2022年09月02日

テロワールを追求するブルゴーニュの名門「ルイ・ジャド」とは?おすすめワインもご紹介

「ルイ・ジャドを語らずしてブルゴーニュは語れず」。フランス・ブルゴーニュ地方を代表する名門「ルイ・ジャド」を形容する言葉です。この記事では、ルイ・ジャドの歴史やワイン造りの特徴はもちろん、おすすめワインについてもご紹介します。ルイ・ジャドを知ると、ブルゴーニュワインへの理解がもっと深まりますよ。

ルイ・ジャドとは

ワインセラーに並べられたワインボトルの数々

iStock.com/Silberkorn

1859年、ルイ・アンリ・ドゥニ・ジャドにより創設されたルイ・ジャド。ブルゴーニュ地方全域に約240ヘクタールもの自社畑をもつ大ドメーヌ(ワイン生産者)であり、ネゴシアン(ワイン取引業者)としても有名です。創設以来変わらぬワイン造りの哲学は、多様なブルゴーニュのテロワール(ブドウの生育環境)をワインに表現すること。

テロワールを大切にするからこそ、環境に配慮したブドウ栽培にも注力しています。オーガニックの取り組みを強化し、一部の畑ではビオディナミ農法(生体力学農法)を採用。2019年にはHVE(High Environmental Value 環境価値重視認定)の最高位、レベル3を取得しました。持続可能なワイン造りのために努力は惜しみません。

ルイ・ジャドの歴史

ブルゴーニュに広がる一面のブドウ畑

iStock.com/Natalie24

1859年にルイ・ジャドを創設したルイ・アンリ・ドゥニ・ジャドは、北欧市場でのワイン販売を中心にネゴシアン事業を展開。ブルゴーニュワインの名声を高めることに貢献し、ファミリービジネスの礎を築きます。

また、ジャド家はもともと由緒あるブドウ栽培家としても知られ、才を生かしてブルゴーニュの優良畑を次々と取得。テロワールの個性に寄り添う優れたワイン造りで、ブルゴーニュでもトップクラスのドメーヌへと上り詰めます。

ジャド家からガジェ家へ

20世紀半ば、ルイ・オーギュスト・ジャドの没後は、彼の片腕だったガジェ家のアンドレ・ガジェにドメーヌの運命が託されます。1992年から指揮をとるのは、アンドレの息子であるピエール・アンリ・ガジェです。

1996年にはボージョレ地区で名声を誇る「シャトー・デ・ジャック」を、2008年にはフュイッセ地区のトップドメーヌ「ドメーヌ・フェレ」を獲得。ブルゴーニュ屈指のドメーヌ兼ネゴシアンとして発展を続けています。

ルイ・ジャドの特徴

白と赤のワイン入りのブルゴーニュ型のワイングラスが2個並んでいる様子

iStock.com/Victority

ルイ・ジャドの特徴である「自社畑」「ワインのエチケット(ラベル)」「テロワールの追求」について解説します。

グラン・クリュとプルミエ・クリュ

ブルゴーニュ地方ではブドウ畑ごとに格付けがあり、「グラン・クリュ(特級)」「プルミエ・クリュ(一級)」「村名アペラシオン」「地区(地域)アペラシオン」の4つに分類されます。

ルイ・ジャドの場合、自社畑のほとんどがグラン・クリュとプルミエ・クリュで占められているのが特徴。畑の所有形態に応じて「ドメーヌ・デ・エリティエ・ルイ・ジャド」「ドメーヌ・ルイ・ジャド」「ドメーヌ・ガジェ」「ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタ」などと名付けられ、ワインのエチケットにも記されています。

酒神バッカスのエチケット

クリーム色の地色に、ローマ神話に登場する酒と豊穣の神、バッカスの顔が描かれたルイ・ジャドのエチケット。ワインのランクに関わらずデザインは統一されており、エチケットを見ればルイ・ジャドのワインとひと目でわかります。

創設以来、ルイ・ジャドはどのワインも等しく大切であると考え、同じ熱意をもってワイン造りをおこなってきました。ルイ・ジャドのワイン造りの姿勢がエチケットにも表現されています。

テロワールへの追求

「神に約束された土地」と称されるブルゴーニュ地方は、異なる土壌が複雑に入り組み、多様なテロワールを形成。隣り合うブドウ畑であっても、ワインの味わいに違いが生まれるのがブルゴーニュの特徴です。

ブルゴーニュ全域にブドウ畑を有するルイ・ジャドは、テロワールの個性を生かすため常に最良の方法を追求。環境に配慮したブドウ栽培をはじめ、区画ごとに醸造所を配し、よりよい熟成のためにオーク樽は自社製造しています。じっくり時間をかけて、ブルゴーニュのテロワールワインを生み出す。それがルイ・ジャドのスタイルです。

ルイ・ジャドが手がけるおすすめのワイン5選

ルイ・ジャドの多彩なラインアップのなかから、主要ブドウ品種であるピノ・ノワール種から造られる赤ワインとロゼワイン、シャルドネ種から造られる白ワインをご紹介します。相性のよい料理も要チェックですよ。

1. ルイ・ジャド マコン・ヴィラージュ グランジュ・マニアン

ルイ・ジャドの白ワイン「 マコン・ヴィラージュ グランジュ・マニアン」のボトル
¥2,156~/白ワイン/フランス

マコン地区のグランジュ・マニアンで造られる、飲み口のよい辛口白ワイン。ほのかな花の香りが心地よく、リンゴを思わせる果実味と豊かな酸がバランスよく調和しています。軽く冷やして飲むのがおすすめ。焼き魚やハム、ソーセージなどとよく合いますよ。

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2. ルイ・ジャド ロゼ・ド・マルサネ ドメーヌ・クレール・ダユ

ルイ・ジャドのロゼワイン「ロゼ・ド・マルサネ ドメーヌ・クレール・ダユ」のボトル
¥2,464~/ロゼワイン/フランス

フレッシュで華やかな果実味が感じられる、辛口タイプのロゼワイン。赤ワインの銘醸地、コート・ド・ニュイ地区の最北部、マルサネのピノ・ノワール種から造られます。はっきりとした骨格があり、味わいはまろやか。グリルした鶏肉料理やソーセージと好相性です。

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3. ルイ・ジャド シャブリ プルミエ・クリュ フルショーム

ルイ・ジャドの白ワイン「シャブリ プルミエ・クリュ フルショーム」
¥5,654~/白ワイン/フランス

シャブリ地区のプルミエ・クリュのなかでも、最高レベルと評されるがフルショームです。柑橘系の爽やかな香りと熟した果実の香りが混ざり合い、ふくよかな果実味とボリューム感も十分。いきいきとした酸と長い余韻も楽しめます。魚介類と相性抜群のエレガントな辛口白ワインです。

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4. ルイ・ジャド ジュヴレ・シャンベルタン

ルイ・ジャドの赤ワイン「ルイ・ジャド ジュヴレ・シャンベルタン」のボトル
¥7,659~/赤ワイン/フランス

コート・ドール(黄金の丘)の北端に位置するジュヴレ・シャンベルタンは、生産者の名前が品質の決め手になるともいわれています。ルイ・ジャドのジュヴレ・シャンベルタンは、ベリー系の複雑な香り、しっかりしたタンニン、リッチな味わいが特徴のフルボディ。赤身肉や風味の強いチーズにぴったりです。

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5. クロ・ヴージョ グラン・クリュ ドメーヌ・ルイ・ジャド

ルイ・ジャドの赤ワイン「クロ・ヴージョ グラン・クリュ ドメーヌ・ルイ・ジャド」のボトル
¥23,100~/赤ワイン/フランス

コート・ド・ニュイ地区のグラン・クリュに格付けされている、クロ・ヴージョの赤ワイン。花のような香りが際立ち、上品でありながら力強さもしっかり感じられ、奥深い味わいが魅力のフルボディです。赤身肉やジビエ料理、熟成したチーズとご一緒にいかがでしょう。

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ルイ・ジャドのワインでブルゴーニュを満喫!

同じブドウ品種から造られるワインでも、畑が異なれば味わいには違いがでます。多様なテロワールの違いを楽しむことこそ、ブルゴーニュワインの醍醐味であり、広範囲に自社畑をもつルイ・ジャドのワインの魅力です。ブルゴーニュを旅する気分で、テロワールワインと称されるルイ・ジャドを味わってみませんか。

※商品価格は、2022年8月17日時点での情報です。

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