2022年07月03日

ワインのエチケットとは?読み方や有名銘柄の特徴をソムリエが解説

ワインに必ずといってもいいほど、貼られているラベル。これを、ワイン業界ではエチケットとも呼びます。このエチケットを読み解くと、ワインを選びやすく購入しやすくなり便利なんです。この記事ではエチケットの意味や読み方、国別の表示の違いなどをソムリエが詳しくご紹介します。ワインの顔でもあるエチケットを読み解いて、好みのワインを見つけてみましょう。

「エチケット」とは、どういう意味?

イタリアワインが店に並ぶ
iStock.com/mattricphoto

ワインの側面に張ってある、ワイン名やヴィンテージなどが書いてあるもの。それが、エチケットです。ラベルとも呼びますが、それは英語読みなんです。エチケットとはフランス語読みで「étiquette」と書かれ、フランスでは一般的に親しまれている呼び名です。日本は、フランスワインの輸入が多いため、ラベルのことを「エチケット」とフランス語で呼ぶこともあるようです。ワイン通の方なら、レストランでボトルを注文し飲んだとき、記念にラベルを持って帰りたいときありませんか?そんなときは、ソムリエさんに「記念にエチケットを持って帰りたいです」と伝えると「スマートでかっこいいな」と思われますよ。ぜひ、レストランで試してみてください。

エチケットに書かれている内容

ワインボトルが木箱に並ぶ
iStock.com/krblokhin

エチケットからは、さまざまな内容が読み取れます。たとえばワイン名、生産者、産地、ヴィンテージ、アルコール度数、内容量、住所など。エチケットを見るだけで、そのワインがどのようなものなのかが、わかるようになっているんです。また、各国にはそれぞれワインの法律があります。法律が作られた理由には、人気のあるワインの偽物が出回ったことがきっかけでした。偽物が出回らないためにも、エチケットに正しい情報を記載することで、消費者も安心してワインを買うことができるというわけです。

エチケットの読み方

棚にワインボトルが並ぶ
iStock.com/DawnDamico

エチケットに記載がある項目は、生産地によって異なります。以下では、記載の多く、知っておくと購入しやすい項目をピックアップしています。

ワイン名

ワイン名とは、そのワインの呼び名です。産地によっては、生産地がワイン名になっている場合もあるので、注意して見てみましょう。

生産地・原産国

生産地・原産国とは、ワインが造られた場所(地区)や国のことです。基本的には、ブドウが造られた場所ですが、例外としてブドウや果汁(ジュース)を別の産地から買い付け醸造して生産しているワインもあります。詳しい情報が知りたい場合は、表のエチケットだけではなく、バックラベルに記載してある内容も確認してみるといいですよ。

生産者名

生産者名とは、ワインを造りあげたワイナリー名のことをいいます。こちらも産地と同様、例外としてブドウをほかの生産者から買い付け、醸造していることがあります。しかしワインは醸造過程、熟成方法など造り手によって異なり、こだわるポイントが違います。したがって、生産者の特徴を知っているとワインの味わいのニュアンスをイメージしやすくなるんです。

ヴィンテージ

ヴィンテージとは、瓶詰めされたブドウの収穫年のことを指します。産地によっては、エチケットのヴィンテージとブドウの収穫年が100%一緒というわけでもありません。もちろん内容量の半数以上は、エチケットに記載されているヴィンテージの収穫年のブドウです。しかし、100%収穫年のヴィンテージのブドウを使用したワインがほしい方は、産地や造り手などにこだわって選んでみましょう。

容量、アルコール度数

容量は、ワインの内容量です。普通のフルボトルは、750ml。ハーフサイズは、375mlとなっています。またマグナムやダブルマグナムなど、大小サイズはさまざまあり、各国で呼び名も違うんです。日本のワインは、日本酒の4合サイズのボトルの内容量である、720mlのものも造られています。

アルコール度数の表示は、多くの国が法律で義務化されています。飲みやすいワインでもアルコール度数が高いものもあるので、アルコールの弱い方は気をつけてみて飲んでみてくださいね。

ブドウの品種

ワインのなかには、エチケットにブドウ品種が記載されているワインもあります。基本的には、ブレンドされている比率が多い方から順に上から下、左から右のように示されています。ブドウ品種の表示にも、各国によりワイン法によって基準が違います。たとえば、ニューワールドと呼ばれているチリ、オーストラリア、ニューワールド、アルゼンチンなどの国は、ブドウ品種を記載していることが多いんです。

有名なワインのエチケット

バローロのボトルが並ぶ
iStock.com/kontrast-fotodesign

ワインのエチケットは、各国や地方で表示義務がが変わってきます。とくにフランスは地方ごとで表示する項目が変わってくるので、読み解くには至難の業です。以下では、各国のエチケットの表示されている特徴をご紹介していきます。

フランス

フランスでは、地方ごとで表示されている項目が変わってきます。ここでは、特に有名なボルドー地方とブルゴーニュ地方、アルザス地方の記載項目を見ていきましょう。

ボルドー地方のエチケットの特徴のひとつは、ワイン名が生産者名でもあることです。とくに「シャトー〇〇」というような名前のワインが多いですね。また、ボルドー地方には地区によってさまざまな格付けでワインをランク付けしています。そのため、エチケットに「PREMIERS GRAND CRU CLASSÉ(プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ)」や「GRAND CRU CLASSÉ(グラン・クリュ・クラッセ)」などと、格付けに入っているということを示す表示が書かれている場合がありますよ。

ブルゴーニュ地方は、原産地呼称名(畑名)がワイン名です。したがって、ワイン名は複数存在するので、造り手でどんなワインかを判別して購入することになりますよ。また、希少なワインには、シリアルナンバーが記載されていることもあります。たとえば、ロマネ・コンティやモンラッシェなどの特級畑のワインは、生産本数も少なく希少なためエチケットにナンバーが記載されていることがあります。

アルザス地方のA.O.C.ワインは、多くの場合単一品種で造られるワインが多いため、ブドウ品種の表示が認められています。また、ブレンドされている場合は、左から右と多い順にブドウ品種が表示されていますよ。ボルドー地方やブルゴーニュ地方は、基本的にはブドウ品種は表示されていません。

イタリア

イタリアワインも、上記でご紹介したように「ワイン名」「生産者」「生産地(原産地呼称D.O.P.)」「ヴィンテージ」「容量・アルコール度数」などの一般的な項目がエチケットには書かれています。

またイタリアは、全州でワインを生産していることも特徴。味わいもさまざまなので、ワインの特徴をエチケットから読み解くこともおすすめです。フランス同様、ワイン産地は法律で守られています。造られる州によって、できるブドウ品種や醸造方法などが変わってくるため、エチケットに書かれている生産地(原産地呼称)をよく見てどんなワインか吟味して選んでみましょう。

チリ

ほかの国のワイン同様「ワイン名」「生産者」「生産地(原産地呼称D.O.P.)」「ヴィンテージ」「容量・アルコール度数」などの項目は、ひと通り記載があります。ニューワールドと呼ばれるチリワインのエチケットには、基本的にブドウ品種が記載されているところが特徴です。

しかし、エチケットに「カベルネ・ソーヴィニヨン」と書かれていても、100%カベルネ・ソーヴィニヨンというわけではありません。チリのワイン法によって、エチケットに記載のあるブドウ品種は、75%以上使用すれば表示することができる法律があります。また3種類のブレンドの場合は、各15%以上使用し、多い順に表示することが決まっています。

このように、チリ以外でもやニューワールドと呼ばれるオーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、アメリカなどの産地は、ブドウ品種をエチケットに記載していることが多いので、消費者は購入しやすいんです。

ワインのエチケットを読み解いて、自分の好みを探してみよう!

ワインの顔でもあるエチケットは、読み解くと味わいのイメージやどんなワインなのかを知れるツールになります。昔は、インターネットで気軽にワインの情報を調べることができませんでした。そんなときに、エチケットは偽物ではないという安全性や味わいのイメージを教えてくれる大切な役割だったんですよ。また、ワインの顔であるエチケットのデザインに、こだわりを持っている造り手さんはたくさんいます。ワインのイメージをふくらませるためにも、絵柄だけでなく、記載してある内容も読み取って選んでみてくださいね。

私が執筆しました!

YURI
ソムリエ・チーズプロフェッショナル / YURI
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
【instagram】https://www.instagram.com/yuri.winetocheese

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