2022年03月08日

「ワインは常温」にご注意を。ソムリエが教える赤ワイン・白ワインの適温

「赤ワインは、常温で飲むほうがいい」。そんなことを聞いたことありませんか?では、ワインの常温とは何度なのでしょうか。そして「ほんとうに常温で飲むほうおいしいの?」と疑問に感じたことがある方もいるはず。この記事では、ワインを適温でおいしく飲む方法をソムリエが詳しくご紹介します。温度を見極めれば、ワインはもっとおいしくなりますよ。

 赤ワインは常温 白ワインは冷やす

赤ワインと白ワインのグラスが並ぶ
iStock.com/Victority

ワインを飲むときは、赤は常温、白ワインは冷やして飲むという方がたくさんいます。この考え方は間違ってはいませんが、夏場と冬場の常温はだいぶ異なります。ひと口に常温といっても、赤白それぞれに適温という考え方があるのです。

赤ワインの適温は、約10〜20度と言われています。ブドウの品種や生産地によって、温度を変えるのが通の飲み方です。白ワインは約7〜14度と言われ、基本的に冷やして飲むほうがおいしさを感じられます。しかし冷やしすぎると、ワインの風味を感じにくくなってしまうことがあります。冷やしすぎにも気をつけましょう。

未開封のワインの保管では、温度と湿度が大切です。長期熟成をしたい場合は、ワインセラーで通年一定の温度・湿度を保てるのが好ましいでしょう。長期熟成を目的としていなく、まとめ買いなどした場合のデイリーワインの保管は、なるべく涼しい場所で陽に当たらないところに置いておくのが理想です。

もし真夏や真冬など温度変化が不安なときは、冷蔵庫や野菜室に入れて保管してもかまいません。その場合は冷蔵庫のにおいがついてしまう可能性があるので、「新聞紙でワインを包む」「においいの強いもののそばに置かない」などの工夫をしてなるべく早く飲みましょう。また赤ワインは、飲む前日に常温に戻しておくといいですよ。

ワインの常温とは約12度〜15度

ワインの常温保存が広まった理由は、フランスの保管方法にあったといわれています。フランスでは、地下室を持っている家が多く、そこで多くのワインを保管しているのです。その温度が一般的に約12〜15度。これが、フランス人の言う常温ということです。日本の気候や気温は、フランスとは異なります。また地下室を持っているお家も少ないでしょう。日本の家で常温保存したり、常温でワインを飲んだりすることは、あまりおすすめではないということです。

赤ワインをフランスの常温で飲む方法

ワインセラーがあると温度を管理できますが、一般家庭にはあまりありませんよね。その場合は、常温の赤ワインを飲む約一時間半前くらいに冷蔵庫で冷やしてみてください。そうすると赤ワインがキュッと冷えておいしく飲めます。飲んでいて温度が上がってきたと感じた場合は、もう一度冷蔵庫に入れて10〜20分程度冷やしてあげましょう。ワインセラーを持っている方は、セラーの温度を13度に設定しておくのがおすすめです。

その他のワインの適温

ワインボトルがワインクーラーで冷えている
iStock.com/MaximFesenko

ロゼワイン

ロゼワインのおすすめの適温は、約8〜14度程度です。白ワインに近いすっきりタイプから、赤ワインに近い濃厚なタイプなどタイプがさまざまありますが、色合いが濃いめのもののほうが、温度を上げて飲むと風味豊かに楽しめます。

保管方法は、先述の赤ワインや白ワインと同様です。ロゼワインは、長期熟成するタイプは少ないので、冷蔵庫で保管し早めに飲むのがおすすめです。

スパークリングワイン

スパークリングワインのおすすめの適温は、約6〜8度です。スパークリングワインは、温度が高いと開けるときに泡が吹き出してしまいます。しっかり冷やして抜栓しましょう。スパークリングワインは、基本的によく冷やして飲んだほうがおいしいですが、芳醇なつくりのものや、高級なシャンパーニュなどは温度が上がることで香りや味わいをより楽しむことができます。ひと口飲んで濃厚な味わいを感じた場合は、グラスの中で少し温度を上げてみるのもおすすめです。

保管方法は、先述の赤ワインや白ワインと同様です。シャンパーニュは、なるべくならワインセラーで保管した方が安心ですし、長期熟成もできるのおすすめです。

ワインを冷やす方法

ワインがワインクーラーで冷えている
iStock.com/Jan van Dasler

ワインを冷やす場合は、冷蔵庫やワインクーラーがおすすめです。冷蔵庫で冷やす場合は、未開封の場合はなるべく横に寝かしてあげましょう。抜栓後は、ドアポケットで大丈夫ですよ。ワインクーラーで冷やす場合は、氷と水を入れてボトルがしっかり入るように冷やしましょう。

常温のワインをしっかり冷やしたい場合はとても時間がかかります。一杯だけグラスに注ぎ、氷多めのワインクーラーで冷やしながら飲むのが、一番早く冷える方法。ぜひ試してみてくださいね。最近ではワインボトルに合った形の保冷カバーも販売されています。白ワインやスパークリングワインをよく飲む方は、冷凍庫に保冷カバーを常備しておくのも有効です。

ワインを冷やす際の注意点

ワインを冷やすときは、液漏れやワインに水が入るなどには注意しましょう。冷蔵庫で冷やす場合は、しっかり栓をして、ドアポケットに入れましょう。またワインは振動が苦手です。ドアの開閉をゆっくりして、気をつけて冷やしましょう。

ワインクーラーで冷やす場合は、ワインボトル内に水が入らないように気をつけましょう。冷やす場合は、めんどくさいですが、毎回栓をすることをおすすめします。うっかり水が入ってしまったということは、お酒の席ではよくあります。注意しておいしく飲みましょう。

ワインの常温は、意外に低めと覚えておこう!

赤ワインは、常温で飲むというイメージが少し変わったのではないでしょうか。「赤ワインは、冷やしてはいけない」ということではなく、赤ワインも少し冷やして飲むと、もっとおいしくなることがあるんですよ。ほかのタイプのワインの適温も知っておくと、「もっと冷やしてみよう」「温度上げて飲んでみよう」などとワインの風味をさらに楽しむことができます。ぜひワインをおいしい温度で味わってみてくださいね。

私が執筆しました!

YURI
ソムリエ・チーズプロフェッショナル / YURI
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
【instagram】https://www.instagram.com/yuri.winetocheese

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