ワインに詳しくない店舗でも導入可能!「ワイン持ち込み」による店舗ファンづくり(前編)

2019年8月26日

Winomy掲載店事例「広尾 ぺりかん」様

広尾 ぺりかん

東京都渋谷区恵比寿2丁目22-10 広尾リバーサイドGアネックス

広尾のはずれにある小さな隠れ家。以前よりBYOを取り入れており、ワイン好きのオーナーシェフにワインや料理のことを相談できるのが魅力。名物料理は、全国丼グランプリ「東日本バラエティ丼部門」で3年連続金賞に輝いた【フォアグラご飯】。

予算目安(夜):6000円~
座席数:20席

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改めまして、BYOについてご存じですか?Bring Your Own (Bottle/Wine)の略で、飲食店にワインを持ち込み、お店の料理と一緒に楽しむことを指します。
このBYO、東京都内を中心に各主要都市にて、新たな集客手段として広がりを見せています。
しかしながらまだまだ「ワインを店舗に持ち込みする」ことは一般的に認知されていません。
今回は早くからBYOに着目し先進的に取り組み、現在BYOレストランを検索できる「Winomy(ワイノミ)」を活用している広尾の一軒家レストラン【ぺりかん】オーナーシェフ佐野健さんと人形町のワインショップ【Wine and Weekend】店主 愛称スージーこと岩本すずかさんにBYOへの思いや魅力について語っていただきました。

レストランとワインショップ、それぞれのBYOへの取り組み

―お二人は、以前からBYOをご存知だったのですか?

佐野シェフ 私2012年に妻と2人で「ぺりかん」をオープンした当初は、「BYO」という言葉はまだ知りませんでした。もともと私自身がワイン好きで、自分の店にも好きなワインをそろえていました。お客さまにも好みの味を探すように楽しんでほしかったのですが、現実は価格で選ばれてしまうことがほとんどで、残念に感じていたんです。

 

レストラン「ぺりかん」オーナーシェフ 佐野 健
フレンチや和食店で修業を重ね、2012年レストランを開業。「ワインの持ち込み」対応し、以来さまざまなワインイベントを開催。ワイン好きのリピーターを増やしてきた

 

佐野シェフ そこで開業から10ヵ月くらい経った頃、私のストレス発散も兼ねて(苦笑)、月一のペースで利益度外視のワイン会を始めたのです。簡単に言うと高級ワインをお値打ち価格で楽しめるイベントで、第1回はブルゴーニュのジュヴレ・シャンベルタンの会でした。これを機にワイン好きのお客さまとの交流が生まれ、ご要望を受けて「ワインの持ち込み」を受け始め、リピーターが増えていったんです。さすがに無料ではまずいだろうということで、その数カ月後には「持ち込み料」を設定しました。

  ワインショップ「Wine and Weekeng」店主 愛称スージーこと岩本すずか
欧米系航空会社CAとして17年間勤務し、太平洋/アジア路線に乗務。グローバルな感覚とおもてなしの心を学ぶ。退職後、かねてより取得していたワインソムリエの資格を活かし、2016年8月に“ジャケ買い”専門のワインショップWine and Weekendをオープン。近隣のレストランにBYOの導入を推奨してきた。

 

スージー だいぶ以前からBYOを導入されていたことになりますね。

私は2014年まで外資系の客室乗務員をしていて、最初にBYOに出会ったのはフライト先の欧米だったんです。当時は好みのワインをレストランに持ち込めるなんて、なんて画期的なシステムなんだろう!と感激しました。その後、大好きなワインの仕事がしたくて、2014年に東京・人形町に魅力的なラベル(エチケット)で選べるジャケ買いワインのセレクトショップを構え、ワインの販売と並行してBYOも広めていきたいと思ったんです。

 


7~12名様で貸切でき、ゆったり使える2階のテーブル席

―お二方ともワイン好きが高じてBYOと出会ったわけですね。認知を広めていくために、具体的にはどのようなことをされたのですか?

スージー 私の店は飲食店が密集している下町エリアにあるので、「ワインをご購入いただいたお客さまに、近くのお店をご紹介してそのワインを持ち込み楽しんでもらえないか」と考えたんです。そこで「人形町BYOマップ」を作ろうと決め、提携してくださる飲食店を探しました。

最初は「え? 持ち込み?」といった感じでなかなか理解されませんでしたが、そこは下町の人情で「ご近所だからいいよ」と言ってくれるお店も多くて(笑)。今ではBYOマップは人形町エリアから日本橋、銀座や麻布十番等にも拡大し、50店舗を掲載。その地図は、当店のアプリでも見れるようにしています。

 

佐野シェフ とても面白い試みですね。

当店ではワインショップやインポーターの方々にイベントを主催していただくことが最近多くなっています。そのことをきっかけに、もっとお互いに何か協力できないかとずっと頭の片隅で考えていました。「ワイン好きのお客さま」という客層は共通していますからね。

ひと昔前は「ワインの持ち込み」というと、飲食代を安くすませる目的のイメージが強く、私自身も当初は少し抵抗がありました。でも、実際は違いましたね。趣味で手に入れた特別なワインや記念日の1本を、おいしい料理と一緒に楽しみたいというお客さまがほとんどです。

ここ数年でBYO導入店が増え、BYOレストランを検索できるWinomyのようなサイトも出てきて、エリアや料理のジャンル別にお店を探せるようになってきました。お客さまとお店、双方ともにワイン持ち込みに対する意識がだいぶ変わってきたと感じています。

 


スージーさんが店主を務める、人形町「Wine and Weekend」

スージー 私はこの業界では新参者ですし、BYOは自店のPRも兼ねて取り組んできたことですが、提携先のお店の反応もおおむね好評です。

ある和食店さんが「先日スージーさんにご紹介いただいたワイン好きのお客様、とても素敵な方でした」とわざわざご挨拶にいらしていただいたこともあったんです。私はBYOを「食を楽しむ心豊かなシステム」とも呼んでいるんです。お客さまにとっては、好きなワインを、好きなお店で好きなお料理と一緒に楽しめるのですから、とても幸せなことですよね。

 


スペシャリテの【フォアグラご飯】

BYO導入店でもワイングラスは1種類で問題ない

―ところで、BYOを導入する際に、店舗側の持ち込み料の設定が難しいと聞きます。

スージー その声は確かに聞きますね。私が提携をお願いしているお店では、持ち込み料2000~3000円で2本目から高めに設定するなど、BYOの条件を各店で自由に決めていただいているのですが、「ぺりかん」さんではどのようにされていますか?

 

佐野シェフ  コース料理をご注文いただく前提で、持ち込み料1本1800円です。

以前はアラカルト料理が中心で、持ち込み料はずっと1500円だったのですが、最近値上げしました。その理由はグラス代です。3、4年前をピークにワインを飲み比べする持ち込み会が増え、グラスの破損率が高くて困っていたんです。「破損した場合、グラス代1000円」のルールを作ろうかとも考えましたが、なかなか請求できるものではありません。2年ほど前にコース料理1本に絞ったところ、新規のお客様が増え始めて店も安定してきましたし、そろそろいいかなと踏み切りました。

最近は持ち込み希望のお客様は昔からのご常連がほとんどなので、Winomyで当店を見つけてもらって新規のワイン好きのお客さまにもいらしていただきたいですね。

 

スージー やはり持ち込み料などの条件はシンプルな方がわかりやすいですよね。確かに初めてBYOを導入されるお店は、グラスについて心配されるご主人もいらっしゃいます。特にワインに馴染みのない和食や中華のお店では、「この機会にグラスを購入してもいいけど、どんなものをいくつ用意したらよいかわからない」と。その都度お店の状況に合わせてご相談にのるようにしています。

 

佐野シェフ スージーさんのようなアドバイザーがいれば、ご近所でBYO導入店が増えるのも納得できますね。もし、私がアドバイスするとしたら「ごく普通のワイングラス1種類で大丈夫」とお伝えします。最近は、ワインを買うとメーカーの協賛グラスを無料でもらえたりしますけど、あれでも充分だと思いますよ(笑)。

 

スージー 同感です! 私も個人的には、ワイングラスは1脚、つまり1種類で通してもいいと思っているので。

 

佐野シェフ 当店もワイングラスはこの1種類に統一し、「1人2脚まで」をルールに決めています。経験上、それ以上になると本当にグラスの破損率が高くなってしまうんですよ。私もワインの飲み比べは大好きですし、いろいろ試したい気持ちはわかるのですが、試飲会と食事会は分けるべき。レストランとしてはきちんと料理を召し上がっていただきたいですし、ワインにもじっくりと向き合って味わってほしい。そうでないとワインにも料理にも失礼なような気がします。

―後編へ続く

NEXT≫店舗でのワインイベント開催でリピーター増!

 

提供:Foodion

(Winomy掲載店の声)
■お店のコンセプト変更のタイミングで導入。ワイン好き客が新規来店!(銀座の洋食 むさし亭様)

■神保町のビジネス街で効果アリ!ワイン会利用の予約が月10件(ガーブ ピンティーノ様)
■毎月ワイン好きの新規客が増加中!お店の工夫とは?(神楽坂 ワイン食堂 アントレイド様)

 

■Wine and Weekend
住所:東京都中央区日本橋人形町2-7-16関根ビル1F
電話:03-6661-1845
営業時間:月・火・木・金 14~20時、土 12~18時
定休日:水・日・祝日は不定休