2022年08月17日

ナチュラルワインの選び方

皆様、こんにちは。インポーターの大野みさきです。ワインショップの陳列棚やレストランのワインリストを眺めるのは至福の時間!ワイン選びが楽しい!という方も少なくありません。ワインの選定には多種多様なアプローチがあります。品種、産地、色、季節、味わいのタイプ、その時の気分、合わせるメニューなどなど。その上、昨今ではエチケット(ラベル)のオシャレさに加え、ナチュラルワインやオレンジワインなどの“トレンド”で選ばれる方もいらっしゃいます。可愛らしいエチケット専門のワインショップもあるぐらいですから、見た目もワイン選びの重要なポイントの一つであることが伺えます。

さて、前述のナチュラルワイン。年々その人気は鰻上りです。「うす旨」や「酵母感」など、ジャンル独特の表現があるので、一般的なワイン選びとは少し異なります。今日はナチュラルワインの選び方をご紹介しましょう。

どのように選ぶ?

主なポイントは10項目です。

①【品種】

②【産地】

➂【発泡】あり/なし

④【ボディ】軽め/重め

⑤【果実味】あり/なし

⑥【樽感】あり/なし

⑦【価格】安め/高め

⑧【オフフレーバー】あり/なし

⑨【MC】あり/なし

⑩【酵母感】あり/なし

え~こんなににあるの?!覚えられな~いと、思われたそこの貴方、覚える必要はありません。感覚で十分です。感性を磨きさえすればOK!お店の人の「どのようなワインをお探しですか」には、「軽めの赤で樽なし。シルキーな透明感と滓の旨味が感じられる3,000円ぐらいの手頃なワインを下さい」 とご自身の言葉で自然に答えられるようになります。

①~⑦までは一般的なワイン選びにも共通する部分です。特に①と②は好きな品種や産地、または造り手を覚えておくと、次回のワイン選びに大いに役立ちます。ただし、同じ品種を使っていても、全く違う味わいになることが多いのが自然派です。ナチュラルワインは天然酵母を用いることを前提とします。培養酵母ではない自生酵母は、その土地のテロワール(特にワイナリー)を反映する一つ要因です。そのため酵母の個性がワインに現れます。つまり、一般的なワインのように品種の特徴が出ているとは限らないのです。④以降を詳しく見ていきましょう。

④ボディ 軽め/重め

果皮を醸したオレンジワインなどは、タンニンなどの成分が果汁に移行するため比較的ボディは重く、味わいが濃く仕上がります。中華料理や濃い味付けのお料理にも負けないパワフルさがワインにもあります。一方、軽めのボディだと、うす旨タイプで繊細です。薄味の和食にも合いやすいです。

⑤果実味 あり/なし

果実味とはぶどう本来の凝縮した果実感や残糖を指します。果実味が豊かなワインは香りも味わいも濃く、ドライフルーツ、煮詰めたコンポート、リキュールのような甘味を伴うニュアンスです。果実味が控えめだと、ドライですっきりした印象です。

⑥樽感 あり/なし

樽を使うか、使わないかで、大きく味わいは異なります。バニラ、ココナッツミルク、ナッツ、トースト、ウッディ・・・・ふくよかで豊潤なワインか、そうでないか。近年はステンレスタンクだけでなく、樽感がそこまで出ない古い大樽、コンクリートエッグタンク、素焼きのアンフォラ、プラスチックタンクなど様々な発酵容器を用いています。ぶどうが裸だからか、一般的なワインよりも、発酵槽の影響を強く受けるのが、ナチュラルワインです。

⑦価格 安め/高め

高ければ美味しいというわけでもなく、希少性や人気の生産者、または輸送ルートで価格が決定します。ナチュラルワインにおいての、価格のボリュームゾーンは3,000円台です。小規模ワイナリーの少量生産だともう少し割高で、ある程度の生産量が見込めるワイナリーはもう少し割安になります。

⑧オフフレーバー あり/なし

好き嫌いが分かれるのが、オフフレーバー(欠陥臭・味)です。ナチュラルワインに限らず、どんなワインにもオフフレーバーは発生します。酸化、還元、未熟香、過熟香、ブレッド、TCA(ブショネ)、etc・・・。ポジティブにこれを個性と取るか否かは、個人差が大きい傾向です。初心者であればあるほど、好まれない風味ですが、この独特なクセにドハマりする人も続出しています。

⑨MC あり/なし

MCはマセラシオン・カルボニックの略です。炭酸ガスを充てんする赤ワインの特殊な醸造方法として、ボジョレーヌーボーが最たる知名度を誇ります。今や世界中の自然派の生産者がMC、またはセミMCでワインを造っています。ジューシーでフルーティ、クリーミーで身体に染みこむような、超絶に美味しいワインとなります。

⑩酵母感 あり/なし

いわゆるパンやイーストなどの酵母の香りです。亜硫酸が無添加または、少量添加で酵母が生きているワインもあります。酵母の持つ旨味、素朴な滋味さがナチュラルワインの魅力でもあります。

ロゼスパークリングワイン


MASAMITSU TSUTSUI キルシュブリューテ2021
3,800円
※SNSがないのでワインの詳細はこちらへ 0742720002(筒井正光)

ナチュラルワインの選び方(10項目)に当てはめると・・・

①【品種】マスカット・ベリーA

②【産地】畑は奈良の御所でリュットレゾネ、醸造は大阪の某ワイナリー

➂【発泡】あり 瓶内二次発酵

④【ボディ】軽め

⑤【果実味】なしの極辛口

⑥【樽感】なし

⑦【価格】3,800

⑧【オフフレーバー】やや酢酸を感じるが今の夏の時期には爽やかでぴったり

⑨【MC】なし

⑩【酵母感】天然酵母を使用で僅かにあり

フランボワーズ、小梅、僅かに酵母の香りが広がります。酸はフレッシュでジューシー。極ドライで軽やかです。グビグビと、まるでサワードリンクのような飲み心地。0.18haの畑で生産本数はたったの97本です。2022年のワインからは、奈良ワインとしてデビューできます!とヴィニュロンの筒井正光さん(74歳)は嬉しそうに仰っていました。奈良ブランドを作ろうと尽力する生産者のうちのひとりです。

最後に

ナチュラルワインでよくあるのが、「想像していたワインと違った」です。 意表をつかれるワインにも多々、出会うことがあります。ギャップ、不定調和は新しい世界への入り口にもなります。それこそが自然派の個性であり、ナチュラルワインの醍醐味でもあるのです。どうぞ恐れず、色々なナチュラルワインを試してみて下さい。


365wine 大野みさき

ANA国際線CA7年の在職中にワインに魅せられ、その後は渡仏しワインの勉強をする。2014年に帰国し、翌月にワイン輸入会社365wine株式会社を設立。365(毎日)ワインを楽しんでもらいたいという想いからの社名。スロヴェニアワイン専門のインポーター。現在はママさんスタッフを含め3名で、買い付けから輸入販売、全国の業務店営業やイベントで、スロヴェニアの魅力を各地に広める活動をする。「貴方と大切な方の毎日を笑顔にします!」をモットーに、一緒に働いてくれる仲間を募集中!
【ワインショップ】http://www.365wine.co.jp/
【instagram】https://www.instagram.com/365wine/

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