2020年07月29日(水)

山梨・勝沼と長野・安曇野池田ワイナリーツアー参加レポート!サッポロビール が手がける日本ワイン「グランポレール」

オンラインワイナリーツアー参加レポート第三弾!サッポロビールが手がける日本ワイン「グランポレール」のワイナリー見学ツアーに参加しました。

今回はグランポレールの二大産地、長野と山梨の二拠点同時中継です。長野からは安曇野池田ヴィンヤードの栽培責任者 石原大輔さんが、山梨からはグランポレールの醸造責任者(チーフワインメーカー)工藤雅義さんが登場。ぶどう栽培から醸造のこだわりまでをあますことなく説明してくれるという豪華さです。

参加しながら味わうワイン

ワイナリーのワインを飲みながら参加できるというのが、オンラインワイナリーツアーの大きな魅力のひとつ。今回送られてきたのはこちらの2銘柄です。

グランポレール 山梨勝沼自園シャルドネ 2018

通常、グランポレール勝沼ワイナリーでのみ購入可能なレアな1本。オンラインとは言えワイナリーツアーなので、ワイナリーを訪れた人だけが味わえるワインを入手できるというわけ。この特別感、たまりません。

グランポレール 安曇野池田 シラー 2015

グランポレール最高峰と称される安曇野池田ヴィンヤードの1本。安曇野池田では気象条件や土壌の特徴を考慮のうえヨーロッパ系品種にこだわって栽培しています。こちらもヨーロッパ系のシラーの赤ワインですが、日本で生まれ育つといったいどんな味わいになるのでしょうか。

ツアースタート

梅雨空のもと、天気に不安が残るなかツアーが幕を開けました。オンラインなので濡れる心配はないものの、やはり太陽に輝くぶどう畑を拝見したいところ。画面越しに「晴れろ〜」と呪文を唱え続けました。

まずは恒例のアンケート!Winomyオンラインワインイベントでは、毎回冒頭でツアーコンダクターのキャプテンマサから、イベント内容に関連したアンケートが実施されます。いくつか問いかけられた中、興味深かったのが「日本ワインのイメージ」に関するアンケートです。

参加者のコメントをピックアップすると…

●食事(特に魚料理)に合わせやすい
●シンプルで飲みやすい
●丁寧に造られていて繊細な味わい
●造り手の努力が垣間見える

これには多くの方が共感するのではないでしょうか。日本原産のぶどうで造られるワインの多くはスッキリ飲みやすく、和の食卓に合わせやすい繊細な味わいだからです。かたや今回いただく2本のワインはヨーロッパ系品種。参加者が抱く日本ワインのイメージ通りなのか、ギャップがあるのか…その答えはイベント後半で。

ツアーの見所(1) ぶどう畑の見学

早速メインゲストの登場です。左が長野安曇野池田ヴィンヤードのぶどう畑で手を振る石原さん、右が山梨勝沼ワイナリーから参加のチーフワインメーカー工藤さん。ご覧の通り二箇所とも雨が上がり、幸先のいいスタートに!当日は朝まで土砂降りだったようで、きっと皆の願いが天に届いたのでしょう。

今回のワイナリーツアーの最大の見所は、ぶどう畑をじっくりと見学できた点。安曇野池田ヴィンヤード、勝沼ワイナリーそれぞれで育つぶどうの房を画面に映していただき、観察させていただきました。

シャルドネとシラーは今回いただく2本のワインの原料ぶどうです。どちらも 色づき(ヴェレゾン)前で、まだぶどうの糖度も低い状態とのこと。ヴェレゾンが進むとどうなるのか…工藤さんが勝沼ワイナリーの見本園に移動し、ヴェレゾンが始まったツヴァイゲルトレーベ(北海道で多く栽培される黒ぶどう品種)を見せながら説明してくれました。青紫色の粒と緑色の粒が混在している房はとても美しく、まさに畑の芸術です。安曇野池田の若々しい緑色のシラーも、この後どんどん色づいていくのだそう。

「色はわかったけれど味はどうなの?」という疑問にこたえるため、工藤さんと石原がそれぞれヴェレゾン前のシャルドネとシラーを一粒ずつ試食し、感想を伝えてくださいました。結果、お二人とも「すっぱい!!!」としかめ顔。糖度の低いぶどうの味わいが画面のこちらまで伝わってきました。

シラーが育つ安曇野池田ヴィンヤードは北アルプスの山々を臨む小高い丘の斜面に位置しており、だいたい東京ドーム2.7個分の広さなのだそうです。畑の特徴は3つ。いずれもぶどうの生育に必要な要素です。

安曇野池田畑の特徴
1. 水捌けがいい
2. 土地が痩せている
3. 風通しがよく、夜に気温が下がる

特に水捌けの良さの秘密は、石と粘土と砂が適度に混ざった土壌にあるとのこと。実際に土を手にとって解説してくれました。

余談ですが、石原さんはこの“石”に特別な想いを持っているのだとか。サッポロビールに入社し安曇野池田の地に赴いた2010年当時、ぶどう栽培の作業を効率的に進めるため来る日も来る日も石拾いをしていたのだそう。結構な重労働で、「自分はいったい何をしているんだろう…」と人生に迷いを感じた夜もあったのだそうです。しかしめげずに石を拾い続けて5年、安曇野池田ヴィンヤードの初ヴィンテージワイン(2015年)を飲んだとき、「今までの苦労はすべてこのワインのためだったんだ」という思いと共に大きな感動に包まれたと言います。以来、並々ならぬ情熱と愛情をぶどうに注いできた石原さん。栽培責任者の人となりがわかる素敵なエピソードですね!

ツアーの見所(2) 醸造所の見学

見所二つ目は、勝沼ワイナリー内の醸造所見学です。安曇野池田ヴィンヤードで収穫されたぶどうはここに持ち込まれ、ワインへと生まれ変わります。

まずは、実際に醸造に使われている発酵タンクを見学しつつ、ワイン造りの一連の流れをまとめた動画を観せていただきました。この動画はグランポレールの公式サイトでも観ることができます。選果の様子やぶどうの果皮や種子をワインに漬け込む作業の映像は圧巻です。

グランポレールのワインは、複数のタンクを使って発酵させたワインをブレンドして造られます。ぶどうは日当たりなどの環境の違いによって品質にバラツキが生まれるもの。最終的に造られるワインのクオリティを一定に保つために、複数のタンクで仕込んだキュヴェの状態をみながらブレンドしているのだそうです。グランポレールのポリシーは「ぶどうがなりたいワインをつくる」。無理に手を加えることなく、ぶどう本来の味わいを生かしながら最高のワインを造るために試行錯誤をしているんですね。

次に樽貯蔵庫の見学へ。こちらは1年を通して室温を18度に保っているのだそう。ワインがもっとも心地よく眠ることができる温度です。いまは250樽ほどが貯蔵されているそうです。

「注目してほしいのはロゴよりも樽に書かれているこの部分です」と工藤さん。

樽の注目ポイント
1. 樽メーカーの名前(“VICARD”)
2. 焼きの強さ(“Medium toast”)
3. 産地の森の名前

大切なワインを寝かせる樽なので、素性がはっきりとわかっているものしか使わないのだとか。また、ワインの完成イメージにあわせた焼き具合の樽を用意するのもポイント。木の香りが強いライトトースト、焼いた香ばしい香りが強いヘビートースト、その中間のミディアムトースト…。熟成計画にあわせてこれらをバランスよく使っているのだそうです。職人技ですね。

お待ちかねのテイスティングタイム

ひととおり見学したら、ワインのテイスティングタイムです。

山梨勝沼自園シャルドネ 2018

ワイナリー限定販売のこちらのシャルドネは、樽発酵、樽熟成。実際、豊かな樽の香りを感じます。原料ぶどうは酸を残すために9月上旬に収穫。ワインからもきれいな酸が感じられ、すっきり爽やかな風味をたたえています。勝沼の夏は非常に暑く、ぶどうの酸が抜けやすいのだそうです。工藤さんは少しでも酸が残るように、収穫時期を工夫するなど工夫をこらしているのだとか。

安曇野池田 シラー 2015

安曇野池田のシラーはベリー系の香りが豊かに香り、その後を胡椒のようなスパイシーなニュアンスが追いかけます。2015年は特に気温が低く、胡椒の香りが綺麗に出たのだそう。なんと言っても特徴的なのは酸!シラーの凝縮感と心地よい酸が共存し、なめらかな口当たりをつくりあげています。

それぞれのテイスティングコメント通り、 “ヨーロッパ系品種の深い味わい”と“きれいな酸”の共存が、今回の2本のワインを特徴づけていると言えそうです。西欧原産のぶどうでありながらも日本の風土を反映した繊細さを併せ持っています。イベント冒頭のアンケートのイメージに当てはまる部分もありながら、一味違った個性を感じさせるそんなワインでした。

実践!マリアージュレシピ

イベントの中で、プロのシェフが考案したとっておきのマリアージュレシピが紹介されました。教えてくれたのは、六本木にある隠れ家イタリアン「colours(カラーズ)」の小久保隆彦シェフ。

気になるレシピはこちら

当日、シェフ直伝の調理のコツも伺ったので、イベント終了後に早速作ってみることに。出来上がったのがこちら。

シャルドネ、シラーそれぞれを堪能するため、味わいの特徴を熟慮して考案されたレシピです。枝豆・豆腐・チーズのボールは、青い香りと熟した果実のニュアンスを同時に楽しめるシャルドネにあわせ、枝豆で青さを、豆腐とチーズで濃縮感を表現。対する豚バラ肉とキャベツのバルサミコソテーは、豚バラ肉のジューシーな油を安曇野池田シラーのきれいな酸で流しつつ、豊かに香る果実味に寄り添って甘めのソースで仕上げたもの。どちらもワインが進む、素敵なレシピでした。

最後に

抜栓したワインは時間経過による変化を楽しみたくて、その後3日ほどかけてゆっくりと味わいました。特にシャルドネは時間が経つにつれてまろやかさが増し、徐々にクリーミーな後味が際立つように。これを味わえるのはグランポレール勝沼ワイナリーを訪れた人だけ…ワイナリーツアーの特別感をひしひしと感じました。

 


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi

<協力:グランポレールcolours

■ご紹介のワイン
グランポレール 安曇野池田 シラー 2015 参考価格 5,500円(税込)
・【2020年6月30日発売】 グランポレール 安曇野池田 シラー 2016 参考価格 5,500円(税込)

お店の情報

colours カラーズ

〈東京メトロ日比谷線 六本木駅2番出口 徒歩2分〉
色とりどりの食材を通して、季節を感じられるようなお店にしたい、との思いから名付けられたイタリアンレストラン。その時美味しい旬の食材を使用した料理をお楽しみいただけます。持ち込みのワインに合わせた料理をご希望の場合は、ぜひシェフにご相談ください。

  • 東京都港区六本木7-18-15 六本木718ビル 3F
  • お電話:050-1709-2083

店舗ページはこちら

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