2021年05月07日

日本ワイン “ソラリス”の生まれ故郷を探索!オンラインイベント参加レポート

歴史ある日本のワインメーカー「マンズワイン」が手がけるプレミアムワイン “ソラリス”のオンラインイベントに参加しました。今年はソラリスが誕生して20周年! 節目の年を祝福するかのような晴天のもと、ソラリスを飲みながらゆったりとイベントを楽しみました。

今回の見所は、畑をじっくり見学できたこと……! ワインをある程度勉強した人にとっても学びの多い時間となったのではないでしょうか。やはり百聞は一見にしかず。ワインとより親密になるためには、畑に足をはこぶことが重要だと痛感しました。県外移動に躊躇するこのご時世でもオンラインなら気兼ねなく楽しめますしね。

ソラリスとは?

ソラリス(SOLARIS)は、ラテン語で「太陽の」を意味する形容詞です。「良いワインは良いブドウから」をモットーに、 “良いブドウ”を育んでくれる太陽にちなんでワインのシリーズ名に採用したのだとか。

ストイックにワインの質を追究するマンズワインの中でも、特に厳しい収量制限、収穫後の選果にこだわって生み出されるのがソラリスシリーズ。 外国首脳と日本政府関係者の会合でもたびたび提供される、世界に認められた極上の日本ワインです。

マンズワイン ワインラインアップ

イベントプレゼンターのご紹介

ソラリスを生み出すマンズワインの小諸ワイナリーからLIVE中継で案内してくれたのはこちらの方々。

お二方ともフランスでワインを学んだ経験をお持ちで、フランス国家資格である「ワイン醸造士」を取得しているそうです。西畑さんはそれに加えて「ブドウ栽培者」(これまたフランス国家資格)も取得済み。パソコン画面に穴開くほど熱い尊敬の眼差しを送ってしまいました。

ソラリスのブドウ畑を細かく解説してくださったのは、栽培担当の邑田(むらた)さん。

こちらの3名の皆さんが私たちを長野県、千曲川ワインバレーへといざなってくれました。画像だとわかりにくいのですが当日は晴天で、現地の爽やかな空気が画面越しにも伝わってきました。

見所満載のブドウ畑見学

さっそく畑の見学から! イベント映像を画像にしており混ぜながら、内容をお伝えします。

ブドウの芽吹きと、したたる樹液

ここは小諸ワイナリーのシャルドネの畑。今の時期(4月下旬)は「ちょうどブドウの木が芽吹き始める時期」です。今年は暖かいので例年より1週間〜10日ほど芽が出るのが早いそう。ブドウの木にズームインして、出始めた芽を見せてくれました。

画像右側はカットされたブドウの枝から樹液が滴る様子を激写したもの! その場で邑田さんがハサミを使って枝をチョキンと切ったところ、じゅわ〜っと透き通る樹液がわきでてきました。「ブドウの木って生きてるんだ……」と、当たり前のことながらしみじみします。

この後、ブドウの花は6月中旬ごろに開花します。その頃畑にはブドウの花の香りが広がるのだそうです。行ってみたい……! ブドウの花ってどんな香りがするんでしょうね。ブドウの花が散る様子はまるで線香花火のようなのだとか。夏が来る前に、日本一早くはじける線香花火……ロマンチックです。

神々しい古樹の風格

ブドウの木はどれも面白い形に剪定されており、気になった参加者から質問がとんでいました。その名も「長しょう剪定」。

幹の上中央から右側にぐわんとカーブしている部分から複数の芽が出るそうです。その芽一つ一つから伸びた枝にブドウが成るのだとか。神秘的な形状に神々しさを感じます。

この畑には、なんと樹齢40年の古樹がずらっと植えられています。「ブドウの木は若木のころ(最初の2〜3年)の仕立てが大事なんです。それに失敗すると、木が枯れやすくなるなどのリスクが高まります。」と邑田さん。「例えばはこの木は幹に穴があいてしまいました。こうならないように、栽培担当は細心の注意をはらわなければなりません。

確かに、穴があいている……! まるで雷に撃ち抜かれたようです。

若いブドウの木は樹勢が強く果実の質が安定しない一方、樹齢20年をこえる古樹になると樹勢も落ち着き果実が安定するそう。そういった理由から、古樹を大切に育み続けているそうです。「ただ日本では他国に比べるとまだワイン造りの歴史が浅く、古樹栽培の知見が蓄積しきっていません。だからこそ、これからこの古樹たちがどうなっていくのかが楽しみです。」と邑田さん。

凝縮度を高めるためのグリーンハーベスト

小諸ワイナリーではワインの凝縮度を高めるためにグリーンハーベストを行なっています。グリーンハーベストとは、いわゆる “間引き”のこと。実が完全に色づく前に、意図的に切り落とします。

随分たくさんのブドウを切り落としているように見えますが、実際全体の2/3をカットしてしまうのだとか……! もったいなく感じますが、美味しいワインを造るためには必要な工程です。落としたブドウは糖度が上がりきっていないので食べても美味しくないそう。「何か有効活用できる方法があったらアイディアください。」と西畑さんがつぶやくと、参加者から「ジャムにしてはどうでしょう。」と意見が出ていました。

特許取得済み!雨からブドウを守る「レインカット栽培法」

畑にしつらえてある垣根(ブドウの木を支える添え枠)をよくみると、これまた面白い形をしています。これは木の頭上をビニールシートでアーチ状に覆うための骨組みです。マンズワインが特許を取得している画期的な栽培方法で、「レインカット栽培法」と名付けられています。

ブドウの木は雨に降られると病気になるリスクが高まります。過去には雨量の多い日本での栽培は不向き……なんて言われた時代もありましたが、近年栽培家たちが研究を重ねた結果、日本でも質の高いブドウが育つようになりました。その一つが効果的に雨を避けるために考案されたレインカット栽培法というわけです。

一見小さなビニールハウスみたいですが、ポイントは足元があいていること! 「雨を避けつつ可能な限り自然の恵みをブドウに与えてやりたいという思いで開発されました。この方が土地の良さ(テロワール)も表現しやすいんです。」と西畑さん。世界的にも画期的な手法なのだそうです。

ひと味違う醸造設備見学

お次は醸造設備見学です。畑→設備のルートはよくある見学コースですが、ここでもひと味違った趣向を用意してくれました。

こちらは除梗・選果台(ブドウの軸部分を取り、不良な果実を選別する機械)なのですが、なんと実際にスイッチを入れて動かしてくださいました。これは初めての経験! 置いてあるブドウはサンプル品ですが、ワイナリーの皆さんがどのように作業をするのかがよく理解できて、興味深い時間でした。

以下は実際の選果の様子を写真に収めたものです。赤丸部分がちぎれた軸や不良な果実……これを完璧に取り除くのは、素人にはなかなか難しそうな作業ですよね。

選果自体を機械化することも可能ですが、小諸ワイナリーではあえて人力作業を続けています。西畑さんいわく「人力だとその年のブドウの状態にあわせたきめ細かい作業ができますし、カビの臭いを嗅ぎ分けて病気の果実をしっかり取り除くこともできるんです。」とのこと。職人の心意気を感じました。

お待ちかねのテイスティングタイム

ひと通り見学が終わったら、待ってました! ワインのテイスティングタイム。赤白一本ずつ、ソラリスのワインを味わいました。

ソラリス 信州シャルドネ 2018(白)

樹齢30年の古樹からとれたシャルドネを使った一本。シュール・リー製法(ワインを澱の上で数ヶ月おき酵母由来の旨味をとけこませる製法)により味わい深く仕上がっています。

ソラリス ユヴェンタ・ルージュ 2017(赤)

比較的早く飲み頃を迎える赤ワイン。フレンチオーク樽由来の複雑な香りが特徴的な、骨格のしっかりした一本。

ワインの準備ができたところで、みんなそろって乾杯! 掛け声はもちろん「ワイノミ〜!」

島崎さん、西畑さん、邑田さんの3名それぞれが各ワインにおすすめのマリアージュ料理を提案してくださったので、ご紹介します。

ソラリス信州シャルドネのマリアージュ料理

島崎さんオススメの天ぷらは、想像するだけでよだれが……! サクサクした衣に、シュールリー製法で旨味がプラスされた白ワインを合わせたら、間違いなく至福です。

西畑さんオススメの「クリームチーズとバゲット」を早速試したところ、まさにマリアージュ! 考えた人天才です(笑)お手元にソラリス信州シャルドネがある方はお試しください。私はバゲットの代わりにリッツクラッカーに乗せていただきました。サクサクとした食感がプラスされて美味しさ2倍ですよ!

邑田さんのオススメの「鯉のあらい」は、聞いた瞬間に落語を思い出しました。私の大好きな「青菜」という話の中に日本酒のアテとして「鯉のあらい」が登場します。実際に食べたことはないのでトライしてみたいところ。どこで手に入るかリサーチするところから……です。

この他、お寿司に合わせてみましたが、よくマリアージュしていました。白ワインとお寿司の組み合わせはもはや定番といっても過言ではありません。

ソラリス ユヴェンタ・ルージュのっマリアージュ料理

島崎さんオススメの「鰻のかば焼き」は、ワインの味わいにとても寄り添うはずです。甘味と渋みのバランスが良い骨格のしっかりとしたワインなので、甘塩っぱい濃厚なタレとは間違いなく好相性!

西畑さんオススメの「鳥の唐揚げ」は、試してみたところバッチリでした。特に醤油ベースの味付けでニンニクのしっかり効いたタイプがおすすめです。

邑田さんおすすめの「信州上田の美味だれ(おいだれ)焼き鳥」は、地元長野県の郷土料理なのだとか。ニンニク醤油をかけて食べるそうです。小諸ワイナリーに遊びに行ったら、地元グルメを味わいつつソラリスの赤ワインを飲みたい……そんな夢が膨らみました。

ニンニクたっぷりの餃子にも合わせてみましたが、予想通りとてもよく合いました。ご家庭で楽しむ際には、ぜひニンニク入りの餃子もお試しください。

 


吉田すだち ワインを愛するイラストレーター

都内在住の、ワインを愛するイラストレーター。日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート。ワインが主役のイラストをSNSで発信中!趣味は都内の美味しいワイン&料理の探索(オススメワイン、レストラン情報募集中)。2匹の愛する猫たちに囲まれながら、猫アレルギーが発覚!?鼻づまりと格闘しつつ、美味しいワインに舌鼓を打つ毎日をおくっている。
【HP】https://yoshidasudachi.com/
【instagram】https://www.instagram.com/yoshidasudachi

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