2020年09月29日(火)

ビオワインとオーガニックワインの違い。ソムリエが教えるおすすめ商品も

自然派ワインに興味のある方は一度は目にしたことがあるビオワイン。ビオと言えば、オーガニック、無農薬、自然派など体にいいというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?この記事では、ビオワインの特徴、造り方やオーガニックワインとの違い、おすすめビオワインについて詳しくご紹介していきます。

 ビオワインとは

シャンパーニュのブドウ畑の有機ブドウの行
iStock.com/olrat

ビオワインとは、簡単にいうと「ある種の農薬を使用しない」ということが基準になります。例えば、化学肥料、化学除草剤、防虫剤、害菌防止剤などのことです。また、日本と海外ではビオワインに対するイメージが少し異なりますので、以下「ビオワインとオーガニックワインの違い」で詳しくご説明します。

ビオワインの2つの造り方

ワインを造っている工程
iStock.com/Esperanza33

一般的にビオワインと呼ばれる造り方は、「ビオディナミ農法」と「ビオロジック農法」の2つあります。

ビオロジック農法(英語:オーガニック)

日本語だと「有機ワイン」と呼ばれるものです。ビオロジック農法で造られるワインは、有機農法により生産されたブドウを使い、有機ワインでないものとは隔離されて造られたものになります。

有機農法なので化学肥料、化学除草剤、防虫剤や亜硫酸塩の添加量の制限など厳しく規定があり、公的機関の認証を受けたもののみが、ビオロジック農法で造られたワインとして販売できます。また有機肥料であれば、肥料を使用していいとされていることも特徴です。

ビオディナミ農法(英語:バイオダイナミックス)

ビオディナミとは、人智学者であるルドルフ・シュタイナーが提唱し広まった農法です。基本的には、ビオロジック農法を基準にしているので無農薬、化学肥料、化学除草剤、防虫剤などが使用禁止となります。

ビオロジック農法と大きく違うところは、
・ブドウの病気に対する考え方
・自然界のリズムを使う
上記の2つになります。

ブドウの病気に対する考え方

ビオディナミ農法でのブドウの病気に対する考え方は、「病気になったら、薬を使って治す」ではなく「病原菌も自然環境の一部=環境によって畑全体がバランスを崩しているサイン」とします。崩れた畑のバランスを治す方法として、農薬などを使わず自然のものだけで元に戻していくのが特徴。

自然のものというのは例えば、
・雄牛の糞を雄牛の角に詰めて、冬の間土に埋め寝かせ、それを水で薄めて散布
・粉末状の水晶を雄牛の角に詰めて、夏の間土に埋め寝かせ、それを水で薄めて散布
のような方法があり、これをプレパラシオン(調合剤)といいます。このような方法で、崩れた畑のバランスを戻す方法として薬代わりに使われているのです。

自然界のリズムを使う

自然界のリズムとは、月や惑星の動きと植物の成長リズムを合わせ整えていく方法です。農事暦という通称「種まきカレンダー」というものにを参考にして、農作業やプレパラシオン散布、収穫などの栽培スケジュールを調整していきます。

少しスピリチュアルな話になりますが、ビオディナミ農法は「自然と共にワインを造る」ということが大きなテーマになっています。

ビオワインとオーガニックワインの違い

ワイン畑にいる馬たち
iStock.com/jerome Genee

ビオロジック農法とは、英語表記で「オーガニック」となります。つまりオーガニックワインとは、ビオロジック農法で造られる有機農法のワインということを示します。

しかし、ビオロジック農法もビオディナミ農法もどちらもビオと付きますよね。実は海外では、基本的にすべてビオワインとなります。

日本では「ビオワイン=ビオディナミ農法」というイメージが強いため、自然派ワイン、ビオディナミ農法のワインと覚えておくのがおすすめです。

オーガニックワインについて詳しく知りたい方は、⇩こちらもご覧ください。
ソムリエが教える!「オーガニックワイン」の特徴と選ぶコツ

ビオワインの魅力

ブドウの収穫
iStock.com/Pawzi

ビオワインの魅力は、なんといっても「ブドウそのものの美味しさを追求できる」ところです。農薬や添加物を否定するわけではないですが、ビオワインは天候や病気などからブドウを守るのがとても大変な造り方なんです。

特に、
・無添加だからの安心感
・造り手の個性
・造り手のブドウへの愛情
・土地や畑に対する考え方
を楽しみたい方には、おすすめなワイン。

ビオワインは、ただ単に体にいいだけではなく「造り手のこだわりに寄り添えるワイン」なんですよ。ぜひ、ゆっくり味わいって下さい。

おすすめのビオワイン5選

1.「クロ・ド・ラ・クレ・ド・セラン」二コラ・ジョリー

クロ ド ラ クレ ド セラン [ 2015 ]二コラ ジョリー
¥11,550(税込)〜/フランス・ロワール地方/白ワイン

元祖自然派ワインの造り手「二コラ・ジョリー」が手掛ける、絶品白ワイン。今では多いビオディナミ農法でワインを造り上げた初期の造り手さんです。シュナン・ブランを100%で造る白ワインは、フレッシュな柑橘系の風味の中にハチミツのようなふくよかな味わいを感じます。熟成が若くても、熟成が進んでても、どちらでも違うおいしさを楽しめるのが特徴的なワインですよ。

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2.「ヴォーヌ・ロマネ・レ・ジュヌヴリエール」ドメーヌ・ルロワ

ドメーヌ ルロワ ヴォーヌ ロマネ レ ジュヌヴリエール 2015
¥298,000(税込)〜/フランス・ブルゴーニュ地方/赤ワイン

フランス・ブルゴーニュの大手メゾン「ルロワ」が手掛けるワインは、メゾン・ルロワとドメーヌ・ルロワの2種類があります。その中でも、ドメーヌ・ルロワはビオディナミ農法を取り入れた自社畑のブドウのみで造られるワインです。一度は飲んでみたい高級ワイン、として上げられますが、繊細で華やかなドメーヌ・ルロワのワインを飲んだら虜になります。ぜひ、一度飲んでみて欲しい一本です。

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3.「ピノ・ノワール」ジェラール・シュレール・エ・フィス

ジェラール・シュレール ・エ・フィス
¥3,685(税込)〜/フランス・アルザス地方/赤ワイン

ピュアなピノ・ノワールを楽しめる一本。除草剤や化学肥料は一切使用せず、ブドウ本来の味わいを尊重して造られている赤ワインです。透明度も高く、華やかな香りとなめらかな口あたりが、体にスーッと染み渡ります。日本では、アルザス地方は白ワインの方が多く飲まれていますが、ジェラール・シュレール・エ・フィスのワインを飲んだら印象が変わると思いますよ。

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4.「シャトー・ポンテ・カネ」

シャトー・ポンテ・カネ
¥45,100(税込)〜/フランス・ボルドー地方/赤ワイン

まだ歴史は浅いですが、メドック格付けで初めてビオディナミ農法を取り入れたのがシャトー・ポンテ・カネです。2004年からビオディナミ農法の取入れ、2010年にオーガニック認証機関(エコセール)、ビオディナミの認証機関(ビオディヴァン)を取得し、2014年にはビオディナミ認証機関(デメテール)も取得しました。メドック格付けでも、ビオディナミ農法で造られるワインが増えていく中で、シャトー・ポンテ・カネはボルドー地方の革命的ワインです。

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5.「バルダ」ボッテガ・チャクラ

バルダ、ボッテガ・チャクラ
¥3,375(税込)〜/アルゼンチン地方/赤ワイン

イタリアの銘酒サッシカイアのオーナーファミリーが、アルゼンチンで手掛けるワイン。アルゼンチンでビオディナミ農法を使い、丁寧かつ大切にブドウを育てワインを造り上げています。スミレの花やラズベリー、フレッシュなイチゴと、アルゼンチンワインとは思えないほどの繊細できれいな味わいが特徴的。華やかな余韻が長いので、じっくり味わえる一本です。

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ビオワインは、ブドウと畑と造り手の個性を感じられる。

ビオワインは、「体にいいから飲む。」という方も多いと思います。もちろん、その理由もいいと思います。しかし、なぜビオワインが造られているのかの背景を知って飲むとより一層おいしく感じられます。ワイン本来の特徴である「ブドウ、畑、造り手の個性」を学ぶためにも、とてもいいワインなんですよ。一度、じっくり味わってみましょう。

※商品価格は、2020年9月16日時点での情報です。

私が執筆しました!

YURI
ソムリエ・チーズプロフェッショナル / YURI
資格:J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級。『もっと楽しく、もっと気軽に、もっとおいしく!』をモットーに誰でもワインとチーズを気軽に楽しめるようアドバイスを発信中!ワインの輸入会社、レストラン、料理教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。
【ブログ】ソムリエールYURIのちょこっとMEMO
【twitter】https://twitter.com/YURI06927640
【instagram】https://www.instagram.com/yuri.winetocheese

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