2021年03月22日

シャンパンの帝王「クリュッグ(krug)」。多くの人を虜にする理由とは

シャンパンの帝王と称され、多くの人を虜にしているkrug(クリュッグ)。創設者の教えを守り、伝統的な製法で造られているシャンパンは、クリュギストという熱狂的なファンを持つことでも知られています。この記事ではクリュッグの歴史や独自の製法、魅力的なラインアップをご紹介します。

クリュッグ(krug)とは

クリュッグ グランド キュヴェのボトル
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「シャンパンの帝王」と称される世界最高のシャンパン、クリュッグ。シャンパーニュ地方・ランスにあるメゾンでは、1843年の設立以降、「シャンパーニュの本質は歓びである」という理念に基づき、優れたシャンパン造りが続けられています。

クリュッグ最大の特徴は、伝統的なオーク小樽を使用し、多くのワインをブレンドする独自製法。複雑さのある香り、ふくよかな味わいのシャンパンは、多くの人を虜にしています。

クリュッグに魅入られた愛好家「クリュギスト」のなかには、クリュッグしか飲まない!という人がいるほど。クリュギストにはココ・シャネル、アーネスト・ヘミングウェイ、マリア・カラスなど著名人がたくさんいます。エリザベス皇太后は、入院中にもクリュッグを楽しんでいたというエピソードを持つ有名なクリュギストです。

メゾンクリュッグの歴史

マヌル県のぶどう畑の景色
iStock.com/SteveAllenPhoto

ドイツで育った創設者のヨーゼフ・クリュッグは、24歳のとき仕事でフランスに渡りました。34歳のとき「ジャクソン」のセラーに勤め始め、創業者の息子である当主アドルフの妹、ジャンヌと結婚します。夫婦は独立の準備をすすめ、結婚3年後の1843年、念願の独立を果たしました。

独立したものの、第一次世界大戦中にヨーゼフは2年間投獄されます。ジャンヌがひとりでメゾンを経営するなど、決して順風満帆ではありませんでした。

しかし第二次世界大戦後、複数のワインをブレンドした「毎年変わらない味」のシャンパン造りに成功。「最高のシャンパーニュのため常に努力を惜しまないこと」「優れたブドウ畑を造るため妥協しないこと」など、ヨーゼフがノートに書きつけたビジョンを守り、家族経営を続けています。

2006年には6代目となるオリヴィエが当主に就任。1999年に、モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)の傘下となりましたが、伝統的な製法でシャンパン造りが行われています。

独自の哲学から生まれる最高峰の「クリュッグ」

横置きされた古い樽が並ぶ様子
iStock.com/Michael Lane

ブドウ畑はそれぞれ土壌や水はけ、陽当たりが異なるもの。クリュッグでは、区画それぞれの個性を活かした「優れたブドウ畑」でブドウを栽培しています。

クリュッグに使われる主なブドウはピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエの3種。丁寧に育てられたブドウは収穫後、伝統的なフレンチオークの小樽で一次発酵を行います。小樽は平均30年という古いものばかりのため、樽職人の手は必要不可欠。コストがかかるので、この方法を行っているメゾンはほかにありません。

熟成が終わったあと、ヨーゼフが生み出したブレンド作業に入ります。醸造責任者をはじめとしたメンバーで構成される、クリュッグのテイスティング委員会が開かれ、10~15年のリザーブワインを150~200種テイスティング。アッサンブラージュを行い完成されたシャンパンはビン詰めされ、最低でも6年寝かせて出荷となります。

クリュッグは複数のリザーブワインを使用するため、ボトルにヴィンテージ表記はありません。「ノン・ヴィンテージ(NV)」ではなく「マルチ・ヴィンテージ(MV・複数年号)」と呼ばれていることも特徴のひとつです。

クリュッグの種類

1. クリュッグ グランド キュヴェ

クリュッグ グランド キュヴェのボトルとラベルのアップ
¥22,000(税込)~

クリュッグを代表するシャンパンです。ジンジャーブレッドやドライフルーツ、花などの香りが豊か。キメの細かいクリーミーな泡立ちが美しく、なめらかな口当たりを楽しめます。ナッツや柑橘類、ヌガー、ハチミツといった複雑な味わいで、さわやかとふくよかさのバランスが絶妙。最高級の名にふさわしい1本です。

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2. クリュッグ ロゼ

クリュッグ ロゼのボトル
¥34,960円(税込)~

ロゼの特徴は、華やかなピンクゴールドの色合いと豊かな香り、キリッとした味わいです。皮付きで発酵させたピノ・ノワールワインをブレンドするため、深みがアップ。バラやフルーツの華やかな香り、パイ生地やハチミツのアロマなど、複雑さを感じられます。美しい泡立ちのシャンパンは、エレガントという言葉がぴったりです。

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3. クリュッグ ヴィンテージ

クリュッグ ヴィンテージのボトルとラベルのアップ
¥32,500円(税込)~

クリュッグ ヴィンテージは、最高のシャンパンになる!と確信したときだけ発売される、スペシャルなシャンパンです。鮮やかな金色をしており、アロマはアーモンドやヘーゼルナッツ、メープルシップなど表情豊か。特別な1本にふさわしい、円熟味のあるまろやかな味わいが特徴です。前回発売されたのは2012年。次の発売が待たれます。

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4. クリュッグ クロ・デュ・メニル

クリュッグ クロ・デュ・メニルのボトルと木箱とカード
¥203,500(税込)~

単一畑「クロ・デュ・メニル」で採れた、シャルドネのみで造られるシャンパンです。石垣(クロ)で囲われた1.84haの畑で造られるため、年間生産量はごくわずか。ナッツやアーモンドの香り、バニラ、ハチミツのアロマを持ち、果実味を感じるボディはシャープでしっかりしています。さわやかな酸味となめらかな甘さのバランスがよい1本です。

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5. クリュッグ クロ・ダンボネ

クリュッグ クロ・ダンボネのボトルと木箱
¥428,000(税込)~

ピノ・ノワールのみで造られるシャンパンです。0.68haの畑で栽培されたブドウを使うため、出荷本数は約250ケース。大変希少性が高い1本です。ブリオッシュ、キャラメル、スパイスなどのアロマが豊か。厚みはありますがすっきりさわやかで、フルーティな味わいです。12年熟成させた円熟味をしっかり感じられます。

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6. クリュッグ コレクション

クリュッグ コレクションのボトルと木箱
¥143,000(税込)~

優れたブドウができた年に造られるオールドヴィンテージです。誕生のきっかけは、3代目ジョセフ・クリュッグ2世が訪英時に味わった古いクリュッグ。あまりのおいしさに驚き売れ残りを試飲したところ、同じようにおいしかったためリリースが決まりました。リンゴや桃などの芳香、果実の甘味と酸味が円熟味を生みだしています。

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おすすめの飲み方・マリアージュ

グラスにシャンパンを注いでいる様子
iStock.com/Albina Kosenko

エレガントで上品なクリュッグは、おもてなしや記念日などの特別な日にぴったり。おいしさを堪能するため、冷やす温度やグラスにも気を配りましょう。適正温度は9~12℃。芳醇な香りを楽しめるよう、グラスはボウルが大きいブルゴーニュ型が最適です。

クリュッグは基本的に料理を選びません。食前酒からデザートまで、さまざまなタイミングで幅広く楽しめますが、特にレモン風味の鶏肉や魚とよく合います。クリーミーな牡蠣もおすすめです。

クリュッグ IDでより深い体験を

クリュッグボトルの裏ラベルには、6桁の数字が記載されています。この数字はシャンパンボトルが持つ物語の鍵。数字をウェブサイトに入力すると、使用されているブドウや、ブレンドされたワインなどの情報を得ることができます。

最高醸造責任者によるブドウの説明、味わいをさらに引き立てる音楽まで提供されており内容は盛りだくさん。クリュッグをより深く味わえること請け合いなので、ぜひチェックしてください。

公式ホームページはこちら

クリュッグの魅力は「伝統と革新」

クリュッグが世界最高のシャンパンといわれるゆえんは、常に努力を惜しまぬ姿勢。創業者ヨーゼフ・クリュッグの信念に基づき、小樽を使った伝統製法でシャンパン造りが行われています。一方、ラベルに記載されたIDで情報提供を行うデジタル技術も活用。時代にマッチする柔軟さも「シャンパンの帝王」にふさわしい取り組みですね。

※商品価格は、2021年3月15日時点での情報です。

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