2022年08月01日

ナパ・ヴァレー最古のワイナリー「ベリンジャー」とは。ワインの特徴やおすすめ商品を解説

先見性と優れた品質へのこだわりから、カリフォルニアワイン界の先駆者として知られるベリンジャー。世界に名をとどろかす高級ワインや日本人の味覚に合わせたシリーズなどラインアップも豊富です。この記事ではベリンジャーの歴史やワインの特徴、おすすめ銘柄はもちろん、おいしい飲み方や料理とのペアリングのヒントもご紹介します。

ベリンジャーとは

アメリカ・カリフォルニア州のナパ・ヴァレーのの入り口表示
iStock.com/bpperry

カリフォルニアワインの銘醸地として名高い、ナパ・ヴァレー。なかでも、最古の歴史を誇るワイナリーのひとつが、1876年創業のベリンジャーです。世界で初めて赤白両方で「ワイン・オブ・ザイヤー」を受賞したことでも知られ、品質の高さは折り紙付き。カリフォルニアワインの名門として、世界に名を馳せています。

また、1934年には、世界で初めてワイナリーの公開ツアーを実施しました。当時としては画期的なことで、その後のワインツーリズムの先駆けとなったことはいうまでもありません。革新的なアイデアやチャレンジ精神、高い品質へのこだわりは、創業から140年以上経った今もなお、脈々と受け継がれています。

ベリンジャーの歴史

1876年、ドイツ系移民であるベリンジャー兄弟が、ナパ・ヴァレーから世界に誇れるワインを造ろうと立ち上げたのがベリンジャーです。1918年から1933年までの禁酒法の時代も、礼拝用ワインという特別な酒造許可を政府から取得し、教会向けにワインの醸造・販売を継続。決してワイン造りを止めることはなかったのです。

1967年には業績と歴史的価値が認められ、ベリンジャー・ワイナリーがアメリカの歴史的建造物に指定されました。また、重力式の供給装置、手掘りセラーでの操業といった革新的な手法を世界で初めて導入し、先見性の高さでもカリフォルニアワイン界をけん引。140年以上経った今もなお、世界中のワイン愛好家を魅了し続けています。

味わい

ブドウ畑の樽の上に置かれた赤白ロゼワイン入りのグラスとブドウの房
iStock.com/Rostislav_Sedlacek

ベリンジャーのワインの軸となる4つのブランド別に、味わいの特徴をご紹介します。

プライベート・リザーブ

数々の受賞歴を誇る、ベリンジャーのトップブランドが「プライベート・リザーブ」。長年にわたる経験と熟練の技、革新が生み出す高品質なワインとして世界的に知られています。華やかな香りと芳醇な味わいを楽しめますよ。

アペラシオン

特に優れたブドウ品種を厳選して造られる高級ワインが「アペラシオン」シリーズです。ナパ・ヴァレーのテロワール(ブトウ畑を取り巻く環境要因)とブドウの個性を生かした秀逸な味わいで、毎年高評価を獲得しています。

ファウンダース・エステート

いつでもどこでも楽しめる、質の高いワインを提供したいとの思いで生まれたのが「ファウンダース・エステート」。ベリンジャーのハウススタイルのワインです。カリフォルニアワインらしい果実味や複雑な味わいを楽しめます。

カリフォルニア

「カリフォルニア」は、日本人の味覚に合わせて仕上げたシリーズ。どのブドウ品種のワインであっても日本人の口に合いやすく、日常的な料理との親和性もバッチリです。ベリンジャーワインが初めての方にも向いています。

製法

ベリンジャーの高品質なワイン造りは、テロワールの個性とブドウ本来の味わいを最大限に引き出すのが特徴です。ナパ・ヴァレーのなかでも特に優れたブドウ畑を厳選し、土地の価格がさほど高くない時代に優良畑を取得できたことが強み。ワインのコスパの高さにもつながっています。

ブトウ畑それぞれのテロワールに適したブドウ品種を自社で受け付け、完熟するまで生育環境を徹底管理。卓越した醸造家の手により、プレミアムなワインが生み出されます。カリフォルニアの土地とブドウを愛する職人たちの情熱に加え、高い技術力がべリンジャーワインを支えています。

おすすめのベリンジャーワイン3選

数あるベリンジャーワインのなかから、赤・白・ロゼの3本をピックアップしてご紹介します。

1. ベリンジャー ナイツ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン

赤ワイン「ベリンジャー ナイツ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン」のボトル
¥4,544~/赤ワイン/アメリカ

ベリンジャーの高級ワインシリーズ「アペラシオン」より、カベルネ・ソーヴィニヨン種を主体としたフルボディの赤ワインはいかがでしょう。ナイツ・ヴァレーの厳選畑で収穫されたブドウのみを使用。ブラックチェリーやカシスを思わせる風味にオーク由来のスパイス香が融合し、タンニンはなめらかです。有力ワイン誌でも軒並み高評価を獲得。

Amazonで見る
Yahoo!ショッピングで見る

2. ベリンジャー ファウンダース・エステート シャルドネ

白ワイン「ベリンジャー ファウンダース・エステート シャルドネ」のボトル
¥1,656~/白ワイン/アメリカ

カリフォルニア産らしいシャルドネ種の特徴を備えた、辛口白ワインです。りんごや洋なしのような爽やかなアロマが心地よく、トロピカルでクリーミーな果実味を堪能できます。フレッシュでありながら芳醇な風味が見事に調和。べリンジャーのハウススタイルワイン「ファウンダース・エステート」シリーズの1本です。

Amazonで見る
Yahoo!ショッピングで見る

3. ベリンジャー カリフォルニア ホワイト・ジンファンデル

ロゼワイン「ベリンジャー カリフォルニア ホワイト・ジンファンデル」のボトル
¥996~/ロゼワイン/アメリカ

赤ワイン用のブトウ品種、ジンファンデルの果皮を取り除き、白ワインと同じ製法で造られた甘口タイプのロゼワイン。フルーティーな香り、豊かな果実味、爽やかな酸のバランスがよく、飲みすさも抜群です。キレイな色合いは女子会にもうってつけ。日本人の味覚に合いやすいベリンジャーの「カリフォルニア」シリーズは、価格も手頃です。

Amazonで見る
Yahoo!ショッピングで見る

ベリンジャーワインのおいしい飲み方

ボルドー型のワイングラスに赤ワインを注いでいる様子
iStock.com/LumenSt

ベリンジャーワインをよりおいしく飲むためのポイントを、3つご紹介します。

適温で飲む

香りや味わいをベストな状態で楽しむには、適温を心がけることがポイントです。赤ワインの場合は17〜20℃、白ワインやロゼワインなら10〜14度が目安。ワインセラーがあると安心です。冷蔵庫に入れる場合は、白ワインやロゼワインは飲む2~3時間前に、赤ワインなら30分~1時間ほど前に入れ、適温になったら取り出しましょう。

ブドウ品種に合うワイングラスで楽しむ

ブドウ品種に合ったワイングラスで楽しむのも一案。カベルネソーヴィニヨン種やメルロー種の赤ワインにはやや大ぶりなボルドー型、ピノ・ノワール種なら丸みのあるブルゴーニュ型がぴったりです。樽香の効いたシャルドネ種の白ワインには、ふっくらとしたモンラッシェ型がおすすめ。ワインの個性と造り手の思いも際立たせてくれます。

シチュエーションで選ぶ

特別な記念日や来客用なら「プライベート・リザーブ」や「アペラシオン」、ちょっといいワインを味わいたいときは「ファウンダース・エステート」、カジュアルに楽しむなら「カリフォルニア」シリーズから選んでみてはいかがでしょう。好きなブドウ品種に着目して、異なるシリーズの味比べをしてみるのも素敵です。

ベリンジャーに合う料理3選

茶色の器に盛られた牛肉の煮込み料理
iStock.com/Nikolay_Donetsk

ベリンジャーのワインと料理のペアリングのヒントとなる3つの料理をご紹介します。ワインと料理は似たもの同士を合わせるのが基本ですよ。

牛肉の赤ワイン煮

牛肉の赤ワイン煮といえば、フレンチの定番料理です。ほほ肉やすね肉などをじっくり煮込めば、ほろほろと口のなかでほどけるほどやわらかに。牛肉の旨味だけではなく赤ワインの風味もしっかり溶け込んでいます。

ガツンとした味わいの牛肉料理には、フルボディの赤ワインがベストマッチ。特に「ベリンジャー ナイツ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン」のベリー系の甘い香りや樽香が、牛肉の赤ワイン煮のおいしさを引き立ててくれます。

チキンのグリル

塩で味付けるチキンのグリルは、鶏肉のおいしさを引き出す調理法のひとつ。塩味の焼き鳥を思い浮かべる方も多いかもしれません。外はパリッと中はふっくらジューシーで、鶏肉の旨味をシンプルに味わうことができます。

あっさりしたチキンのグリルには、シャルドネ種の白ワインとのペアリングがおすすめ。「ベリンジャー ファウンダース・エステート シャルドネ」とは相性抜群です。爽やかでフルーティーな風味が淡白な鶏肉料理にベストマッチ。

タイ料理

生春巻きやパッタイ、トムヤムクンなどに代表されるタイ料理。香辛料やハーブを多用し、辛味や酸味、甘味など多彩な味わいを楽しめるのが魅力です。エビやイカなどの魚介類をはじめ、野菜や肉類など使う食材もさまざま。

タイ料理全般に合わせやすいのがロゼワインです。「ベリンジャー カリフォルニア ホワイト・ジンファンデル」のやさしい甘味がタイ料理の辛味をやわらげ、甘酸っぱい味わいとも調和しますよ。

ベリンジャーワインを楽しもう

世界的なワイン産地として知られるナパ・ヴァレー。有名なワイナリーも数多く存在し、ベリンジャーの名前を知らなかったという方もいらっしゃるかもしれません。この機会に、ベリンジャーのワインを味わってみませんか。プレミアムなワインからカジュアルなタイプまで、楽しみ方もいろいろ。ぜひ、お気に入りの1本を見つけてくださいね。

※掲載商品の情報は公開時点のものです。店舗によっては取り扱いがない、または販売終了している場合もありますので、あらかじめご了承ください。

この記事をSNSでシェアする