マルゴー) 2009のパッケージ
162,844円(税込)

2009年に生産されたシャトー・マルゴーです。2009年から過去30年間のなかで、もっとも若く偉大とされるヴィンテージ。カシス・プラム・ブラックベリーといった黒い果実の香りに加え、アカシア・ハーブ・バニラなどが複雑に絡み合います。マルゴーならではのやわらかく気高い味わいと、強い果実味が魅力です。

Amazonで見る

5. Chateau Haut Brion(シャトー・オー・ブリオン) 2017

Chateau Haut Brion(シャトー・オー・ブリオン) 2017のパッケージ
86,173円(税込)

2017年に生産されたシャトー・オー・ブリオンです。飲みごろは2023年から2057年とされており、深いガーネットパープルカラーが特徴。ブラックベリー・キルシュ・ダークチョコレートなどの香りに加え、鉛筆の芯のようなアロマも感じられます。細やかなタンニンとフレッシュな果実の層を楽しめるでしょう。

Amazonで見る

好みのシャトーワインを見つけてみよう

シャトーワインには、醸造所・生産者によってさまざまな特徴とそれぞれの魅力があります。総じて、凝縮された果実味や熟されたタンニンの味わいが挙げられますが、口に含んだときのアロマ・テクスチャー・余韻はまさに三者三様。

自分の好みにあったシャトーワインがきっとあるはずなので、本記事を参考にしながら飲み比べしてみてはいかがでしょうか。

※商品価格は、2022年1月24日時点での情報です。

この記事をSNSでシェアする