
2022年11月16日
レストランで働いていると、ワイングラスの持ち方を間違っている方をよく見かけます。せっかくなら、カッコよくスマートにワインを飲みたいですよね。また、レストランでワインを飲む時、緊張して美味しく飲めなかった…そんな事ありませんか?この記事では、ワイングラスをカッコよく・素敵に持つ事でレストランで緊張せず、自信を持って飲める方法を、ソムリエである私がプロ目線で伝授します!
上の画像のように、日本ではグラスの脚の部分(ステム)を持って飲む事が多いですね。実はこれ、世界的に見ると間違っているんです!
脚の部分を持つと、
・ワインの温度が変わらない
・スマート・エレガントに見える
上記のような利点はあるので、日本ではこの持ち方が一般的とされています。しかし、世界的に見るとグラスの脚の部分(ステム)を持つ方法は、テイスティングの時にグラスを持つ方法となるので間違いなのです。
では、正しい持ち方を知る前に、ワイングラスの名称を知りましょう。
日本人がワイングラスを持つ事が多い部分です。世界的には、テイスティングの時に持たれる場所となります。ソムリエは、ステムを持って色合い、ワインの粘性、ワインの状態などを確かめます。
ワインが注がれる丸いカップの部分を、ボウルと言います。ボウルの大きさで、香りの華やかさや味わいの開き方も変わってきますよ。
ワインを飲む口を付ける部分の事を、リムと言います。リムの厚さでワインが口に入るスムーズさが変わります。リムが薄ければ薄いほど、ワインがスッと口に入り雑味を感じなくなり美味しく飲めますよ。
ここで、世界的にみて正しい一般的なワイングラスの持ち方を学んでみましょう!
『ステム(脚の部分)ではなく、ボウルを包み込むように指で持つ』が正解です。
・ボウルを持ったら温度が変わっちゃうんじゃ…
・あまりカッコよくないな
・ちょっと下品な気がする
など、日本人は上記のような印象を持ってしまいがちです。しかし、ボウルを持つには理由があるのです。
なぜ、ボウルを持つのが良いのでしょうか。
海外では、ワインをパーティーなど人が多い所で飲む機会が多くあります。人の多い所でステムを持って飲んでいると、「ワインをこぼしたり」「ワイングラスが割れる」などのアクシデントにみまわれる事があるのです。
安全に、美味しく、優雅に飲むために海外では、ボウル部分を軽く包み込むように持つ事が一般的なワイングラスの持ち方となっているようですよ。
シャンパーニュのグラスの持ち方に関しては、ステム・ボウルでもどちらを持っても良いです。どちらが正解という事もなく、持ちやすい方にしましょう。ただし、人数が多い場所で飲むなら、乾杯の時のみステムを持ち、飲む時はボウルを持つのがおすすめです。
ワインの香りをとる為に、ワイングラスを回すときがありますよね。その時は、ステムを持ちましょう。
ソムリエがテイスティングをする時と同様の方法でグラスを持つ事が、一般的です。
また、グラスを回す時は自分にかかってもいいように
右手でグラスを持つ場合:左回し
左手でグラスを持つ場合:右回し
をするように心掛けましょう。もし万が一ワインを回している時にこぼしてしまっても、他の人にかかる事がないので安心ですよ。ぜひ、実践してみてください。
レストランで自信をもって、かっこよく、素敵にワイングラスを持ちましょう。日本ではステムを持つのが一般的になっていますが、海外ではボウルを持つのが主流です。
ソムリエの私からすると、レストランでボウルを持って飲んでいるお客様を見ると「お!この人はワインを知ってるな」と思います。男性は、特にボウルを持っていた方が出来る男を演出できますよ。女性の方は着席で2、3人で飲む場合、エレガントさを演出するためにステムを持つのも良いでしょう。
安全にワイングラスを持って、楽しく、美味しくワインを飲みましょう。
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。
『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
【instagram】https://www.instagram.com/yuri.winetocheese