2019年10月09日(水)

ワインの王様、バローロを飲み比べてみた

ワインの王様、バローロを飲み比べてみた

「ワインの王であり、王のワインである」といわれる、イタリアワイン「バローロ」。超有名どころでありながら、実はいままで飲んだことがありませんでした…!高級なイメージがあって、「いつか飲んでみたいリッチなワインリスト」に入れたまま月日が流れてしまっていたんです。

が!先日、二子玉川のエノテカさんで2015年ヴィンテージのバローロ6種飲み比べイベントを開催していたんです。これはチャンス!と思い、行ってきました。はじめてのバローロ体験!

今回は、バローロの基礎知識をおさらいしつつ、わたしが感じたバローロの魅力をレポします。(※イベントは10月6日で終了しています。)

「王のワイン」といわれるわけ

バローロが「ワインの王であり、王のワインである」といわれるようになったのは、19世紀なかばのこと。それ以前のバローロは、甘口ワインだったんですって…!驚きの事実ですよね。

バローロは「ネッビオーロ」というブドウから造られます。このネッビオーロが非常に晩熟。通常、ワイン用のブドウは9月ごろ収穫されますが、ネッビオーロが熟すのは11月に入ってから…かなり遅めです。そこから醸造をはじめ、厳しい冬の寒さにさらされると、アルコール発酵が途中でとまってしまい、糖分が多く残った状態の甘口ワインになっていた…というわけ。

しかし19世紀なかば、フランス人醸造家の協力をあおぎながら改良が重ねられ、長期熟成型の辛口赤ワインへと変身をとげました。生まれかわったバローロは、トリノのサルデーニャ王国宮廷で爆発的な人気をはくし、「ワインの王であり、王のワインである」と賞賛されるようになったそうです。

難易度<高>のネッビオーロ

ネッビオーロは皮が厚くて小粒な(種の割合が大きい)ブドウ。タンニンがとっても多いワインになります。タンニンはブドウの皮と種に含まれていますからね。

そのため、以前のバローロは長い長い熟成期間を必要としていました。できたばかりは渋くてとても飲みにくかったんですって。何年も寝かせてようやくまろやかさがでてくる…なかなか気難しく、一筋縄ではいかないブドウ、ネッビオーロ。ただ、近年さまざまな改革がすすみ、若いヴィンテージでも美味しく飲めるようになってきたようです。いまのバローロには、過去から現在にいたる生産者たちの努力がぎゅっとつまっているんですね。

この気難しさが、ブルゴーニュのピノ・ノワールに似ているともいわれます(ピノ・ノワールも育てるのがとても難しい、箱入りお嬢様気質のブドウ)。また、ブルゴーニュの赤ワインがピノ・ノワール単体で造られるのと同じく、バローロもネッビオーロ単体で造られます。いろいろな点でフランス・ブルゴーニュと共通点があるようです。

バローロ6種飲み比べ

それでは、人生初バローロとなった6種をご紹介!

バローロ 飲み比べ
バローロ 飲み比べ

ヴィンテージはすべて2015年、以下は生産者の名前です。

1. ブルロット
2. ブルノット
3. マッソリーノ
4. カヴァロット
5. パオロ・スカヴィーノ
6. レナート・ラッティ

「バローロばっかり6種類、違いなんてあるの?」と思ったそこのあなた!わたしもそう思っていましたが、バッチリ違いがありました…!

すべてネッビオーロ100%、同じヴィンテージ、なのになぜ…。そのわけは、生産者によって造り方に個性があるからなのだそう。

改良の過程でさまざまな新技術や手法がとり入れられたわけですが、近年生産者ごとに独自の醸造哲学をもち、造り方に多様性がでてきたんです。そのため、同じバローロでも豊かなバラエティを楽しめるようになったというわけ。意外な発見でした。

飲んでみての感想は…

基本的には、明るいルビー色。色あいはピノ・ノワールにそっくりです。勝手に重厚感のあるワインを想像していたので、またもや驚き。

ワインの王様バローロの色

香りはドライフルーツのニュアンスが強め。なんとなくブランデーっぽい?そんなに古いヴィンテージではないのに、熟成感が強いというか…。不思議です。

味わいは、力強いタンニンにシャープな酸味!甘みも感じるけれど、タンニンと酸味の主張がやっぱり強い!さすがネッビオーロ。

さて、全体的にはこんな印象ですが、それぞれの個性もしっかり出ていました。例えば「2.ブルノット」は少し香りが控えめ、それと調和するようにタンニンも弱め。また「5. パオロ・スカヴィーノ」はとにかく酸がハツラツ全開…!少し緑茶っぽいニュアンスも感じられました。ワインなのに緑茶…初めての感覚です。

わたし的に一番好みだったのは「6. レナート・ラッティ」。香りにほんのりヴァニラ香がただよい「きっと小さめの木樽でしっかり熟成させているんだろうなぁ」なんて妄想するのも楽しい(実際には大樽とフレンチオークの小樽を使いわけているそうです)。

甘み・酸味・タンニンのバランスがほどよく、ずっと飲んでいられる素敵なバローロ。この中ではお値段も一番高かった(15,400円)…高級ですね。しかし、その価値あると思わせる1本です。

価格は安いもので6,600円(1、ブルロット)。バローロ=1万円オーバー!と思っていたので、意外とリーズナブルなものもあるとわかったのも収穫です。ちゃんと美味しかったので、ちょっとリッチにBYO、な日にぴったりだと思います。

最後に…

あこがれのバローロを飲むことができて、大満足!しかも、知らなかった事実をたくさん学んで、頭も胸もいっぱいです(笑)こうなると、同じくイタリア・ピエモンテ州でネッビオーロから造られるバルバレスコとの飲み比べもしてみたくなってきます。いつか実現したらレポートしますね…!


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi/

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